タカ長のタカの渡り観察

タカが好き、山が好き、花が好き、心はいつも旅もよう。日々移ろいゆく心もようを綴るナチュラリストのつぶやきです。

山のグレーチングを見ながら

2020年05月28日 | 山歩きから
自粛生活で家にいる時間が永くなったからではないのですが、このところ「山のグレーチング」をネットで見て、山の想い出にしたっています。

そもそも「山のグレーチング」と言っても絶対的なものではありません。全国同じ基準で作成されているようですが、実際に使用するときは鵜呑みには出来ません。

しかし、今日の話題はそのようなマジメなものではありません。

単なるお遊び、私たち山グループの想い出さがしです。

山グループを立ち上げてから初めて行った高山は加賀の白山です。グレーチングでは「3B」になっています。山経験のない人を集めて立ち上げたグループですから、丸2年でそこまで行けたら上出来だと思います。

      
               大急ぎで下山・顔が疲れています。

白山にはその後も行きました。台風接近で予定を早めて、急ぎ下山したこともあります。ダラダラ歩きの、おかしなツアー登山グループを追い越して下りました。このような時は「3B」以上の体力が要求されるはずです。

    
                     鷲羽岳

3年目に3000級の山を目指しました。木曽御嶽山です。濁河温泉からの往復登山でした。4Bにランクされています。実際に登ったのは剣が峰ではなく、摩利支天、2959.5メートルです。

その時は足の遅い人がいて、往復12時間かかりました。ご存知の人はすぐにお分かりですが、いくら何でもかかり過ぎです。遭難騒ぎになってはいけないので、タカカノを先に下ろし、宿に事情を知らせました。そのころ携帯電話はありませんでした。

タカ長は辛抱強くリード。最後のワンピッチは「黙って自分の足元だけに集中せよ」と厳命しました。一言も言ってはいけないと厳命したのは、後にも先にもあの時だけです。

    
           鷲羽岳頂上:私たちが登った北アルプス最奥の山

私たちのグループで登った山では、「体力度7」が最高です。燕岳から常念岳の縦走と、新穂高温泉から双六岳、三俣蓮華岳、鷲羽岳の登山です。
黒部五郎岳が気になりましたが、私たちには無理だと判断しました。

    
            穂高岳と涸沢を見ながら縦走

山のグレーチングを見ながらあらためて思うことです。

このグレーチングが、例えば学校の学年のように確定されたもので、体力度5の人は5ランクの山しか登ってはいけない、と言うようなものだったら、面白くもおかしくもありません。

    
          常念小屋を見ながら、、、、、

タカ長のささやかな山経験から言えば、山は登り方、登らせ方です。

御嶽山のことは褒められたものではありませんが、上手くリードすれば体力度5の人を連れて7のコースを歩くことが出来ます。

反対に、リードの仕方を間違えると、体力度5の人3の山を登れなくなります。それが山登りです。

ある山をねらって計画を立てる。その頂上を落とすために色々な工夫をし、作戦を立てていざ実行、その醍醐味はヒマラヤ級も裏山級も同じだと思います。それがあるから山は止められません。

    
          三俣蓮華山荘の食堂から槍ヶ岳が、、、、、

高齢になって、高い山に仲間を案内することが出来なくなり、山のグレーチングを見ながら昔の山を懐かしむだけになりました。

世が世であれば、この時期は夏山プランの作成真っ最中ですが、タカ長には縁のないことになったようです。

それにしても昔の山。

北沢峠からの甲斐駒ヶ岳や仙丈岳は「3C 」にランクされていますが、昔のように戸台から歩いて登る場合はどのようなランク付けになるのでしょうか?

チョッと気になるグレーチングです。