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第2回地震被害写真展

3月20日から大井川町図書館にて地震被害写真展を開いています。
今回は、新しい耐震模型を追加し、より補強内容を分かりやすく伝えられるようにしました。
写真については、静岡県地震防災センターから阪神・淡路大震災の写真80枚ほどを借りたので展示してします。今回は、写真解説も新たに書き直し、被害別に展示することで分かりやすく地震被害を知ってもらえるようにしました。

20日は、福岡県で地震があった日です。10時53分頃と聞いています。
九州地方の地震は専門家も全然予想していなかったようですね。
何度もここで書きましたが地震予知は、どうやら先のことのようですね。そもそも地震を予知しようなんてことが、おこがましい行為なのかもしれませんが、それでもいつか予知できると私は期待しています。

今回の地震でも住宅の耐震化や家具固定の重要性がはっきりしました。
東海地震発生がいつになるかわかりませんが、その日までできることはなるべくやっておきたいです。
地震は非日常的なものとして受け止め、自分だけは大丈夫と妙な自信を持っている方はいます。しかし、発生してから反省したり、後悔しても手遅れな場合が多いように私は思います。耐震補強は、様々な理由から実現が難しいという方はいるかもしれませんが、せめて家具固定だけはしっかりやっておいた方が良いと思います。写真展でその点についてもPRしてみようかと検討しています。
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5年以内に津波マップ

昨日の静岡新聞夕刊に「5年以内に津波マップ」という記事がありました。
ようするに津波による浸水想定区域や非難場所が記してある地図をつくるということです。
考えてみると津波に対する情報は、いまいち確かでなかった気がします。
スマトラ沖地震発生直後は、メディアもこぞって津波を警告していました。
おそらく焼津港だと思いますが、CGで津波被害にあい船がながされるというか吹き飛ばされている映像をつくっていましたが、あれはやりすぎなんじゃあないかとさえ思いました。

この津波マップは、かなり役立つと思います。出来上がったらすぐ入手します。
津波があるから耐震補強しても意味がないよと諦めがちな方にマップをみせて浸水想定区域外であれば、前向きに補強を検討してもらえる可能性はあるので、非常に期待しています。
また、課外授業にも使えそうですね。
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写真展準備が少し遅れがち

今日は、仕事しないで写真展準備に専念。
なぜそうなったかといいますと3月19日にきちんと写真展を開くことができない可能性が高くなったからです。前回も確か、予定日から2日遅れて開催したので今回は予定日を守りたかったのです。
今回の写真展は、ただ写真をみてもらうといよりは、どうしたら被害を減らせるのだろうかということを考えてもらうきっかけや一般の方々になかなか伝わらない建築に関する事前防災情報を提供することが目的となっています。子供むけの説明文も用意しました。

写真についても静岡県地震防災センターから入手できました。
やはり、何かやる前に防災センターに足を運ぶというのは大切ですね。思わぬところで価値ある資料や情報が手に入ったりします。
今回は、沼津市が行った阪神淡路大震災の調査写真を展示します。
また、それとは別に東京都立大学吉嶺助教授から頂いた写真を被害別に分類し展示します。建築物被害、液状化現象による被害と分けて、その原因についても説明するつもりです。最後に建物倒壊を防ぐための耐震補強工事の写真も展示し、なかなかその内容が理解できない方々へ少しでも補強工事の内容を理解してもらえるようにしたいと思っています。今回は、新しい模型を制作しました。スジカイによる補強、面材による補強、SDU-Wによる補強、SDU仕口補強ダンパーによる補強と4つの補強がわかる模型です。これは今後、小学校の課外授業でも使用したいと考えています。

近い将来ですが1/50くらいの住宅模型を制作しようという気持ちもあります。
これは5月か6月頃に完成すればいいかなという感じです。
それよりも課外授業の報告書をまとめる方が先決でしょう。昔の報告書を読み直したら結構、誤字脱字がありました。今後は、十分気をつけてしっかりとした報告書をつくりたいです。
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木造住宅の簡易な液状化対策

液状化とは、地震によって、地盤が揺れているうちに、地中の水圧が上り、しまいには、地盤が液体状になる現象です。
液状化が起きると、地盤が建物を支えきれなくなり、建物の下の土が流出したり、水圧により建物が浮き上がることもあります。なかには、建物が破壊されるケースもあるようですが、破壊は急激ではないため、人命の損失を来たすことはほとんどないそうです。

対策としては、「地盤を強化する」「液状化に強い木造住宅を建てる」「基礎に鉄筋をいれる」があげられますが、どれも既存住宅では難しいものばかりです。
既存住宅の液状化対策は、もちろんありますが、中でも私が今後取り入れてみようかなと思う方法は、基礎の隅角部、交点にハンチ状に基礎を打ちますという方法ですね。
ただ、その前に液状化の可能性が高いかどうかを調べる必要があります。
地面から1.5m程度の深さまで、液状化しない層がある場合に、被害が極端に減るという調査結果があるようですので、これを参考にして調べることが有効であると思われます。

なお、19日から大井川町図書館にて地震被害写真展をひらきますが、この写真展では地震の被害別に写真を展示し、その対策法も紹介したいと思っています。液状化対策も図を使って説明するつもりです。
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耐震補強について考える⑤「間違った補強方法」


今、これまでで一番難しい耐震補強工事の設計監理をやっています。
ちなみに父が現場管理者で弟と作業しています。
ふたりも私と同意見のようです。

皆さん、もっとも難しい既存住宅の耐震補強は一体どんなタイプだと思いますか?
建築士によって意見が違うとは思いますが、私はこのようなタイプがそうだと思っています。

・元々は、平屋であったが後に2階に増築している。
・しかしも増築した2階部分が昭和56年5月31日以前に着工したものである。
・そして、さらに通し柱がほとんどない。
・最後に増築した2階部分直下の壁が少ない。

どうしてこの手のタイプは補強工事が難しいかといいますと、まず元々2階建てとして新築したものではないため、非常に構造的に無理をしていることが多く、通し柱がどうしても少ない傾向があるからです。平屋を階段を設置して2階をのせたわけですから当然といえば当然です。
このようなタイプの建物を補強する場合は、1階部分だけでなく2階部分に対してもかなり注意しなければなりませんし、通し柱を設置する必要も場合によっては発生します。1階部分を補強しても2階部分が倒壊することは十分にありえますから。あと耐震診断の総合評点が正しく算出されにくいようにも思えます。
それにいざ補強工事を行うとびっくりするような事態が多いですね。土台がなかったりとか(これはどの補強工事でもありますけど)、梁が通ってなかったりとか、重量のわりに梁のせいがなかったりとかですね。新築の設計監理もいろいろとありますが、耐震補強の設計監理はそれこそ毎日、現場に足を運ばないといけないなと思います。(私の場合は、現場から呼び出しの電話がかなりあります。)

今やっている補強工事は、SDU-Wを使用した制振性を高めるタイプのもので、通し柱を中心に補強計画を立てましたが、土台がなかったり、白蟻に柱をまるごと一本食べられていたり、白蟻業者に基礎を破壊されたりと本当にいろいろなことが起きています。
実は、以前にも家を建てた業者に補強工事をやってもらったらしいのですが、補強というにはあまりにひどい補強をしていましたので、私も大工さんもびっくりしてしまいました。

そのびっくりしたという補強が上の写真です。
ちなみに下の構造用合板は、私達がこれから張るものです。スジカイ部分が別の業者さんがやったと思われるびっくりした補強部分です。天井を撤去して、スジカイをきちんと梁と柱頭部のところまで取り付けなければならないのにこんなところでやめています。面倒くさかったのでしょうか。このスジカイは、効果がありません。そのため、構造用合板(真壁仕様)を張って、補強するという対応を行いました。

もしかしたら私も間違った補強を気がつかないうちにしているかもしれません。ふと、そんな不安すら感じました。十分、気をつけたいと思います。
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