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梁補強


写真は、梁の補強前と補強後を撮影したものです。
耐震補強は、壁補強や屋根の軽量化を主に行いますが、これらはあくまでも住宅の柱や梁及び土台が健全であることが大前提で実施されます。

つまり、土台や柱が腐食していたり、梁が上からの重量を支えきれないでたわんでいたりしていた場合は、それらを改善させた上で壁を補強する必要があります。
当たり前と思われるかもしれませんが、現在の目視調査ではどの部分がどのように問題がなるのかを探し出すのは困難です。

工事着工後に確認することの方が多いかもしれません。

最近では、外壁を剥がさなくても補強できる耐震製品も登場しているようですが、そういった製品の場合、腐食している柱に取付けてしまう危険性もあります。
施工が簡単というだけで耐震補強の良し悪しを判断するのは避けたいものです。

写真(上)は、工事前に撮影したものです。
この住宅は、元々平屋でしたがあとから2階を増築しました。
その際に2階の重量を支えるため、梁を補強したようですが工事が適切ではなかったため、たわんでしまっています。また、既存梁と増築したとき設置した梁にかすがいを打っています。
2階柱については、長さが足りなかったのか脚部は適当に継ぎ足しされて不安定な状態となっています。事前調査で覚悟はしていましたが、天井を撤去してあらためて確認すると恐ろしくなりました。

この状態を改善するために梁せいのある集製材に交換したり、2階柱を添え柱による補強やホールダウン金物取付といった作業を行っています。
また、2階柱同士を木材や構造用合板による一体化も行っています。

壁補強の効果を向上させるためにもこのような作業は非常に重要と考えます。
現場で考えて、現場で決断した典型的な作業例です。

図面に記載されているだけの作業さえやればよいという考え方は耐震補強の場合、とても危険です。しかし、一方で解体してみなければ費用がどのくらいか分からないというわけにもいきません。

このあたりについては、経験の差が出やすいと思います。
着工後に予想外の状況に直面した際にも経験豊富であれば、瞬時に対策を考えて決断や依頼者への提案が可能です。
その点については、私は父親にとても助かれています。
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最終的には3階建て模型で授業


震度2程度の地震の揺れを発生させて建物がどう揺れるのかを確認してもらうという試みは今後も有効だと考えます。
現在は、2階建て模型の2階床部分に水槽を設置して揺れを確認できるようにしていますが、理想は3階床にも設置して揺れ具合を確認してもらうことです。
階数によって揺れ具合が異なることも知ってもらうと面白いかなと。

もちろん課題もあります。
事故は避けなければなりませんし、準備にも相当な時間がかかります。
そしてお金もかかります。

でもやってみたいなという気持ちは強いです。

そういえば、今回の教育委員会主催の研修会ですが、教育委員会が建築士会に依頼したわけではありません。建築士会は関係がないのです。
勘違いされるような報道をされたようなのでこの場にて訂正させて頂きます。

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実大模型による効果


今回の授業で思ったこと、改善点がいくつかありました。
ようやく、授業スタイルというものが定まった感もあります。

子供たちに私がしてあげられることは、とにかく体験する機会を増やすことだと思います。また、映像だけでなく実際に自分の目で実験結果を確認してもらうことも大事でしょう。

幸いにもEディフェンスで行った実験映像(補強なし、補強ありの建物に過去に発生した地震と同様の揺れを発生させる実験)をみせることもできます。

映像をみせる。次に実際に体験してもらう。
この繰り返しにより、子供たちも私が伝えたいことを理解しやすくなるのではと期待しています。

実大模型による震動実験で補強した場合、揺れがほとんどなくなったことが分かったとき、子供たちが驚いたことをよく覚えています。
Eディフェンスには到底及びませんが、私がEディフェンスの実験を実際にみたときの驚きを少しでも子供たちに伝えたいという気持ちは今も衰えてはいません。

それにしても今回は場所が良かった。
実験を上から確認できるという機会はそれほどありません。
子供たちも1階から確認するより、2階から確認した方が分かりやすかったようです。
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防災センターで耐震授業


本日は、教育委員会の依頼で防災センターにて子供たちを対象に耐震授業を行いました。
子供たちには、体験することを重視した授業内容を心がけましたが、ちょっと個人的に進行がよくありませんでした。反省です。とにかく巨大な模型を揺らすところをみせてあげたかったことと、補強後の違いを確認してもらいたかったという目的は達成できたようなのでよかったです。

防災については、実に様々な方が関わっています。
普段接することがない私のような人間と接点をもって、せめてマイナスとならないようにしてあげたいと思うばかりです。

防災については、災害の怖さを伝えることは大切ですが、防災効果についてもきちんとみせる必要があると思います。論より証拠ではありませんが、耐震技術を通じて防災効果を子供たちが認めてもらえれば、今はそれでよいのではとさえ思えます。

それにしてもついに防災センターのホールに実大模型を設置して耐震授業を実施できるようになろうとは。
この活動をスタートしたときによく防災センターに資料集めのため足を運びましたが、このような日を迎えるとは夢にも思いませんでした。
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