建築士伊藤の防災教育・耐震診断・耐震補強実績ブログ
建築士伊藤の耐震ファイルBlog
光ダクト
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1a/df/fade2b46d1df1a0e7cda580eecbd834b.jpg)
間取の都合上、どうしても薄暗くなってしまう部屋や廊下等が存在するケースがあります。
その場合、皆さんはどうしているのでしょうか。
私は、とにかく廊下でも天気の良い日でも照明をつけなければならないような住宅は避けたいと考えています。
でもなかなかそれが難しい。
しかし、最近はそういった悩みを解決してくれる製品もあり、そういった製品を知っているかどうかは、お客様の満足度にかなり影響を与えるのではないかと思うのです。
今回は、はじめて光ダクトというものを使いました。
写真は、1階の廊下であり、2階の屋根に設置された天窓から光を取り込んでいます。
下手な照明より明るく、問題点だった薄暗い廊下を明るく照らしてくれました。
雲でも割と明るいため、今後も場合によっては使う予定です。
光ダクトシステム
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今後の対応
前回は、長々と現在の深刻な状況を書きました。
では、私自身はどうこれから動くべきかについて書きたいと思います。
耐震補強は、今後以前のような上乗せ補助はなく、所得税控除などの税制面での優遇も減らされるでしょう。
つまり、補強工事を行う方は、残念なことですが以前より自己負担が増えるわけです。
さらに追い討ちをかけるように材料の高騰による工事費アップも考えられます。補助は減るし、工事費は以前より高騰するとなれば、依頼者にメリットはありません。
こういう状況化では、業者側の努力が必要不可欠です。
作業の効率化によるコストダウン、使用する材料の再検討や耐震事業以外の補助制度の活用は当然手をつけるべき課題です。
加えて私自身は、なるべく耐震補強工事は地産地消という考え方を重視したいと思っています。
地産地消という考え方が絶対ではなくデメリットもありますが、静岡県で製造・生産されたものをなるべく使うことで、耐震補強工事による県内の波及効果を高めたいわけです。
微々たることかもしれませんが、他県企業に儲けさせてしまうくらいなら県内の企業に、という意識は私にとって重要なことです。
もちろん、それにこだわっていては多種多様な耐震製品を扱うことはできません。
くどいようですが意識としてそういう考え方をもつことは必要だと思っているだけです。
考えてもみてください。
例えば150万円の耐震補強工事で他県企業が販売している(代理店は県内でしょうが)特殊な耐震製品費用が全体の1/2から1/3以上締めていたとすれば、私にとってそれは問題ありと考えるわけです。
代理店も県外だとしたらさらに問題ですね。
どうしても使わなければならないとき以外はとにかく避けたいケースです。
また、大量購入の場合における値引交渉もしなければなりません。
普通は、1セットより10セットの方が安く仕入れたいと思いますし、なるべく工事費を抑えたいならそういった交渉も不可欠です。
その努力は惜しむものではありませんし、お客様に素直に還元したいものですね。
私と父の強みは、建築士事務所と工務店が分かれていないことです。
分かれている方がよい場合もあります。
しかし、こと耐震補強については、分かれていないという点に強みをもたせたいし、それを武器にしたいと考えます。
補強工事の積み重ねは、確かに設計者側にも施工者側にも蓄積され、その情報は共有化されやすく、改善すべき点についても共通の認識として理解されやすいと考えます。
大切なのは、お互いが遠慮しないで意見を言い合うことであり、現場だけの都合で設計しない、設計だけの都合で施工させないということだと思っています。
私は、国や県からの補助が減るからこそ、業者側の創意工夫が重要だと考えます。
次回は、来週月曜日から実施する補強工事などを紹介したいと思っています。
では、私自身はどうこれから動くべきかについて書きたいと思います。
耐震補強は、今後以前のような上乗せ補助はなく、所得税控除などの税制面での優遇も減らされるでしょう。
つまり、補強工事を行う方は、残念なことですが以前より自己負担が増えるわけです。
さらに追い討ちをかけるように材料の高騰による工事費アップも考えられます。補助は減るし、工事費は以前より高騰するとなれば、依頼者にメリットはありません。
こういう状況化では、業者側の努力が必要不可欠です。
作業の効率化によるコストダウン、使用する材料の再検討や耐震事業以外の補助制度の活用は当然手をつけるべき課題です。
加えて私自身は、なるべく耐震補強工事は地産地消という考え方を重視したいと思っています。
地産地消という考え方が絶対ではなくデメリットもありますが、静岡県で製造・生産されたものをなるべく使うことで、耐震補強工事による県内の波及効果を高めたいわけです。
微々たることかもしれませんが、他県企業に儲けさせてしまうくらいなら県内の企業に、という意識は私にとって重要なことです。
もちろん、それにこだわっていては多種多様な耐震製品を扱うことはできません。
くどいようですが意識としてそういう考え方をもつことは必要だと思っているだけです。
考えてもみてください。
例えば150万円の耐震補強工事で他県企業が販売している(代理店は県内でしょうが)特殊な耐震製品費用が全体の1/2から1/3以上締めていたとすれば、私にとってそれは問題ありと考えるわけです。
代理店も県外だとしたらさらに問題ですね。
どうしても使わなければならないとき以外はとにかく避けたいケースです。
また、大量購入の場合における値引交渉もしなければなりません。
普通は、1セットより10セットの方が安く仕入れたいと思いますし、なるべく工事費を抑えたいならそういった交渉も不可欠です。
その努力は惜しむものではありませんし、お客様に素直に還元したいものですね。
私と父の強みは、建築士事務所と工務店が分かれていないことです。
分かれている方がよい場合もあります。
しかし、こと耐震補強については、分かれていないという点に強みをもたせたいし、それを武器にしたいと考えます。
補強工事の積み重ねは、確かに設計者側にも施工者側にも蓄積され、その情報は共有化されやすく、改善すべき点についても共通の認識として理解されやすいと考えます。
大切なのは、お互いが遠慮しないで意見を言い合うことであり、現場だけの都合で設計しない、設計だけの都合で施工させないということだと思っています。
私は、国や県からの補助が減るからこそ、業者側の創意工夫が重要だと考えます。
次回は、来週月曜日から実施する補強工事などを紹介したいと思っています。
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前年度の上乗せ補助と津波の影響
前年度末、国(というか民主党)の方針で急きょ耐震補強に対する補助金上乗せが限定的にスタートしました。
もともと静岡県独自にTOUKAI-0という補助事業があり、さらに国から上乗せの補助があるという状況は、ある意味ではすでに補強を実施済みの方々に対して失礼ではないかと思えるほどの優遇であり、このような機会は二度とないと根拠のない確信をもってしまいました。
私の地元や周辺では、補助金の基本支給額は40万円。
限定的ですが国からの上乗せ補助金が30万円。
つまり、70万円もの補助金が支給され、これに高齢者等の特別割増が適用されればプラス20万円で90万円となります。
最大で最低70万で最高90万円。
下手をすれば補助金で工事費がまかなってしまうケースもあります。
無料で耐震補強できますといってもあながち嘘ではないかもしれないのではと思ったこともありました。
ようするに私が言いたいのは異常だったということです。
予想通り、補強工事を検討する方が増えて、県の無料診断依頼も殺到しました。
結果、予算が尽きてしまって、来年度(つまり今年度)に無料診断の実施を了解してもらう方も市町村によって多かったようです。
実際、焼津市でも多く存在しました。
ここで少し考え方を変えてみますと、補強しようか迷っていた方の多くは、この最大の機会を決断のきっかけにしたと思っています。
となると、今年度はそれほど補助金を活用して補強工事を実施する方がいないのではないかと容易に予想されるわけです。
加えて、今回の地震です。
津波による恐怖と耐震補強は無意味ではないかという疑問を抱く方も多かったとしたら(実際多いでしょうが)ますます実施数が減るのではないかと思うわけです。
で、このことについて深刻に考えている人がどれだけいるかが問題です。
意外となんとかなると思っている方が多い気がしてなりません。
野球で例えるのは適切か分かりませんが、ピッチャーがとてつもないスライダー(変化球)を投げてストライクをとられたため、それに警戒するあまり、打ちやすいストレートを見逃してしまうがごとく、津波に意識が集中するあまりに他の被害対策がおろそかになったり、ないがしろにされなければよいのだがと私などが心配しても仕方がありませんが、思うわけです。
以前は、阪神淡路大震災の教訓から建物倒壊をいかに防ぐかがに意識が集中していたことは、私自身否めません。
でも地震被害は、津波だけでもありませんし、建物倒壊だけでもありません。
でもあの津波をみてしまうと、何をしても無意味だという考え方を正面から否定できるだけの説得力を「今の」私などは持ち合わせていないことに深い落胆と、私などよりよほど防災知識に長けた方になんとか警告してもらえないものかとわれながら自分勝手なことを考えてしまうわけです。
今後の防災に対する予算も津波対策に多く費やされる可能性はあります。
とくにハード面での対策は強化されるでしょう。避難タワーもどうやら計画されているようですから。
それに対して異論は私もありませんし、異論があったとしても声高に主張できる勇気と説得力を所有している方は少ない気がします。(少ないと書いたのは0と思いたくないから)
さらに子供たちへの防災教育についての対応も関心があります。
子供たちが東日本大震災の被害をテレビ等でみて、地震イコール津波と解釈しても仕方がない状況です。
他にも様々な被害がありますが、それを理解してもらうために今後どうしたらよいのか私なりに考えてしまうときがあります。
当面は、海岸部の方々に耐震補強の必要性を説明しようとしても津波がやってきたら無意味と考えられてしまう可能性が高く、新築住宅についてもわざわざ海岸近くに建てる必要はないと考える方も増加すると予想しています。
いくらわが町は、防波堤がありますし、避難タワーも設置されているので安心といわれても行政が後手後手の対応をしている様子をテレビやネットで知れば、自分の命は自分で守らなければと考える方がいるのは当然であり、建築予定地を変更する判断を静止することはできないわけです。
知り合いで焼津市より藤枝市の方が海に遠いから安心なのでそちらで家を建てたいと希望する方がいましたが、その判断分からないわけではありません。
ながくなったので今日はこの辺で終わります。
もともと静岡県独自にTOUKAI-0という補助事業があり、さらに国から上乗せの補助があるという状況は、ある意味ではすでに補強を実施済みの方々に対して失礼ではないかと思えるほどの優遇であり、このような機会は二度とないと根拠のない確信をもってしまいました。
私の地元や周辺では、補助金の基本支給額は40万円。
限定的ですが国からの上乗せ補助金が30万円。
つまり、70万円もの補助金が支給され、これに高齢者等の特別割増が適用されればプラス20万円で90万円となります。
最大で最低70万で最高90万円。
下手をすれば補助金で工事費がまかなってしまうケースもあります。
無料で耐震補強できますといってもあながち嘘ではないかもしれないのではと思ったこともありました。
ようするに私が言いたいのは異常だったということです。
予想通り、補強工事を検討する方が増えて、県の無料診断依頼も殺到しました。
結果、予算が尽きてしまって、来年度(つまり今年度)に無料診断の実施を了解してもらう方も市町村によって多かったようです。
実際、焼津市でも多く存在しました。
ここで少し考え方を変えてみますと、補強しようか迷っていた方の多くは、この最大の機会を決断のきっかけにしたと思っています。
となると、今年度はそれほど補助金を活用して補強工事を実施する方がいないのではないかと容易に予想されるわけです。
加えて、今回の地震です。
津波による恐怖と耐震補強は無意味ではないかという疑問を抱く方も多かったとしたら(実際多いでしょうが)ますます実施数が減るのではないかと思うわけです。
で、このことについて深刻に考えている人がどれだけいるかが問題です。
意外となんとかなると思っている方が多い気がしてなりません。
野球で例えるのは適切か分かりませんが、ピッチャーがとてつもないスライダー(変化球)を投げてストライクをとられたため、それに警戒するあまり、打ちやすいストレートを見逃してしまうがごとく、津波に意識が集中するあまりに他の被害対策がおろそかになったり、ないがしろにされなければよいのだがと私などが心配しても仕方がありませんが、思うわけです。
以前は、阪神淡路大震災の教訓から建物倒壊をいかに防ぐかがに意識が集中していたことは、私自身否めません。
でも地震被害は、津波だけでもありませんし、建物倒壊だけでもありません。
でもあの津波をみてしまうと、何をしても無意味だという考え方を正面から否定できるだけの説得力を「今の」私などは持ち合わせていないことに深い落胆と、私などよりよほど防災知識に長けた方になんとか警告してもらえないものかとわれながら自分勝手なことを考えてしまうわけです。
今後の防災に対する予算も津波対策に多く費やされる可能性はあります。
とくにハード面での対策は強化されるでしょう。避難タワーもどうやら計画されているようですから。
それに対して異論は私もありませんし、異論があったとしても声高に主張できる勇気と説得力を所有している方は少ない気がします。(少ないと書いたのは0と思いたくないから)
さらに子供たちへの防災教育についての対応も関心があります。
子供たちが東日本大震災の被害をテレビ等でみて、地震イコール津波と解釈しても仕方がない状況です。
他にも様々な被害がありますが、それを理解してもらうために今後どうしたらよいのか私なりに考えてしまうときがあります。
当面は、海岸部の方々に耐震補強の必要性を説明しようとしても津波がやってきたら無意味と考えられてしまう可能性が高く、新築住宅についてもわざわざ海岸近くに建てる必要はないと考える方も増加すると予想しています。
いくらわが町は、防波堤がありますし、避難タワーも設置されているので安心といわれても行政が後手後手の対応をしている様子をテレビやネットで知れば、自分の命は自分で守らなければと考える方がいるのは当然であり、建築予定地を変更する判断を静止することはできないわけです。
知り合いで焼津市より藤枝市の方が海に遠いから安心なのでそちらで家を建てたいと希望する方がいましたが、その判断分からないわけではありません。
ながくなったので今日はこの辺で終わります。
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ダンパーは診断者に都合のよい製品
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b6/0ed970246d9c708394409d7299bb886c.jpg)
柱頭柱脚部分に取り付けることで耐震性を向上させることができる製品で、合板などの面材や筋かいよりも状況によっては容易に作業が可能です。
実はこれは設計者というか診断者にとって都合のよい製品でもあります。
例えば、耐震性を示す評点をあと少しだけアップさせたいが壁への補強では工事範囲が広がったり、費用が高くなってしまうというケースがありますが、その際にダンパーを開口部(主に窓部分)にダンパーを取り付けることによって、評点を上げることができます。
ただ、実際にダンパーを取り付けたことによって耐震性が予想したとおり向上しているかどうかという点については、私個人としては疑問です。
ダンパーは、いわば壁補強に対する補助的な存在であり、主ではないというのが私の考え方であり、特殊な工法でない限りは、ダンパーだけの補強でOKということはないと思います。
これは、なるべくならダンパーを使わない方がよいといいたいわけではなく、補助的な存在であり、可能であれば耐震評点1.0以上かそれに近いものとした上でダンパーを取り付けるべきであると考えています。
ちなみにダンパー取付方法としては、天井の一部を撤去した上で取付復旧という方法もありますし、屋根裏に入って取り付けることもあります。
屋根裏内での作業は、慎重さが必要です。
なぜならば、天井を破損させてしまう可能性があるからです。作業中に天井から落ちるわけにもいきません。
この取付の苦労は、正直やったことがある人でなければ分かりません。
図面では、こことここに取付と書くだけでしょうが、実際に取り付ける場合は、そんなところに取付できないとか、大変過ぎるから別の場所は無いのかといったことを考える施工者は多いでしょう。
私の場合、設計もしますが、取付も自分でやったりします。
ですからダンパーをどうしても取り付けなければならないと考え図面に記すとき、これまで取り付けた屋根裏内での作業が思い浮かぶのです。
そういえば、屋根裏作業中に鳥の巣をみつけることがあります。
とても大きなものです。
こつこつ屋根裏にため込んだのでしょうが、みてしまった以上そのまま放置は私の場合できません。
ダンパーを取付後にゴミ袋をもって帰るといったケースもたびたびあります。
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壁
私は、あまり負けるのが好きではありません。
それは誰でもそうかもしれませんが、私は自分が負けていないのに負けたと思わされるのが好きではないのです。
私が今、壊したいというか除去したい壁のようなものが心の中にあります。
しかし、それを実現させるには、何よりも私自身の熱意が必要でした。
そして、その熱意が、かなり蓄積されている状態なのです。
そこまでの状態になったのは、ひさしぶりのことでした。
もうその壁がどのようなもので、どうすれば壊せるのか分かっています。
あとは、実行するだけなのです。
壁が壊れないように補強する仕事をしている人間が、壁を壊すという表現を使うことについては、正直不本意ではあります。しかし、この表現が一番適切だったため、あえて使用しました。
そして今回のブログは、とても抽象的な表現ばかりになってしまって本当に申し訳ありません。
心の中にある壁とは具体的に何か、そしてそれを壊したいと思ったのはどうしてかについては、それが実現できたときにこの場にてきちんと書きたいと思います。
いわばこれは私自身の決意表明なのです。
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