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今回の授業では

2月2日に行う耐震特別課外授業は、これまでの授業を基本に少し改良を加えただけにしたいと思います。いろいろ伝えたいことはありますが、小学生に45分間で多くのことを伝えても逆に効果がないと思いますので、今までどおり伝えることは少なく、体験することは多くという路線を徹底したいと思います。いやむしろ強化するといった方がいいかもしれません。

アンケート調査結果でも分かりますが、小学生に耐震診断の重要性を理解してもらうのは、少々難しいようですね。小学生には、むしろ「筋かいの効果体感」や「梁重量の体感」といった内容を強化し、言葉による説明に頼らざるを得ない耐震診断の話については、従来どおりに留めた方が良さそうです。耐震診断の重要性については、中学生を対象とした授業で強化した方がいいと思います。
小学生には小学生のときに知ってもらいたいことや理解できること、中学生には中学生のときに知ってもらいたいことや理解できることがあると思います。その違いがまだまだみえていませんが、防災教育を発展させていくならば、段階的に伝えていく方が効果があるように思うからです。小学生のときに私の授業を受けた子供が、中学生になってまた受けるという時期がやってくる日が楽しみです。

なんども思いますが、45分間で伝えられることなど限られています。
その限られた時間の中で伝えたいことを絞り込むことが技術であり、不用意に伝えたいことを増やしていくことは危険であると判断しました。今回は、私はこれに陥りそうになりましたね。

私は建築士であり、建築士だからこそ伝えられることのみに絞った方がよいでしょう。もちろん子供達から質問があれば何でも答えられる幅広い知識は備える必要がありますけど。
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引き倒し実験を見学してきました

注)すいません、動画ですが横向きになっています。
編集のやり方知らないのでそのままアップしました。
みにくいかもしれませんが、耐震補強した建物が倒壊する瞬間です。
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小雨降る天候でしたが、耐震実験(引き倒し)実験は行われました。
見学者は私が想像したよりも少なかったですね。建築関係者が大半でした。あと近所の方が珍しそうに見学していたのが印象深かったです。実験は、「耐震補強した建物」と「耐震補強していない建物」の比較を見ていただくといった内容で、最初に耐震補強していない建物を徐々に引き倒していきました。いわば、ホールダウン金物の重要性を伝えるための実験といえるかもしれません。
建物が倒壊したらみなさんさっさと帰ってしまいましたので、倒れた状態をじっくりみることができました。倒れた瞬間をみたいと思う人は多いかもしれませんが、倒れた後の状態をじっくり観察する方がよほど補強工事の参考となると私は思います。今回の実験で得た知識は、今後の補強工事に生かすつもりです。

今回の実験で気になる点が一つありました。
おそらく実験なのでどこかの大学か研究機関が参加していると思うのですが、その関係者と思われる方がヘルメットを着用せず傾きかけている建物内を平気で歩いて写真をとっていたのです。
命知らずといえば聞こえはいいですが、このような実験ではヘルメットは着用してしかるべきだと思います。
見学者に対しては危ないですから近くによらないで下さいと注意を呼びかけているのにヘルメットを着用しないで、しかも実験中で傾きかけている建物内をうろうろしている人間をみると、それでいいのかなと思えます。
これ大切なことだと思うんですよ。

このような実験を地元大井川町でもできないかなと思いました。
検討してみようと思います。
もちろん関係者は全員ヘルメット着用で。
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明日は、公開実験

前にも書きましたが明日は、静岡市で耐震補強の公開実験が行われます。
ビデオカメラ持っていないので近所の方に借りました。これで実験を撮影できると思っていたらテープがないことに気づき、急ぎ家電屋に足を運びました。それにしてもカメラの進歩には驚きです。随分綺麗に撮影できるものなんですね。

あと、今日は大井川西小学校に防災センターで頂いた新潟中越地震被害写真を展示してきました。作業中、教員の方と雑談しましたが、楽しかったですね。大人になってから学校の先生と話をすると、子供の頃とはまた違った発見があります。
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静岡地震防災センター/取材/理念

・静岡県地震防災センター

今日は、県の津波対策について勉強するために地震防災センターに行ってきました。いつも対応してくれる鈴木さんは、津波対策についても熱心にいろいろなことを教えてくれますし、私のつたない意見も黙って聞いてくれました。
本当にありがたいです。

・取材

今日の昼頃、NHKから取材を受けました。
この活動における理念についてもしっかり聞いて頂けたのでよかったです。
正直安心しました。
夕方近くに朝日新聞の方からも取材をうけましたが、どうやら忙しいようでNHKほど話は聞いてもらえなかったので意志がうまく伝わったか心配です。
朝日新聞の方はよく人となりが分かりませんでしたが、NHKの方はとても熱心でこの人ならば私の意志を伝えてくれる気がしました。一方でどのように伝えてくれるのか楽しみな気持ちもあります。放送は、西小学校の課外授業を撮影してから数週間後だそうです。

・理念

取材を受けてはっきりしたのですが、私の活動理念は、過去2回の課外授業によって固まったと思っています。目的についても徐々に変化しています。
当初は、TOUKAI-0事業促進が主目的であったこの活動が、徐々に子供達の教育に役立てる方が主目的となりました。将来を担う子供たちに事前防災の重要性を建築士・耐震診断補強相談士という立場から伝えることで、将来の事前防災を背負う人材を育成できればと考えています。日本は地震が多い国なので世界レベルで活躍できる人材が育つ環境にありますし、少子化が進み高齢者社会に突入する状況からこそ、子供たちには、事前防災の重要性をはやくから知ってもらいたいのです。

最近は、高齢者の数が多いためか、高齢者のための社会、高齢者のための行政サービスが充実していますが、それに比べて、学生や子供たちへの対応はどうなのだろうという疑問があります。確かに高齢者の数は多いですし、もっともっと高齢者が住みよい社会にしていくべきだとは思いますが、子供たちに期待し、力を注ぐことはそれ以上に必要だと思っています。子供たちを災害から守ることも重要です。

私ができないこと、力が及ばないことまで口をはさんだりすることは避けたいですが、私ができることはやりたいと思いますし、やれることといえばこの活動ですから精一杯やりたいと思っています。私は常に子供たちに目を向けた活動をしたいですね。子供は宝ですから。

よく理念をしっかりもった活動でなければ継続化は難しいといわれています。私は、今までの積み重ねによって理念をもつことができました。これは、とてもうれしいことだと思っています。
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日は昇るのか 最後の機会

昨日、朝日新聞から電話がありました。課外授業についてやこれまでの活動について話を聞きたいそうです。NHKからも本日連絡があり、同様の申し出がありました。
うれしい気持ちもありますが、戸惑いもあります。しかし、人を良くし過ぎているとこの社会ではまたたくまに埋もれてしまうことを知っている私としては、今この時期に私の活動をより多くの方に知ってもらえる機会を逃せば次はもうないという予感があります。TOUKAI-0事業も平成18年度で終了するということを考えればなおさらです。

学校教育に対する議論も国会で行われています。今、教育と防災は非常に注目されている分野といってもいいでしょう。その状況下で何も行動を起こさないでじっとしていることはやはりできないと決断しました。
私の授業が、防災教育の一環としてどう受け入れられるのか、受け入れられないのか挑戦したい気持ちもあります。

昨年9月に大井川中学生を対象とした課外授業を終えた私は、県建築士会主催でこの活動ができないものかと思い士会に提案したことがあります。しかし、組織に協力を求めることがこれほど大変なことなのか思い知ることになりました。結果として、私は建築士会会員としての個人活動の道を選ぶことになります。
このことは、今となっては貴重な経験となりましたが、私の中で今後の活動に対して焦りが生まれたことも確かです。なぜなら建築士会会員としての個人活動であるといえば聞こえはいいですが、ようするに何の後ろ盾もないと同じであり、個人の活動はいつか限界が訪れることが予測できていたからです。ですから私にとって、この機会は大切にしなければなりません。世論を味方につけて、建築士による防災教育をもっと発展させたいと私は考えています。

一方で大井川町役場との関係も今後は、十分気をつける必要があるでしょう。
公平な立場であるのに一町民に肩入れするような真似はできないでしょうし、そう指摘されること自体が役場にとっても迷惑な話だと思います。私としては、役場のおかげでここまできたという想いはありますが、役場の迷惑になるような発言・行動をするわけにはいきません。恩をあだでかえすことだけはできませんから。気がつけば私もだんだんと立場が難しくなってきました。

毎回、授業の1週間前から完全に気持ちを切り替えて通常業務から課外授業講師として授業の練習をしたり、工夫をしたりしています。将来的な展望は一切忘れて、子供たちが楽しく授業ができるために力を注いでいくべきです。本末転倒だけはしたくありません。

「日はまた昇る」という言葉がありますが、私はまだ一度も昇っていません。例え沈んだとしても一度はこの活動をできるだけ高く昇らせてやりたいと思っています。西小学校は、その最初で最後の機会と位置づけています。
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