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耐震精密診断と地盤調査

最近、耐震精密診断の際に地盤調査を行うことが評価されます。
建物の耐震性を調べるにあたり、地盤に対する判定が甘いのではないのかという疑問から私は、自分の精密診断には、スウェーデン式サウンディング試験を行うようにしました。なお、地盤調査だけ依頼すると相場としては3万円くらいかかります。

私が精密診断を行う場合、費用はだいたい15万円くらいですので、建物の診断が12万円で地盤調査が3万円といった内訳になります。この二つはかならずセットなので建物診断だけやって地盤調査はやらないということはありません。(逆はありますけど)

わりと昔から一般の方は、地盤調査をやることを理解してくれます。
もしかしたら同業者の方がそこまでやる必要あるのかといわれそうですね。
私としては、同業者の感覚よりも一般の方々の感覚を大事にします。
建築士としてみれば常識でも一般の方からすれば疑問と思うことはもちろんあるでしょうし、全部が全部、建築士の考え方が正しいとは限りません。耐震は、まだまだ未開発な部分が多いゆえにこれでよいと決め付けることだけは避けたいと思います。
私からみるとどうして、そんなに簡単に地盤を良いとか悪いとか判定できるなと思うこともありますから一般の方でもそう思う人はいるでしょう。

なぜ耐震補強が増えないのか。
この問題については、さまざまな意見があります。

危機意識が足りないとか補助金制度が悪いとかそういう意見をよく耳にしたこともありますし、原因のひとつとしてそれは確かにあると私も思います。

ただ、一番の原因は、信頼できる専門家がいない(もしくは出会わない)ということではないでしょうか。
補強しようか迷っている。その微妙な状況で「よし、補強しよう」と決断するためには、信頼できる専門家の存在が不可欠でしょう。
悪徳業者が多いのですからなおさらかもしれません。

耐震診断はこうあるべきだという決まりは実はありません。
ですから試行錯誤して、自分が必要だと思うことはどんどんやるべきだと思いますし、その必要性も伝えるべきだと私は思います。

たかが診断、されど診断。
ちょっと現場をみて、パソコンに入力して耐震性を伝えるなら建築士でなくてもできるわけですし、そういう点をよくわきまえて、今後も仕事をしたいと思います。

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個人的なお知らせもかねて

ずいぶんと更新が滞っていて申し訳ありません。
実は私が明日、結婚式を迎えることが大きな原因となっています。これほど、準備や打合せが必要なものとは正直、思っていませんでした。
毎日、BLOGを書くことを目標にしていていた私にとって反省すべき点です。

お知らせです。
11月3日(木)に焼津市消防署大井川分署にて「サバイバルフェスタ」が開催されます。内容は、特別救助隊救出訓練や放水体験、応急手当を一般の方にみてもらったり、体験してもらうといったものです。

私は、建築士として、TOUKAI-0事業の相談員として参加を依頼されたので、出席します。消防署の邪魔にならないように自分ができることをやりたいですね。

先日、昨年までTOUKAI-0の担当だった方とひさしぶりに長話をしました。
課外授業を手伝ってくれた方です。

話をして、よくわかったのが、今は原点に一度立ち戻ることが大切だということです。
私の活動を傍でずっとみていた人だからいえる言葉。それを私は深く受け止めます。正直に話せば、最近の私は反省すべき点が多いです。
例えば、大井川町多目的ホールで行った講演会で私は、専門外の話をしてしまいました。それはそれで評価してくれた方もいましたが、やはり自分の専門分野で勝負するというか話をするべきだったと思います。
自分は何が専門で、何を求められて講師をやっているのかをよく考え、さらに話をする場や状況も考慮して行動しなければならないことを経験したと思います。

もちろん、だからといって専門分野だけ勉強していればいいわけではありません。すべての学問はどこかつながっているといいます。だから、建築バカにならないように経済等も少しは勉強した方がよいと思っています。ただ、すこしかじった程度の知識を大勢の前で話すということは非常にリスクが高いことは確かです。場を考える。これは私が多目的ホールで身をもって得た経験です。
この経験は、12月4日の第4町内会で行われる講演会で必ず生かします。

私は、もっともっと勉強したいです。そして、もっともっと耐震診断・耐震補強の仕事がしたいです。
勉強したこと、仕事で身に着けたこと。それをすべて、講師として話すことはできません。時間的制約もあります。ですが、知識と経験は発言に深みと重みを与え、話し方に自信をもたらします。

これからもとにかく耐震診断はやりたいと思います。
現地調査で得られるものは、私にとってなによりも財産ですから。
現地調査に慣れたことで私の行動がマイナス方向へ向かっている可能性もありますので、それも注意しなければならないことでしょうし、経験は大事にしたいと思います。

当面は、11月3日のサバイバルフェスタと12月4日の講演会です。
いろいろな方からアドバイスももらってとにかくまじめに一生懸命やりたいです。

あと、大井川町相談士会についても一度、相談士の皆さんに原点回帰というか、今もっている意見とか考えを話す場をつくりたいと思います。みんな耐震事業に対しての考えとかそういうものがあると思いますし、リーダーとしてそれをとにかく聞くということが大切だと考えているからです。
大井川町で相談士として積極的に活動してくれる皆さん全員を集めて意見交流会を10月中旬に予定しています。
個人活動も大事ですが、大井川町相談士会リーダーとしての活動もきちんとやるつもりです。

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大規模な増築工事こそ持ち前の技術が生きる


今日から大規模な増築工事がスタートしました。(大工工事)
1階部分を行い、2階部分を明日行います。

この時期は、天気も不安定で、はっきりいって天気予報もあてにはなりません。
ですが、割とインターネットの予報は正確だと思うので、あてにして作業を行っています。もっと、正確に天気がわかる方法があればいいなと常々思っていますが、無料となるとやはり限界があるようです。

新築は、何もない状態から建てるので予想外の出来事が発生しにくく、ある意味で計画通りに進行しやすいのですが、増築となると勝手が違います。天気もなるべくなら安定している方が好ましいですね。

今回の工事は、かなり大規模な増築で、既存部分との結合が課題でした。設計レベルでできる限りのことはやりましたが、やはり、現場レベルで何が起きるかわからないので心配でしたね。ちなみに既存部分の耐震補強もあります。
なにしろ既存部分の1/2以上の増築で増築部分が50坪もあるとさすがにもう新築といっても過言ではない規模といえます。

私は、建築士ですが、大工の手伝いもします。もちろん、足手まといになったり、しかられることもありますが、現場作業を手伝うことで、たくさんのことを覚えた気がします。だからやはり参加します。ゴミ掃除とかそういうこともやらないとダメだと思いますし、はっきりいってゴミ掃除していて分かることもあります。写真は、作業の合間に撮影したものです。

今日は、増築部分と既存部分の結合がなんとか上手くいったので安堵しました。

増築+耐震補強のモデルケースとなりそうな今回の工事は、私にとって大きな仕事であり、よい経験となったことは確かです。

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建築よろず相談会

日曜日に行われた建築よろず相談会ですが、6名の方が役場に来てくれました。
いつも2、3名なのでうれしいですね。
チラシも今回、変えたことも関係しているのかもしれません。

最近、精密診断の依頼が多く、このブログも更新が滞っています。
書きたいことはたくさんあるのでなんだかはがゆいですね。

明日は、もう少しいろいろなことを書きたいと思っています。

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家具固定 ワンポイントアドバイス

家具固定は、安くて高い効果が期待できる事前防災です。
ですが、なかなか実行していない方が多いようですね。
そこで私なりに家具固定について書いてみたいと思います。

まず、どうして家具の固定が重要がについて書いてみます。
すぐに頭に浮かぶのは、家具の下敷きになってケガをしたり、下手をすると死亡する可能性があるというものです。
これは、確かにそうですね。でもこれ以外でもあります。
家具が倒れていると逃げ道まで塞がれてしまう可能性があるというのがそうです。
これは津波でもいえることだと思います。
窓から逃げようと思ったら家具が邪魔で逃げられなかったなんてこともありえるからです。

では次に家具と一言にいっても重量が違いますので代表的なもので紹介したいと思います。

アップライトピアノ 200~250キロ
冷蔵庫        80~100キロ
本棚         150~200キロ
洋タンス      100~150キロ

こう数値に表すとかなり重いことがあらためて分かります。

では、そんな重い家具を固定する場合ですが、壁ならどこでも固定できるわけではないというのが実際、一番の問題点だと思います。
素人の方ですと分からないことが多いです。それに失敗したら大事な壁を傷めてしまうというリスクも家具固定に消極的になる一因かもしれません。

家具が固定できる部分はどこにあるのかについては、文章での説明は難しいですね。図で説明するのが一番いいと思います。最近は、探知機みたいなものもあるようですが、そこまでして探さなければ見つからないというものでもありません。
最終的に専門家に依頼して固定してもらうことになるのかもしれませんが、自分でやってみようと思って行動することは決して悪いことではないので挑戦してほしいなと私は実は思っています。役場に行って相談してみるのも手です。

あと、固定だけすればもう安全だと思う人もいますが、配置も大切です。ピアノのすぐ近くで寝たりするのは、やはり危険です。寝る前に周りをみわたして、どうも危険だなと思える場合は、その家具を移動させたりして、危険を回避させることも重要といえるでしょう。
もちろん、出入口をふさいでしまう可能性があるところに家具がある場合も同様です。実は、これが忘れがちな点でもあります。

他にもいろいろと注意すべき点があるので、簡単にまとめてみます。

①美術品はパテなどで固定(大事なものなので自己管理を徹底)
②ストーブの片付けは必ず電池を外してから
③倒れにくくする原則は重心を下げること
④ゴムシートなどで食器類の滑り止めに
⑤吊り戸棚の扉にはロック機能の付いたものがお勧め
⑥食器棚のガラスには飛散防止フィルムを

特に③は見落としがちですが、大切です。
例えば本棚の一番上に重い本を置いて、下に何も置かない。
これは危険です。倒れやすいですし、落下物による負傷が考えられます。重い物は下段に軽いものは上段にといったような配慮は大切です。

今日、私が書いた内容は、家具固定に関する資料ではよく書いてあるので、別に目新しいものではありません。役場でも資料を配布しています。
問題なのは、そういう資料というか情報が広く伝わっているかどうかです。
よい資料、情報も伝わっていなければ意味がないのですから。

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