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耐震診断で悩む点

耐震診断でとにかく悩む点。それは、増築部分に対する判定です。
結構よくあるんですよ。しかも6帖だけ増築したというケースが・・・。
おそらく、6帖(10㎡)以下でしたら建築確認申請が必要ないためかと思われます。

軒高も違うし、屋根や基礎の形式も元々あった部分と違う。
この増築部分も含めて、一体の建築物として判定するとき、私の脳裏に「?」マークが点灯します。

そういえば、こういうケースもあります。
増築された形跡があり、それも6帖以上であるため依頼者に建築確認書をみせてもらいたいと伝えたら「業者が6帖以下なので建築確認は必要ない」といわれたという驚きの返答がかえってきました。
古い部分は、どうしてもという場合は、壁を一部撤去して、耐力壁を確認しますが、去年建てた部分の壁を破壊して確認というのはちょっと無理があります。
他の業者のやったことだから文句はいえませんが、せめて増築部分にどのような工事を行ったか資料を残してもらえたらよかったのにと愚痴のひとつもこぼしたくもなります。それも昨年のことだからなおさらです。(10年前の資料を希望しているわけではないのですから)

では、こういう場合、どのような診断を私が行っているのかということになりますが、それはちょっとここで書くことはできませんので控えます。なにしろこれまで父とともに診断を行って培った技術なものですから・・・すいません。
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ぶるる

大井川町役場から「紙ぶるる」というものを紹介されました。紙を使ってスジカイの効果を知ることができるもので、子供にはいいかもしれないと思います。

気になったので検索しましたら、いろいろな「ぶるるシリーズ」があって、かなり参考になりました。はっきりいって、分かりやすいです。特に「木造ぶるる」の紹介動画は、壁量の不足や偏心率が悪い場合、地震が発生するとどうなるのかが分かりやすく理解できます。

この「ぶるるシリーズ」名古屋大学がつくったようです。名古屋大学の講義をぜひともきいてみたいと思いました。社会人だからといって諦めるような私ではありません。勉強しようと思えばいつだって、どこだって勉強はできるのですから。

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耐力壁の偽造認定書写の件

偽造認定書写のお詫びと今後の対応について
(兼松日産農林株式会社)


少しまえですが、耐力壁の偽造認定書写の件で世間を騒がせた兼松日産農林株式会社は、その後どのような対応をしているのかなと気になったので調べてみました。
簡単に説明すると、建物を丈夫にする耐力壁は、国が認めた方法でなければ耐力壁と認定されないことになっていますが、その認定通りに工事しなかったよりもさらに悪質なことをこの会社がやってしまったということです。それは、認定書そのものを偽造するという行為です。確かにその方が手っ取り早いのかもしれませんが、さすがにこれは悪質です。

前に私は構造用合板にビスをつかう方がいいか釘を使う方がいいかについて書いたことがありますが、それ以前の問題で、使用してはならないビスを使用してもいいと勝手に認定書を偽造してしまったのですから、もっと大きく取り上げてもいいように思えるのですが、かなり忘れられた話題になっています。面材による耐力壁は、本当に気をつけないと危険だなと思うようになりました。
ちなみに兼松日産農林株式会社は、地盤調査や地盤改良事業にも参加しています。(ジオテックという会社で事業をおこなっています。)

数値的にクリアーしているから、国が認定しているから・・・それも重要な判断基準ですが、もっと自分自身の知識や経験というものも駆使して、総合的に判断するといったくせをつける必要がありそうです。机の上では地震に対して耐えられるという結果が出ても実際にそうなるかわかりませんから。私は、机の上でなんでも判断してしまうようにはなりたくないなと思っています。物事全てを疑うのは良くないと思いますが、慎重という意味で少々疑い深くなる必要が建築の場合はありそうです。
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補強方法をさらに工夫したい

最近、現場サイド(父と弟)から工事中にさまざまな意見が飛び交うようになりました。
補強計画ではこうなっているが、こうしたほうがいいのではないかとかそういう感じです。

現実を直視しないで計画を優先するような愚を犯すよりは、きちんと現状からそのつど判断していくようにしなければならないと思います。
建築士と大工がしっかり話し合って試行錯誤する。
実は、当たり前のようでそれが非常に難しくてできないことも多いようです。

私も父や弟も補強工事という特殊な工事にも徐々に対応できるようになりました。今後はさらに上を目指したいですね。やはり常に前進していないとこういう事業だダメだと思います。
例えば自分達で耐力壁を開発するというのも面白いと思います。
補強工事をやっていて、こういうものがあったらいいなと思うことも多いです。存在しないなら自分達で作ってしまおう。それもものづくりの醍醐味ですし、そういうことに挑戦することも必要なことであると私は考えています。

話は変わりますが、今日静岡銀行に行ったら「リフォームローン」耐震工事向け優遇制度のチラシを発見しました。平成13年度からやっていたんですね。利用者はどれくらいいたのか少し気になりました。

静岡銀行「リフォームローン」耐震工事向け優遇制度
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補強工事中によくある事例


現在、大井川町上新田地区で木造住宅耐震補強工事を行ってます。
昭和46年に建てられた住宅で、開口部が多いため壁量が不足しているのが特長です。
昔は、法事は全部自宅でやった方が多かったのでどうしても和室8帖間と6帖間の通し間を設置することが多く、そのために壁が不足してしまうという結果を招きます。ただ、縁側があるので助かりました。ちょっと文章で説明するのは難しいので控えますが、新潟県中越地震による倒壊が少なかったのは、柱が太かったという点と縁側があったという点が影響しているという話を聞いています。確かに理論的にも説明がつく話です。補強計画では、数少ない壁を構造用合板を中心に補強し、柱頭部を仕口補強ダンパーで固定するといった内容としました。工事金額は、89万円(税込)で補助金は50万円支給されるので実質事故負担は、39万円となります。依頼者が地震で傾いてもかまわないから倒壊だけ防いで欲しいといわれています。

どの住宅でもそうですが、床下や小屋裏裏はよくみますが、この住宅は特に診ましたね。
だいたい、どのあたりを補強するかは、予想できるようになったのでここに梁桁があるかどうかとか基礎があるかどうかということを調べるわけです。補強工事中に基礎がなかったり、梁桁がない分かるのと事前に分かっているとでは大きな差があります。最初の頃がそれができなかったので苦労しました。
もちろん、蟻道はないかとか、基礎の破壊がないかどうかも調べます。ただ、私の中では、基礎が相当悪い状態でない限りは、基礎の優先順位は低いままです。
ちなみに最初に小屋裏を診て、番最後に床下を調べます。
服が相当汚れるため、汚れた状態で各部屋を調査するとご迷惑をおかけしますから。
ときどき、蛇の抜け殻とか発見して、一人床下でビックリすることもあります。

床下調査で特にみたいと思うのは浴室付近です。
水漏れの可能性が高く、土台が腐食していることがあるからです。今、補強している住宅でも精密診断時に浴室の水漏れが分かり、補強工事の際に補修するということになりました。(写真参照)

耐震補強工事をやるとあれもこれも悪いように思えてきて、きりがないという状態になりがちです。
病院にいったらあそこもここもわるいといわれ、治療繰り返し薬漬けにされてしまったというパターンと似たような状態に建築業者からされてしまう危険性はあります。
浴室から水が漏れていた。ユニットバスにした方がいいですよ。追加工事で100万円頂きます。なんてことも意外と多いかもしれません。
でも実際は、浴室のタイルを張り替えるだけで解決することもあります。腐食した土台も修繕できることもありますし、ぬれているだけで水漏れを防ぎ、乾燥させればそれほど大事に至らないこともあります。不用意に危機感を煽り立てるのはどうかなと思うのです。

確かにユニットバスに変えるという選択肢もありです。
ただ、本人が家もう古いわけだし、今の風呂が気に入っているといっているのに無理に勧めるのもどうかなと思います。住宅の修繕には、この方法しかないということもありますが、いくつかの選択肢があって、それを提案して判断を仰ぐという姿勢が求められるのではないでしょうか。

この住宅では、タイルの張替えを決断されました。
ユニットバスにすると狭くなるから嫌だそうです。
確かにユニットバスにするといい点もありますけど、狭くもなりますね。
正直、ちょっと修繕すれば結構使えることって考えてみると多いんですよ。
新しくした方が安いですよってよく家電で耳にしますが、なんだかそれも変な話だなとか思うときがあります。
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