少しだけPCの中に溜まっていた写真を整理した。
とにかく枚数が多くて見るだけでも大変なのだが目をチカチカさせながら次々と削除。
削除しなければデータが大きすぎてどうにもならない。
私の写真データの9割以上は風景画像。
時々映っている人は名前も知らない方で、稀に家内がチラリ。
ブログ友さんを隠し撮りした写真の方が家内よりも多いように思う。
でも気が付いたのは自分が映っていないこと。
次々とページをめくって やっと見つけた自分の顔はキャップを被っているものが殆どで、何とか笑顔でキャップ無しの写真は、家内に阿寒湖で撮ってもらった一枚だけ。
今より5歳は若く髪も多い顔が珍しく微笑んでいる。
それを印刷して家内に見せ「俺の遺影が決まった」と云ったら
「フーン」と気のない返事。
「縁起の悪いことを云わないで」なんて愛のある言葉を期待した私がバカだった。
少し気落ちしてPCの前で写真整理を続けていたら家内が寄ってきて、突然
「服はこのままで良いの?」と云う。
「お婆ちゃんは和服だし、お爺ちゃんはスーツ姿だよ」と言葉を重ねられて、やっと私の遺影を加工する話だと気が付いた。
家内の顔には悲しみの欠片も無い。
もしかしたら明日、死ぬかも知れないと云う気がしてきた。