TAKAのつれづれ帳

生かされている人生なら、今を楽しみましょう。音楽ネタや映画鑑賞記など気ままに書いています。

小林泉美「Dancing Star」(1983年)

2006年11月13日 | アニメ関係
「うる星やつら」が少年サンデーに連載されていたのは
昭和55年頃、まだバブル景気になる前の事ですね。
今思えば成長に向かって舞い進み、日本社会全体に
勢いのあった時代と思います。

アニメの中でも、諸星家の様子が頻繁に出てきます。
庭付き一戸建てで、在来工法を用いた木造2階建て。
駅まで歩いて行ける距離の住宅地に住居がある事から
ある程度の収入が無ければ出来ない暮らしと思います。

いつも思うのは諸星家の食事風景が日本的である事。
キッチンで作り、そのまま食堂のテーブルで食べるのでは無く
居間のちゃぶ台で皆が座って食べています。
食事は台所から持ってきて、食事が終わったら片付ける。
朝は味噌汁とご飯で、いつも日本茶を飲んでいる。
フォークとナイフが出ることは少ないという事から
諸星家は保守的な生活をしている事がうかがえます。
そう言えば、畳の上に布団を敷いて寝ていますね。

そして父はいつもちゃぶ台で新聞を読んでいる事が多く
母は専業主婦として、家事をしている。
これはまさに昭和を象徴する家族の様子ですね。
諸星家の居間の襖のデザインが青い曲がったラインで
公団住宅の押し入れ思わせて、懐かしいです。
ワタシ達が見ると、今となっては、ちょっとレトロな感覚ですので
若い方が見るとどのように感じるのでしょう。

「Dancing Star」は「うる星やつら」のオープニングテーマ曲
として第101話~129話に使われています。
明るくはじけるテクノポップで、曲の出だしの「ウィ~ン」という音が
モーターの立ち上がりの音のようで、結構気に入っています。
そしてこの曲がバックで流れるオープニングのアニメでは
番組の登場人物が順番に出てきます。
そこで気がついたのは、先頭があたるの父であったり
ラムちゃんの父がアップで出るという事。

番組内では父親の立場は低く扱われているので、せめて
オープニングアニメでは、目立たせようと言う配慮があるのでしょうか。
それとも、父親は主人として締めるべきところでは締めるのだよ
というメッセージが込められているのか・・・。

昭和の象徴であった「がんこオヤジ」は今や絶滅危惧種ですが
20年前のアニメを見ていても、すでに風前のともし火であった
という事を、改めて知らされたのです。
でもあたるの父の何があっても動せず、毅然とした態度で
事に対処している姿を見ると、頭が下がります。

「うる星やつら」は立場によっていろいろな見方ができる
時代と世代を超えた優れた作品であると思います。

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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ダンシングスターつながりで (Apn@2019)
2019-02-23 14:27:32
うる星やつらと関係ないがつべで「dancing star」で検索したら同名の曲が俺のお気に入りに出てきたので一応コメントします

https://www.discogs.com/ja/Kanji-Dancing-Star/release/1753644

アニソンではなくイタリアのポップグループ、KANJI(漢字)のシングル、1987年発売
星のようにきらびやかなシンセサウンドがずっと広がるのが特徴 興味があれば是非
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