狼魔人日記

沖縄在住の沖縄県民の視点で綴る政治、経済、歴史、文化、随想、提言、創作等。 何でも思いついた事を記録する。

又しても? 林教授の新発見  集団自決の米軍文書

2007-10-14 06:56:20 | ★集団自決

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします。

 

スルーしようかと思ったが、知らない人にとっては(軍命派にとって)「重要史料」とも取られるおそれがあるので、一応取り上げることにした。 

一昨日(13日)の琉球新報社会面のトップ記事ことである。

ウェブサイトには乗らなかったが、次のような大見出しが踊っていた。

 

「集団自決」米軍が記録  慶留間の様子克明

<林教授が今夏入手> 「日本軍に住民反感」

林教授、米軍文書、慶留間等のキーワードから「又か」とある程度の予想はしていたが、

やはり記事内容はショッキングな大見出しの割には、一年前の同様な記事の焼き直しのような内容だった。

琉球新報は昨年の10月にも次のような記事を林教授の「新発見」と称してデカデカと報じていた。

筆者が「又か」と思う気持ちも理解して頂けるだろう。

◆ 琉球新報 (2006年 10/5 10:19)

 慶留間集団死は「軍命」 関東学院大林教授が米公文書館で発見


 沖縄戦当時、慶良間諸島で発生した、家族や親せき同士で互いに命を絶つ「集団死」について、発生直後の島民が日本兵による軍命があったと証言している米国の公文書資料の存在がこのほど分かった。資料は米軍の第77師団砲兵隊による1945年4月3日付「慶良間列島作戦報告」で、関東学院大学(神奈川県)の林博史教授が米国立公文書館で発見した。
 資料には、慶留間の民間人が「日本兵は島民に対して、米軍が上陸してきたときには自決(commit suicide)せよと命じた(told)と繰り返し語っている」と記述されている。住民の集団死については、軍命の有無を争点とする訴訟も起きており、一石を投じる貴重な資料といえる。
 資料は林教授が8、9月に2週間かけた調査で、メリーランド州カレッジ・パークの米国立公文書館新館にある膨大な沖縄戦資料の中から発見した。
 資料によると、米軍は約100人の民間人を捕らえた慶留間で、男女に分けた2つの収容施設を設置。尋問された民間人たちは「3月21日」に、「日本兵(Japanese soldiers)が、慶留間の島民に対して、山中に隠れ、米軍が上陸してきたときには自決せよと命じたと繰り返えし語っている」と証言している。
 座間味島については、歩兵第77師団「アイスバーグ作戦 段階1 作戦報告 慶良間列島・慶伊瀬島」「軍政府」の項で、「集団死」の生存者に対し、医療従事者が治療を行ったことを記し、「一部の民間人は艦砲射撃や空襲によって傷ついたものだが、治療した負傷者の多くは自ら傷つけたもの(self-inflicted)である。明らかに、民間人たちは捕らわれないために自決するように指導(advised)されていた」と記述してある。
 林教授は本紙の取材に「島民たちが自決するように命令あるいは指導・誘導されていたことは、3月下旬の時点でも明確。米軍は事態を正確に認識していた」と解説した。
 慶良間諸島における集団死については、軍命の有無が争点となり、日本軍人遺族ら原告団が、軍命があったと記載した岩波書店と大江健三郎氏を訴えている。沖縄戦史を研究する石原昌家沖縄国際大学教授は「慶留間でも軍命があったとの証言を得ており、強制集団死事件を裏付ける公文書。強制集団死を殉国死とし、軍命はなかったとする原告側の言い分を否定する資料だ」とコメントした。

(2006年 10/5 10:19)

「次々出てくる新証言」の類で集団自決の報告ではあっても「軍が命じた」という記録ではない。

今回の「新発見」もその類である。

ただ、記事は前回同様「日本軍に虐殺された住民を米軍が救出に来た」といった印象操作に終始している。

林教授の米軍文書の訳文が係争中の裁判の被告側の証拠として提出され、林教授の意図的とも取れる「誤訳」が原告側に粉砕されたことは当日記でも取り上げた。(目くらまし作戦①-「ケラマとゲルマ」 「沖縄集団自決」訴訟

目くらまし作戦② 「テルかコマンドか」 「沖縄・集団自決訴訟」

ともあれ、琉球新報も同じような米軍文書を同じようなトーンで取り上げたのが気恥ずかしかったのか、今回の記事は社会面トップで、10段も使った「特ダネ」報道であるにもかかわらず、ウェブサイトでは報じていない。

同記事をテキスト化してエントリーしようと思ったがそれも面倒だし、スルーしようかとも思ったのだが・・・。

どうせ同じようなコメントしか出来ないと思うんで、去年のエントリーを以下に引用する。

沖縄の「集団自決」 米公文書に新資料

 

                  ◆

 「集団自決」の米公文書 「アメリカは解放軍だった」

戦時に作られた文書、写真等が国策、或いは軍の作戦に沿ったプロパガンダ的要素に満ちていることはよく知られたこと。

後の世になってこれらの文書や写真を検証する場合、これらがどのような意思を持って製作されたか、その背景を考慮しながら検証しないとせっかくの資料が時代を見誤る有害物にもなりかねない。

沖縄戦といえば,日本軍が住民を壕から追い出したとか、凄惨な集団自決に追いこんだとかと住民を守らない残虐な日本軍のイメージが強調されて来た。

他方では「アメリカ軍は人道的であり、沖縄住民を残酷な日本軍から救うためにやって来た平和と民主主義の守護者、“解放者”である」かのようなアメリカが作った情報がまかり通ってきた。

アメリカ軍は沖縄侵攻作戦を、「アイスバーグ作戦」と名付け、それまでの太平洋戦争ではみられなかったカメラマン部隊を投入し、沖縄戦の様子を克明に記録している。

それらの記録映像には老婆を壕から助け出したり、赤ん坊を抱いてミルクを飲ましたり或いは負傷者の住民に手当てをしているヒューマニズム溢れる米兵の姿を記録した。

写っている米兵は気のせいかハンサムで体格のいい白人が多い。

実際に沖縄に上陸した米軍は白人、黒人それにフィリピン人や日系二世も混じっていたわけだが、プロパガンダとして残す人道的米兵としてはハンサムな白人の若者が適役だったのだろう。

それらの映像記録は、未編集のまま米国国立公文書館に保存されているが、「1フィート運動の会」によってその大部分は収集されている。

だが、スチール写真等は、沖縄の米軍統治時代に「琉米親善」のプロパガンダに有効に利用された。

米軍の従軍カメラマンの中には、有名なアーニーパイルも含まれていた。

彼の名は60-70歳代以上の人なら東京の「アーニーパイル劇場」として記憶にあるだろう。

だが、米軍占領下の沖縄で小学校時代を過ごした現在50歳代以上の人なら沖縄戦で日本兵の狙撃により非業の最期を遂げた英雄として学校で教えられていたのを思い出すだろう。

イメージとしては沖縄を解放にしに来た“解放軍”の従軍記者が、侵略者・日本軍の狙撃により非業の戦死をしたという英雄物語である。(アーニーパイル記念碑http://www.iejima.org/kan/miru_mei_ani.html)

ルーズベルトの名は知らなくともアーニーパイルの名は知っている小学生、中学生は当時沖縄には多数いたくらいだ。


米軍は沖縄を本土と分離し、半永久的に沖縄を軍政の元に置く計画だった。

そのため沖縄のことをしばしば「太平洋の要石」と呼んだ。

 その最大の根拠は、アメリカが中国、アジア支配の戦略のために、沖縄を公然と米軍基地として気兼ねなく使う目的のためであった。

アメリカは、沖縄戦の前に沖縄について綿密な調査研究をしていた。

沖縄人と日本人は違う民族であり、沖縄人は明治期以降武力で日本の植民地とされた被支配民族と言う捉え方で沖縄人に接した。

そのため収容された捕虜収容所でもはじめから本土兵と沖縄兵を分離するなど、本土と沖縄の対立を意図的に組織した。

このアメリカの意識的な本土・沖縄分断策は成功し、施政権返還後も一部のグループに受け継がれている。

以下に引用する大田前沖縄県知事の著書「沖縄の決断」の紹介文にこれが凝縮されている。

まぎれもなく、沖縄はかつて日本国の植民地であった。

古くは薩摩の過酷な搾取に支配され、太平洋戦争で沖縄県民は軍務に活用され、やがて切り捨てられ、そして卑劣にも虐待された歴史がある。

その意味では、沖縄戦のあとに上陸してきたアメリカ軍は沖縄にとって解放軍のはずだった。≫
(大田昌秀著「沖縄の決断」朝日新聞社刊)

◆参考:この情報に注目! http://www.kamiura.com/chuu18.htm

米軍が沖縄に上陸した時点で米軍の侵攻作戦には三つの分類があった。

①「解放者」 ⇒ 米軍 ⇒ 正義と民主主義の伝道者

②「侵略者」(沖縄侵略) ⇒ 日本軍 ⇒ 独裁・侵略国家の先鋒

③「被侵略者」 ⇒ 沖縄住民 ⇒ 残忍な日本軍の被害者

このような状況で“解放者”たる米軍が、“侵略者”たる日本軍について“被害者”たる沖縄住民に聞き取り調査をしたらどのようなことになるのか。

一方で交戦中の敵の作成した文書が今回新発見された米国国立公文書館の資料であると言うことを押さえながら、

他方で、現在存命中の照屋証言とも照合しつつ精査研究する必要が有る。

10月3日の沖縄タイムスが林関東学院大教授が見つけ出したという米国公文書館資料を報じた。

このような資料発見記事は沖縄タイムス、琉球新報も同時に取材したと思われるが、不可解なのは琉球新報の発表記事である。

新聞記事は一日、いや半日の遅れが記事の鮮度を半減させる。

仮にこの「新資料」が沖縄タイムスだけの特種だったとしても、沖縄戦に関する「新資料」であり琉球新報も「集団自決」については報道してきた経緯があるはずだ。

3日の朝刊は沖縄タイムスに出し抜かれたとしても、その日の夕刊かせめて翌4日の朝刊でフォロー記事を出すべきである。

それが4日の夕刊でもスルーして5日の朝刊に初めて大々的な記事にした。

更に不可思議なのは8月27日の産経新聞の「照屋証言」の記事である。

既に一ヶ月以上も経過しているのに地元二紙は一行もこれに触れていない。

参考エントリー:沖縄に住む事は「情報異空間」に住む事

ここで問題にしているのは「照屋証言」の内容の真偽を報じろと言うのではない。 「照屋証言」があったこと自体を報道しないのが不可解なのだ。

地元二紙は、現在ご存命中の重要証言者の勇気有る証言は全く無視して、海の向こうのかつての敵国の戦時プロパガンダの可能性を秘めた新資料は大々的に報道する。

自分のイデオロギーに合わない記事は封殺して、イデオロギーに合致した記事は大々的に報道する。

沖縄の地元二紙は、やはり偏向している。

 

沖縄の新聞は偏向を通り越して、
異常だと思う方クリック↓お願いします。

 よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします。

コメント (6)

保守派の緊急集会のお知らせ 12万人とは誇大な作為的報道

2007-10-14 06:16:15 | 教科書

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします。
 

 

科書検定に容喙する「沖縄県民12万人集会」の嘘が、明白に
    2万人程度の左翼集会はバスでも動員、誇大な作為的報道

****************************

あたかも沖縄県民の10分の1が、教科書の「日本軍の関与」に関する記述に抗議しているかの、作為的報道がなされた。

「日本軍の関与」はなかったという文部科学省の解釈に、老獪な運動形式で圧力をかけて、「日本軍の関与はあった」という風に、歴史をまたまたねじ曲げようとしているのだ。

沖縄県民の不幸な歴史は、同胞として同情に耐えない。

しかし集団自決を「日本軍が命令」したり、手投げ弾を渡して「関与」
したりの事実は一切無い。

この歴史的事実はすでに証明されていることで、大江健三郎らの「嘘」
は満天下に明らかになった。

にも拘わらず、左翼活動家は新手をつかって、文部省の検定をゆさぶる戦術にでてきた。
 
それが2万人しか集まらなかった集会を5倍以上の「12万人」という誇
大な数値の嘘放送を繰り返すことから始まった(実際に集会写真の人数を数えた人がおり、これで左翼陣営はシュンとした)。

沖縄の場合、駐在した日本軍主力は陸軍で特攻攻撃が目的。住民防衛の任務はなかった。

沖縄で組織されたのは「自警団」を越える性格の「防衛組織」で行政と町内会が重なった、独特な住民組織だった。

法律的には組織とはいえないが、各地区の責任者を兼ねたのは、それぞれ村長、町長である。これが「防衛隊」で、准軍隊だから武装も或る程度はしていた。

日本軍は関与していないのである。

ところが、沖縄戦「集団自決」の検定をめぐって、政府・文科省による
政治介入問題が表面化してきた。

有識者が立ち上がり、「教科書検定への政治介入に反対する会」を結成し、緊急集会と記者会見を行うことが決まった。

「沖縄戦「集団自決」検定政治介入に反対する緊急集会に結集を!」をスローガンとする集会は、10月15日(月)午後2時に「参議院議員会館第1会議室」で行われる。(詳細は文末に記してあります)

こうして「沖縄戦『集団自決』検定への政治介入」問題は重大な段階を
迎えた。(「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」平成19年10月13日)  
  

                                               ◇

■防衛隊員と手りゅう弾■

>沖縄で組織されたのは「自警団」を越える性格の「防衛組織」で行政と
町内会が重なった、独特な住民組織だった。

>法律的には組織とはいえないが、各地区の責任者を兼ねたのは、それぞれ村長、町長である。これが「防衛隊」で、准軍隊だから武装も或る程度はしていた。

「集団自決」は軍の命令があったという説の唯一の証拠とされるのが手りゅう弾の存在である。

「軍命あり」派は防衛隊員という軍属が軍に属する手りゅう弾を住民に配布したのだから、結果的に軍の命令だというのである。

防衛隊員は軍属でもあり、役場の職員でもあり地域の住民でもある鵺(ぬえ)のような存在であった。

この防衛隊員という存在が「集団自決」の理解を困難にさせている。

ちなみに鵺とはトラツグミという鳥の異名で次のように説明されている。

≪平家物語などで、源三位頼政に射殺されたという怪物。頭は猿、体は狸、尾は蛇、脚は虎に、それぞれ似ていたという。
これから転じて得体の知れない人物、或いは理解し難い人物のこと≫


富山証言に登場する手りゅう弾の配布については、既に作家、曽野綾子氏が著書「集団自決の真相」の中で、赤松嘉次元隊長に尋ねている。

赤松隊長はこう答えている。

手榴弾は配ってはおりません。只、防衛召集兵には、これは正規軍ですから一人一、二発ずつ渡しておりました。艦砲でやられて混乱に陥った時、彼らが勝手にそれを家族に渡したのです。今にして思えば、きちんとした訓練のゆきとどいていない防衛召集兵たちに、手榴弾を渡したのがまちがいだったと思います」
(「集団自決の真相」)

                     ◇

■マスコミが報じない保守派の集会■


以下は支援集会だけ紹介ですか からの引用です。

2007/10/12 18:05

沖縄からの要請団の上京に合わせて、
15日に支援集会が開かれるそうです。


         沖縄タイムス10月12日夕刊

でもね、同じ日に反対側の集会もあるんですけど…

                     ◆

マスコミは取り上げてくれないので再び掲載します。

《緊急集会・記者会見》
沖縄戦「集団自決」―教科書検定への政治介入に断乎反対する
============================
沖縄戦「集団自決」記述に関する検定意見への不当な政治介入について、これに強く反対する緊急集会と記者会見を開きます。
開催趣旨、日時、会場等は下記の通りです。
有志諸氏におかれては御出席を、また報道機関におかれては取材を、よろしくお願い致します。
                                                                            
                          平成十九年十月十一日
【発起人】大原康男 小田村四郎 高池勝彦 田久保忠衛 中村粲 福地惇 藤岡信勝 屋山太郎 渡部昇一
      (あと数名参加予定)
【日 時】10月15日(月曜) 午後2時
       2時   緊急集会
       2時半 記者会見
【会 場】参議院議員会館 第1会議室
       会館入口で会関係者が入館証をお渡しします
       席数には限りがありますので、あらかじめ御諒承下さい
【集会名】沖縄戦「集団自決」―教科書への不当な政治介入に断乎反対する緊急集会
【主催者】教科書検定への政治介入に反対する会
       千代田区平河町二丁目16の5の302
       高池法律事務所気付
【連絡先】郵便物は高池法律事務所宛
      電話・FAXは展転社宛
        電 話 03―3815―0721(相澤・藤本)
        FAX  03―3815―0786
        緊急対応 080―5086―2965(藤本)
               090―4815―8217(中村)
【開催趣旨】
 沖縄県民の「集団自決」は日本軍の命令により強制されたとする高校日本史教科書の記述が、今春、「沖縄戦の実態について誤解するおそれのある表現」との検定意見が付されて修正されたことに対し、さる九月二十九日、その撤回を求める大規模な沖縄県民集会が開かれた。以来、「集団自決」記述検定問題が国民的論議を巻き起している。
 「集団自決」は決して忘れてはならない悲劇である。だからと言って、いや、だからこそ、史実が歪められることがあってはならない。軍の「命令」や「強制」が無かったことは実証され尽した史実である。検定意見は、そうした流れを反映した公正かつ妥当な内容である。
 ところが、渡海文部科学大臣は沖縄県民集会を受けて、教科書会社からの訂正申請があればこれに応ずるとの方針を示した。また、国会では野党各党だけでなく与党の一部までも「検定意見の撤回」や「記述の復活」を主張し、福田総理大臣は文科省の事実上の撤回方針を後押しするかのように「県民大会に参加した多くの方々の思いを重く受け止め、文部科学省でしっかりと検討する」とまで表明している。
 こうした一連の動きは、教科書への不当な政治介入であり、検定制度を崩壊に導くものである。この現状を座視できない我々は、政府及び沖縄県の各関係機関、国会議員に対して過ちなき対応を求めると共に、そのことを広く国民に訴えるために、緊急集会を開催する。

よろしかったら人気blogランキングへ クリックお願いします。
 

 


 

コメント (7)