虎っ娘ランナーのランニング日誌

マラニックバッグにタイガースメガホンをさして国道2号線を西へひた走るランナーを見かけたら・・・、それは私です。

明日香路マラニック

2011年03月29日 | ランニング

好天の休日。大和三山を巡るという魅力的なマラニックに参加してきた。
元祖歴女には決して素通りできない企画である。
出立前にスタート地点の橿原神宮にて。
東日本大地震被害者の方々のご冥福を祈るとともに神武天皇にこの国難からの復興を祈念する。
そしてまずは大和三山ひとつ目、畝傍山を目指す。
「香具山は 畝傍ををしと 耳梨と 相争ひき 神代より 
       かくにあるらし 古も 然にあれこそ うつせみも 妻を 争ふらしき」
中大兄皇子が弟の大海人皇子と額田王をめぐって三角関係にあったことを
大和三山の妻争いの伝説にたとえ告白した歌だという。
この歌の解釈次第で三山の性別に諸説あるというから実に面白い。
今回のマラニックの他にない付加価値は、これこのように音声ガイド付きだという点にある。
(地元インテリランナーのM氏と飛鳥オタクの
H氏による・・・・。)
「猿石」「鬼の俎」「鬼の雪隠」「亀石」とこの地に点在する不思議な石の数々を巡り、カビ発生問題で物議を醸した高松塚古墳、「謎の大寺」川原寺、小学校の遠足で訪れて以来の「石舞台古墳」と世界不思議発見の如く次々と謎だらけの明日香村をランで堪能していく。

   

         

さてここから本マラニックで唯一のトレーニングポイント。
談山神社までの激坂越えに入る。
中大兄皇子と藤原鎌足が、大化の改新の密談をした場所というのが神社名の言われだとか。
何もこんなキッツイ登りのてっぺんで会議なんぞしないでもええやないのっ!
と愚痴の一つも言いたくなる程厳しい登り降りの道のりを走る事
1時間。
久し振りに脚ガクガクの快感を味わえた。
登り着いた所はまさに秘境。絶景を賞味し、かつ良き練習も出来ぃと、やっぱショートカットコースを選択しないで正解やったわ~。めっちゃしんどかったと言えど・・。

その後も「酒船石」「飛鳥寺」「甘樫丘」と巡り、大和三山の二つ目香具山制覇へ。
 
     【甘樫の山より望む雅なる大和三山】
制覇と言っても標高はたったの
152.4メートル。
持統天皇御製「春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山」で殊に有名な山。
大和三山の中心地に位置する「藤原京」跡地を経て最後の「耳成山」に達す。
時間の都合で登頂は残念したがこれも標高
139.2メートルの可愛らしいお山だ。
これだけで充分満足な中身だったのに、おまけで訪れた「今井町」。
ここがまた最高に素敵なスポットだった。
環濠集落の寺内町として発展した町で、今も往時の風情を色濃く残している。
心の澱をふ~っと溶かしてくれるような居心地の良い空間だった。
     


その他書ききれない程たくさんの古代ロマンを巡った時空を超えた旅路。
先達の息吹を間近に感じた気さえする。
数多の国難、災害を乗り越えて直向きに生きた彼らの叡智と忍耐を少しは学べたのだろうか・・・。


元気の振舞い

2011年03月21日 | ランニング

本来なら徳島の地を走っていたはずの日曜日。
義捐金箱から小銭を取り出して徘徊ラン。そのの行き先はここ。

              
             【第一回淀川国際ハーフマラソン】

自宅から6キロ地点、マイランニングコースで開催される大会。当然応援したくもなる。
  10キロの部の先導役はローラースケーターだった。
                     日本チャンピオンだと言う彼。とてつもなく速い!
                     ユニークな大会だ。
参加者の顔ぶれを眺めるに、マラソン初心者が多いように思われた。
こういうローカルな大会からランの楽しさにはまって行く人も多いだろう。


奇しくも有森裕子さんが代表を務める特定非営利活動法人「ハート・オブ・ゴールド」の共催であった為、会場は東日本大地震の被災地支援の雰囲気が色濃かった。
1杯10円以上とある振舞いぜんざいは収益金すべてを義捐金に寄付とある。
美味しく頂戴し、ご協力させていただく。
バザーブースでも帰りのランに支障のない程度に購買を。

有森さんは、選手たちに声援を送りつつ、「募金もお願いしますっ!」と声を涸らして会場内を走りまわっていらした。
         忙しい中でも気軽に記念撮影に応じてくださる。
                   この笑顔。元気の素が含有されているのか、不思議な磁力のある笑顔だ。
         こうしてランを通じて全国各地に元気を振りまいておられるのだろうな。

紛糾するプロ野球の開幕問題。
確かにスポーツ観戦による気力の伝播はあると信じる。
だがまだその域に達していないのが被災地の現状なのだろう。
一刻も早くスポーツという処方箋が効力を持つまでに復興して欲しいと祈る。


自分が出来る事

2011年03月16日 | ランニング

週末に出場予定だった徳島マラソンの中止(延期)が本日決定した。
状況を鑑みるに妥当な判断だと思う。
日を追って益々凄まじく伝えられる惨状に暗澹たる気持ちでブログ上でもなりを潜めていた。
とはいえ、被災地とは距離がある関西在住者の日常はほぼ変わらない。
同胞の苦難を映像で目にするたびに慙愧に耐えない気持ちになる。
今自分に出来る事は何かと自問自答する日々。
辿り着いた結論が義援金を送る事。
まず、
4月に参加するつもりだったウルトラマラソン大会の出場を取り止める。
参加したつもりでエントリーフィーと往復の交通費分の金額をとりあえず某ラジオ局が取りまとめる義援金機関に送金した。
更に勝手に、「練習基金箱」なるものを作成した
こんな時節でも性懲りもなく走っていられる幸せに敬虔なる感謝の思いを込め、
1キロ走る毎に100円を基金箱(貯金箱)に納める事を自らに課す。
起算日は
311日。以降、一ヶ月間頑張って練習して預金を増やしていくつもりだ。
昨夜も大阪城練習会で
14キロ走った。
これにて
6日間の走行距離は74キロ。基金の合計金額は只今7400円也。
偽善と言われればそれまでだが、何かしていなければ当たり前の生活さえ居心地が悪い気がするのは私だけではないはずだ。
これを送金する
411日には少なからずの光明が見えている事を願ってやまない・・・・。


悲喜こもごも篠山

2011年03月07日 | ランニング

 「tacocoの為にモチコが先に撃沈しておいたからね。
            一家に2台も撃沈車はいらんで。ふぁいつっ!」
篠山マラソンスタート前、せん姫からこんな激励メールが届いた。
そう。
1週間前の吉備マラソンで彼女は口にするのも憚られるような失速タイムでゴールしたのだった。
相当落ち込んだらしく「引退宣言」まで口に出し、しばらくランから遠ざかるつもりでいるご様子だ。
フルマラソンを5回走って(観光ランの奈良マラソンは別にして)初めての4時間超え。
それしきの事がかくもショックだとは・・・・・・・・。おのれ~、なめとんのかっ!


そんな諸事情、家庭内トラブルがあっての1週間後、3月6日。
我が家の車庫にはめでたく2台目の撃沈車が格納されたっ!
自己ベストは無理としてもせめてシーズンベストくらいは狙いたい、と真剣に取り組んだ篠山マラソンだったのに・・・・。

順調だったのはハーフまで。
それ以降、目標タイムから必達タイムへ、さらに最低ラインのタイムへと、どんどんハードルを下げての際限なき失速。
最後にはもう自分のタイムはどうでもええや、このレースで国際資格タイムを狙うSちゃんの事の方が気掛かりだわい・
と、簡単に勝負を投げ出してしまった。あ~情けなや・・・。
レース後、或る人から指摘された。「粘り」がなくなって来たのは「老いた」証拠だと。
ゴールタイムはせん姫ではないが「引退」を考える程酷いものだった。
50分切りさえ出来なくなったのか・・・・と、フルマラソンの醍醐味であるはずのゴールの感動もなくショッボ~ン。
でもその後にもたらされた嬉しい報告がそんな気持ちを吹き飛ばしてくれた。
くだんのS嬢が3時間12分という素晴らしいタイムで国際資格をゲットしたのだ!
泉州マラソンでの雪辱を2週間後に晴らすという快挙。我が事のように喜ぶ。

 
       【28キロ地点、笑顔で撃沈宣言するtacoco】


【方や快走するS嬢、左はクラブ第一号の国際ランナーkりん、右はペースランナーk氏】
こうしてみるとやはり仲間に支えられての快挙やったんやね。



しかし彼女の頑張りを間近に見て深く反省も。
うすっぺらな努力しかしないで落ち込むなんざ厚かましいわ。(せん姫さんもやでっ!)
結果を出す為には練習あるのみ。まだまだ諦めないぞ。
初心に帰って地道に練習を積み重ねていこう。来シーズンに向けてね・・・・。
脚力だけでなく精神もアンチエイジングや。鍛え直さなね。




今回のレースでも沿道から沢山の声援をいただきました。
一緒にレースに出ている仲間からも「姉さん~!」「tacocoさん!」の掛け声の連続。
自分の人気を再認識・・ちがっ!仲間たちの暖かみを再認識。
レース前、レース後には励ましのメール、アドバイス、もいっぱいいただきました。
特にチームが開設してくれた私設エイドでの大声援と饗応は最大の励みであり羅針盤でもありました。
ラン仲間の存在の重さを改めて感じた次第です。

みな様、数々のエール本当にありがとうございました。
ランに魅入られた同じ仲間として今後も楽しく苦しく走っていく事にお付き合いくださいませ。