TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

四日間の奇跡

2006-02-13 13:38:16 | インポート
日本からお友達が送ってくれた本、映画にもなったという話題作を読む。

ミステリー大賞なのにミステリーがなく、なぜ大賞に選ばれたのか、そこの
ところが最大のミステリーかも(爆)
サヴァン症候群については映画「Rainman」以来いろいろとりあげられている
ので、とっぴょうしもないかんじはしない。だが登場する人物がみな良い人
すぎるというのが、なんというか現実離れしていただけない。そういう点が、
SFなのかもしれない。

主人公のピアニストが暗すぎ。事故から8年もたってんのに指をかくすため
手袋(それも黒だってよ!)してるなんて、「スチュワーデス物語」の
片平なぎさ。ピアノしかないとがんばってきたのに指なくすなんて、そりゃあ
ご愁傷さまだが、まだ9本残ってるんだしなんとかなるだろう。若いんだし
他の道、ガテン系を選んだっていい。大体親のおかげで暮らしには困らない
んだから、世の中のもっと不幸な人々、事故のおかげで一文無しになっちゃった
連中と比べたらよっぽど恵まれている。

個人的にこういうウジ男は私は嫌いなのだ。
ベートベンだって耳ダメなのに作曲は止めなかった。そういうバイタリティが
欲しい。分野は違うがLance Armstrongなんかガンで死の宣告受けてから復帰し
ツール・ド・フランスで7年続けて優勝している。しかしこういうガッツのある
男よりも、ウジが今の日本では受け入れられるらしい。この本や映画で泣いた
人が多いということは、そういうことだ。

あのピアニストと少女はこれからどうなるのか。
パパと慕う少女をピアニストがたぶらかし、性的倒錯の道をまっしぐら、とか
いうミステリーに発展したらおもしろいかもしれないね。屈折した黒手袋男は、
徹底して屈折してくれなくちゃあ!明るく立ち直っちゃダメよ。


不死身なやつ

2006-02-12 15:37:38 | インポート
丈夫なやつというのは、たいていのことをやっても平気なものだと痛感。

夕べ、夫がテレビを観ながらTABIと仲良く一緒になにか食べていた。
夫が口うつしでTABIに食べさせている。伸び上がってそっと食べ物をぱくっと
くわえるTABIが、かわいらしい。

なに食べてんのかな、と思いつつ近寄ってドキ!
夫のオヤツ用に買ってあったミニ・チョコバーだ。ピーカンナッツとミルク
チョコチップがしこたま入っている。
「チョコは犬に毒なのよ!」と言うと、「あ、そうだっけ?ま、もう食っちゃった
から遅いよ」と、あいかわらずな夫。袋の中は、三分の二が空だ。あ?あ。

チョコレートの成分テオブロミンを犬は体内で分解排泄することができないので、
中毒症状をおこし死に至ると言われる。ホワイトチョコは大丈夫だが、ダーク
になるほど毒性が強い。どれだけTABIが食ったかわからないし、体重いくらにつき
何グラムのチョコ、といった数式はあてはめようにもない。とりあえず元気
なので、様子を見ることに。

夜中に目が覚めると、TABIが熟睡中。息をしてるのかな、と思って近寄ると
呼吸音が聞こえるのでホッとする。元気も元気、朝には夫と山にハイキングに
出かけ、お昼ご飯までさんざん走って遊んできた。食欲は旺盛だし、ウンチや
オシッコも正常だ。

毒性には個体差があるのだろう。
カナダのアジリティクラスで一緒だったJRTは、飼い主の留守中に台所のカウンター
に飛び乗り、器用に戸棚を開けてチョコチップクッキーを一袋たいらげた。
だが死ぬどころか下痢もしなかったし、獣医にも行かずにすんだ。
でもペパミントパティを食べて死んだ子犬もいる。玉ねぎだって毒というが、
玉ねぎがしこたま入ったミートローフを丸ごと食べたラブがいるがやはり元気だ。
リンゴの種には犬に毒性のある成分があると言われるが、カナダの知人の犬は
なぜかリンゴの芯が大好物で、飼い主からもらっては美味しそうに種ごと食べる。
でもまだ生きている。

考えてみれば、ゴミ箱をあさって生きている野良犬なんか好き嫌い言ってられず
多少毒のあるものでも平気で消化してしまう体の強いものだけが、生き残り
次の世代を残すことができる。べつに毒があるというものを無理に食べさせる
ことはないと思うが、世間で言われるほど大騒ぎする必要があるかというと、
これもまた疑問だ。逆に猛毒性のものは、本能で忌避するのが真に強い個体と
言えるのではないか。


犬の気持ちは…

2006-02-09 06:56:39 | インポート
NADACのルールがまた変わってしまった。

GamblerからWild Cardへ、そして今はChance。たった一ヶ月でこの変化。
ところで、リストでは「アジ犬にも休暇が必要だ」と話題になっている。
そりゃそうだ。年中ジャンプばっかしてられない。カナダじゃあアジの季節は
夏だけだったから、あとはずっと休養みたいなもんだった。でもアメリカでは
年中競技会があるから、やろうと思えば毎週末競技することは可能だ。

去年の秋、クラスで一緒だったアジ友達は、なんと5つの団体に入ってほぼ
毎週末競技に出ている。その他にウィークデイには個人レッスンを受け、ランスルー
に参加し、また新しくクラスに入ったし、セミナーにも必ず出る。
お金も体力も恵まれている彼女だが、犬はどう思っているのか?

競技会の様子を見る限り、犬は「もう勘弁してよ」といったかんじ。まだ二頭
とも若いが、さすがに休みなく走らされて、間違えれば叱られるし、ストレスで
一杯。結果だって、NQばかりだ。ハンドラーのストレスも溜まり、悪循環。
早くタイトルを取りたい気持ちはわかるが、二年間毎週出てるのにまだノーヴィス。

先週末は珍しく競技会がなかったが、なんとカリスマハンドラーのセミナーに
出て犬をしごいてきたらしい。彼女のブログによると、その後犬は発熱して
獣医に診せたところ肺炎と診断されたそうだ。過労だよ?
それなのに、今週末はまた競技会、そして来週末、休みなしだ。

「鉄は熱いうちに打て」が彼女の信念らしいが、打ちすぎてぺったんこになって
しまったらどうするんだ?すでに一頭は昨年肩を負傷し、競技を休んでいる。
それがアジリティのやりすぎだという証拠はないが、どう考えても彼女のやり方は
犬の気持ちを無視しているように思う。

ま、私たちが何を言ったところで馬の耳に念仏。


TABI is in Love

2006-02-08 07:51:25 | インポート
夫と夜の散歩から帰ったTABIは、雪と枯れた芝生まみれ。

今日もSADIEに会ってきたらしい。
彼女はこの界隈に住むラットテリア。まだ若くてお転婆、遊びたいさかりなので
TABIとは初対面から意気投合して、会えば飽きずに追いかけっこだ。

飼い主夫婦は仕事が忙しくて夜遅くしか犬の散歩に行けないとか。
「不満がつのって、SADIEは家の中でオシッコするようになってしまった」と
言うが、それは不満というより体の小さい彼女は十時間以上オシッコをためて
おけないからだよ。外に出してあげなきゃかわいそうだ。

ラットテリアはもともと大型のネズミを退治するための犬で、農家などで多頭飼い
されている。JRTより小さく、とても敏捷で、すぐれたハンターだ。SADIEも
よくリスなどを狩って殺すので、飼い主が死体を始末しているところに出くわす。
このあたりのリスは体が大きく、猫と間違えるくらいだ。尻尾の長さも入れたら
体長はラットテリアの二倍はある。そういう動物相手ではさすがのSADIEも苦闘
するらしく、顔にひっかき傷をつくってたりする。

そんな彼女だからTABIと遊ぶにも体当たりあり、犬パンチありで荒っぽいのだが、
TABIは彼女にやりたいようにやらせている。あまり行過ぎると押さえ込んで
彼女が腹を見せ、また遊びはじめる。TABIは、SADIEに気があるのだ。

彼女のほうはどう思っているか知らないが。
TABIの初めてのアメリカンGFは、なんとラットテリアであったか。
サイズが違いすぎるし、相手がテリアでは別れが近い気もするが(爆)、
見ているとなんともほほえましい。

若いっていいわね?


福は内

2006-02-04 18:20:07 | インポート
雪が降ってちょっと寒くなる。

TABIを連れて郵便受けまで歩いてたら、通りがかりの女性から「このコは
アジリティやってるの?」と声をかけられた。玄関とか車にアジリティの
スティッカーがベタベタ貼ってあるからだろう。

「とっても人懐こいのね。え?、6歳?まだ子犬かと思った!歯はきれいだし
元気だし、信じられない!」と、彼女。あなたも犬を飼っているの、と聞くと
2頭いるという。すぐそこの通りを曲がったところに住んでいるんだそうだ。
姉がこの3軒先に住んでる、というから「もしかして、スプリンガーとリッジ
バックを飼ってるCathy?」と聞いたらそうだと言う。去年の夏、迷子犬を一緒に
保護してから彼女とは顔なじみだ。妹の方はCarol、姉妹で近所に住んでる
なんて、なかなか便利だ。出身はニュージャージーだそうだ。

日本から小包が届いていた。
毎年恒例の、節分の豆まきセットだ!東京の友人が、欠かさず今の時期になると
送ってくれる。一緒に何冊か日本の本や雑誌なども混ぜてくれる。
本当に毎年、楽しみにしている。

箱を開けると、「お豆が来た!」とTABIは大喜び。
夫が帰宅して早速、いつものように鬼になってもらって家中に豆をまいてまわる。
TABIはニコニコしながらついてくる。今度の家は前のより広いから、ガレージ
からベースメントまでまいてまわると結構な運動だ。それからみんなで少し
お豆をいただく。

今年も福が訪れますように。