TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

親の期待

2011-12-30 03:06:03 | アジリティ
おはようと入ってきた彼女は、どうも浮かない顔をしている。
コーヒーとドーナツを食べながら話しているうちに、その疑問が解けた。
彼女は昨年、二頭めのラブを手に入れた。一頭目と同じようにアジリティをやるためだ。子犬のころから、英才教育を開始。一頭目より体格がスポーツ向けでスピードのある子で、誰もがこの子は一頭目を超えるスターになると思っていた。練習では、優秀な成績だった。

ところが。
実際に競技会デビューしてみると、コントロールがきかない。
あっという間にタイトルを獲得するだろうというおおかたの予想に反し、17走してやっと1つのクオリファイ、それも彼女の言葉を借りれば「やっとのことでもらった」という。「やればやるほど、お金の無駄使いみたいな気がして」と、彼女。

こういう話は、これまでもう耳にタコができるほど聞いた。
「大きな期待をかけてたのに、モノにならなかった」というのは、人間の子供でもよくあることだが、犬の世界にもある。世の中、そう思い通りにはならない。

そういう場合、飼い主や親も気の毒だが、もっとかわいそうなのは期待をかけられた犬や子供だ。べつに好きこのんで期待を破ってるわけじゃないし、他に能力があるかもしれないのに、「なんでこの子はダメなのよ。情けない」という目で見られている。そのままの自分を認めてもらえない。ママが不機嫌なのは自分のせいだ、というのが痛いほどわかる。でも、どうしようもない。

こういうのは、純血種にとくに多い。

うちなんか雑種だから、最初から誰もなにも期待してなかったし、「ま、こんなもんだよね」と気楽にやってるうちにいつの間にかチャンピオンになってしまった。チャンピオンになってさえ誰からも期待されないから(笑)、まったくマイスペースである。
ストレスがゼロといってよい。

それでも夫に言わせると、私はいわゆる「教育ママ」なんだそうだ。
犬を子犬のうちから訓練クラスに連れていったり、いまだにラリーとかいろいろトレーニングを続けているからである。でもこの子はそういうのが好きなのだ。まず第一にオヤツがもらえるし、クラスではお友達犬にいっぱい会える。セラピー活動では、いろんな人になでてもらえる。

家でも、私が疲れて「今日は練習はパス」とか言ってなまけていると、「ねえ、今日は練習しないの?」と鼻でつんつんとつついてせがんでくる。それで仕方なく、3分くらいつきあってやることがある。

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