TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

貧弱な味覚

2007-08-08 10:28:02 | インポート
スーパーの魚屋で、カジキマグロを発見。

マグロはたまに見るが、このへんでカジキを売っているのを見るのは初めて。
ステーキ用にカットされた厚味のを買ってきて、ディジョンマスタードで
味付けして夕食に。厚い皮のところはTABIにおすそわけ。美味しかった。
いまが旬のプラムもぷりぷりしてうまそうだったので、半分をデザート代わり
にし、残りでライム風味のソースを作った。明日の朝食に、あつあつの
ブリオッシュにかけて食べようと思う。

なぜこっちであまりカジキを見ないか?
カジキは、スポーツフィッシングの獲物としては人気が高いのだが、彼らは
釣ったあと写真をとったり計量したりして、そのあとカジキを捨ててしまう。
あくまでスポーツ用であり、食用とは考えていないのだ。なんともったいない。

カジキはどちらかというと魚というより肉に近い食感で、ステーキによし、
唐揚げにもなるし、味付け次第でいろいろ楽しめる。魚にあまり慣れていない
人でも食べられるんじゃないかと思うが、どっこい、一般のアメリカ人という
のは全く貧弱な味覚をしており、魚といったら缶詰のツナくらいしか食べない
か、ツナにも手をつけなかったりする。味に貪欲な日本人と違い、食べ慣れて
いないものは口にしない。夫のお弁当に白身魚のフライなど持たせようものなら
同僚のアメリカ人から「臭い!魚臭い!吐き気がするからここで食べるな!」
と大変な苦情を叩きつけられる。モンタナ出身のカウボーイにとって、肉や
卵以外の蛋白質は人間の食うものではないらしい。

アメリカ版「料理の鉄人」に出てくるようなのは例外のグルメで、一般の人は
ハンバーガー、ピザ、マカロニチーズ、ピーナツバターサンドイッチだけを
食べて育ち、一生を終えてしまう人も少なくない。調味料だってケチャップと
マスタードがあれば良し。このような親のもとで育った子供は、やはり親と
同じ貧弱な味覚しか有していない。

この世にはいろいろな食べ物があるのに、まことにもったいない話である。
ま、カナダ人も似たようなものだ。東京でありとあらゆる味覚を味わいながら
育ち、地球を旅して様々なエスニック料理を食べてきた私にとっては、全く
の別世界。日本に生まれて良かったと思う。

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