TABI天使日記

天使になったカナダのアジリティ犬と、ママ・パパの日常

きわめて日本的な

2014-12-11 16:45:24 | ふしぎの国、ニッポン
日本から離れて暮らして長くなると、日本人のものの考え方が理解できなくなってくる。

お友達から、阿川佐和子の本をもらった。
この著者については、父親が有名作家だったことしか知らない。彼女がインタビューの仕事をやってたころのことを、いろいろ綴ったのがこの本。

そのなかで、、彼女がジュリー・アンドリュースをインタビューしたときのことが書かれている。

阿川はアンドリュースの映画 The Sound of Music のファンだったらしく、インタビューの始めにジュリーの持ち歌をいろいろ歌ってみせた。そのことを友人達に話したところ、「ホンモノを目の前にして、よくそんなことできたわね!」とあきれられた、と書いている。そして阿川も、そうよね、私ってば、と後悔している。

え?どうして??
なんでいけないの?
私は、本から目をはなしてしばし考えないと意味がわからなかった。

芸人にとって、「あなたのファンです!」と言ってもらうのはうれしい。
それもお世辞でない証拠に、ヒットした曲をいろいろ口ずさんでくれたら、もっとうれしいはずだ。歌がヘタだってどうだって、関係ない。イギリス出身でアメリカで仕事をこなしたアンドリュースは、自分の持ち歌を歌ってみせる阿川を好意的に受け止めたと思う。

だけど、日本人の一般的な考えは違うらしい。
プロの歌手を前に「私のほうがうまいでしょ!」などと張り合うなんて、なんてはしたない!という感覚なのだ。たぶん。

いやあ大変だね、そこまで気を使って生きていくんじゃ。
やっぱ私は、海外に出て正解だったかも。


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