たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

日本のチベット

2017-12-15 10:08:55 | 剣山・イスラエル

<東祖谷名頃・かかしの里>

 

「日本のチベット」との異名を持つ

東祖谷名頃のかかしの里で出会った、

地元のおばあさんは、

「雪が降ると本当にたいへんだけど、

花の季節も紅葉の時期もきれいだし、

麓へ行くにも3つも道があるから、

それほど生活には困らないよ」と、

剣山最奥の地での暮らしについて語ってくれました。

 

麓までの道…とは言っても、

そのどれもが細く狭い山道で、

大雨で土砂崩れなどが起きれば、

すぐに通行止めになるような状況です。

ちなみに週に一度やってくる移動販売車は、

「自分で行ったほうが早いから利用しない」とのこと。

熊野の山中の集落でも、同じような話を聞きましたが、

山間地に住む人々の感覚は常識では図れないのでしょう。

 

平地や町に住む人間から見ると、

「なぜそんな僻地に」「なぜそんな高地に」

と思うような、深い山奥の集落での生活には、

私たちの気づかないメリットが潜んでいるのだと思います。

その昔、この山の上に一大都市を築いた古代の人々も、

他の地域にはない「剣山ならではの何か」

を見つけたからこそ、この地を選んだのかもしれません。