燕の太子丹
惠王後、有武成王・孝王、至王喜。喜太子丹質於秦。秦王政不禮焉。怒而亡歸。怨秦欲報之。秦將軍樊於期、得罪亡之燕。丹受而舎之。丹聞衞人荊軻賢、卑辭厚禮請之。奉養無不至。欲遣軻。軻請得樊將軍首及燕督亢地圖以獻秦。丹不忍殺於期。軻自以意諷之曰、願得將軍之首、以獻秦王。必喜而見臣。臣左手把其袖、右手揕其胸、則將軍之仇報、而燕恥雪矣。於期遂慨然自刎。
喜の太子丹、秦に質(ち)たり。秦王政、礼せず。怒って亡(に)げ帰る。秦を怨んで之に報いんと欲す。秦の将軍樊於期(はんおき)罪を得、亡げて燕に之く。丹受けて之を舎(しゃ)す。
丹、衛人荊軻の賢を聞き、辞を卑(ひく)うし、礼を厚うして之を請う。奉養至らざる無し。軻を遣わさんと欲す。軻、樊將軍の首及び燕の督亢の地図を得て以て秦に献ぜんと請う。
丹、於期を殺すに忍びず。軻自ら意を以て之を諷して曰く、願わくは将軍の首を得て、以て秦王に献ぜん。必ず喜んで臣を見ん。臣、左手に其の袖を把り、右手に其の胸を揕(さ)さば、則ち将軍の仇報いられて、燕の恥雪(すす)がれん、と。於期、遂に慨然と自刎(じふん)す。
質 ひとじち 舎す かくまう 樊將軍の首 秦は懸賞金をかけて求めていた。 督亢の地図 燕で一番肥沃の土地 諷して 喩して 揕す 突き刺す 将軍の仇 樊於期が出奔する際、父母一族捕えられて殺された 慨然 いきどおりなげく、と気力を奮い起こすさまと広辞苑にある 自刎 自ら首をはねる。
惠王後、有武成王・孝王、至王喜。喜太子丹質於秦。秦王政不禮焉。怒而亡歸。怨秦欲報之。秦將軍樊於期、得罪亡之燕。丹受而舎之。丹聞衞人荊軻賢、卑辭厚禮請之。奉養無不至。欲遣軻。軻請得樊將軍首及燕督亢地圖以獻秦。丹不忍殺於期。軻自以意諷之曰、願得將軍之首、以獻秦王。必喜而見臣。臣左手把其袖、右手揕其胸、則將軍之仇報、而燕恥雪矣。於期遂慨然自刎。
喜の太子丹、秦に質(ち)たり。秦王政、礼せず。怒って亡(に)げ帰る。秦を怨んで之に報いんと欲す。秦の将軍樊於期(はんおき)罪を得、亡げて燕に之く。丹受けて之を舎(しゃ)す。
丹、衛人荊軻の賢を聞き、辞を卑(ひく)うし、礼を厚うして之を請う。奉養至らざる無し。軻を遣わさんと欲す。軻、樊將軍の首及び燕の督亢の地図を得て以て秦に献ぜんと請う。
丹、於期を殺すに忍びず。軻自ら意を以て之を諷して曰く、願わくは将軍の首を得て、以て秦王に献ぜん。必ず喜んで臣を見ん。臣、左手に其の袖を把り、右手に其の胸を揕(さ)さば、則ち将軍の仇報いられて、燕の恥雪(すす)がれん、と。於期、遂に慨然と自刎(じふん)す。
質 ひとじち 舎す かくまう 樊將軍の首 秦は懸賞金をかけて求めていた。 督亢の地図 燕で一番肥沃の土地 諷して 喩して 揕す 突き刺す 将軍の仇 樊於期が出奔する際、父母一族捕えられて殺された 慨然 いきどおりなげく、と気力を奮い起こすさまと広辞苑にある 自刎 自ら首をはねる。
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