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寡黙堂ひとりごと

詩吟と漢詩・漢文が趣味です。火曜日と木曜日が詩吟の日です花も酒も好きな無口な男です。

十八史略 家を破り身を亡ぼすも、亦汝に由らん

2012-09-27 08:59:01 | 十八史略

淵曰、吾豈忍告。汝愼勿出口。明日復説曰、人皆傳、李氏當應圖讖。故李金才無故族滅。大人能盡賊、則功高不賞、身危矣。惟昨日之言、可以救禍。此萬全策。願勿疑。淵歎曰、吾一夕思汝言、亦大有理。今日破家亡身、亦由汝。化家爲國、亦由汝矣。先是裴寂私以晉陽宮人侍淵。淵從寂飮。酒酣寂曰、二郎陰養士馬、欲擧大事、正爲寂以宮人侍公、恐事覺併誅耳。

淵曰く、「吾、豈告ぐるに忍びんや。汝、慎んで口より出だす勿れ」と。明日(めいじつ)、復た説いて曰く、「人皆伝う、李子当(まさ)に図讖(としん)に応ずべしと。故に、李金才は故無くして族滅せられぬ。大人(たいじん)能(よ)く賊を尽くさば、則ち功高くして賞せられず、身益々危からん。惟昨日の言、以って禍を救う可し。此れ万全の策なり。願わくは疑う勿れ」と。淵、歎じて曰く、「吾一夕、汝の言を思うに、亦大いに理あり。今日(こんにち)、家を破り身を亡ぼすも、亦汝に由(よ)らん。家を化して国を為すも、亦汝に由らん」と。是より先、裴寂(はいせき)、私(ひそか)に晋陽の宮人を以って淵に侍せしむ。淵、寂に従って飲む。酒酣(たけなわ)にして寂曰く、「二郎陰(ひそか)に士馬を養い、大事を挙げんと欲するは、正に寂が宮人を以って公に侍せしめ、事覚(あら)われなば併せ誅せられんことを恐るるが為のみ。

図讖 予言書。 李金才 予言書に合致する者と疑われて一族皆殺しにされた。

淵はそれを聞くと「どうして死罪などにできようか。だからお前もきっと口を慎むのだぞ」と言った。あくる日世民はまた説いて「世間では、李氏が予言書にある通り、天下を覆すに違いない、とうわさしています。ですから彼の李金才も皆殺しの憂き目に遇ったのではどざいませんか。父上が賊を掃討しましても、称揚されることはありますまい。むしろますます御身が危険になるばかりでございます。ただ一つ昨日申し上げた手立てのみ、この危機を救う万全の策でございます。決して疑わないでください」と再び決行を促した。李淵は「わしはゆうべ一晩考えたがお前の言ったこともおおいに理がある、この家が絶え、身を亡ぼすも、家が興り一国にするもお前の考えに賭けてみようか、とも思う」と苦渋に満ちた面持ちで答えた。
これより前、裴寂もまた手をまわして、晋陽の宮女を連れだして密かに李淵の側に侍らせておいた。ある日のこと、李淵は裴寂の邸で酒を飲んでいた。宴たけなわになった頃「ご次男は将士と軍馬を養っておられるが、ご存じでしょうか、それは何故かといえば、私が密かに宮女を連れ出してあなたの側に侍らせたから、それが発覚すればあなたと私のみならず、自身も巻き添えになると恐れたからでございます」と暗に決行を促した。

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