夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

光が少ないときには

2008年10月11日 21時52分35秒 |  岬な日々


ここが岬町。
千葉県いすみ市です。



光が少ないときには、同じものが悲しく見えたり、寂しく見えたりしますね。

本来は、秋の陽を受けてつややかに光っているはずの柿も、



鶏頭だって、いつものような赤の彩りではない、



金や銀色に輝いている薄も、薄日のもとではどことなく寂しげ、



トップの写真、小さな太陽たちも、いつもの元気はありません。

今日の岬 ダイサギ

2008年10月11日 20時52分56秒 |  岬な日々


今日の岬一周では、上総一ノ宮、御宿、大原なども見てきました。
いつもどおりのダイサギはどこにでもいましたけど、もちろんコサギやアオサギも含めて、鴨の姿が少し増えてきたようです。また、椎木堰の一部ではカイツブリが数十羽の集団になっていました。
大原の漁港には鴎が戻っていました。
岬の鳥も少しづつ様変わりをしているようです。
コハクチョウも後一月くらいで姿を見せてくれるのでしょうね。



家のそばの水門。ここにはハクセキレイがいつもいるのですが、今日はよく見ましたら、なんとキセキレイでした。そういえば以前にもキセキレイをここで見たことがありました。
ここでは今日もカワセミを見ました。でもここでは今まで一度も写真に撮ったことがない、しじゅう見ているし、いるのが分かっているのにと、ちょっと欲求不満になります。



なんとなく オランダの朝を思い出して   そしてコスモス

2008年10月11日 09時45分11秒 |  岬な日々


昨夜から雨が降り続き、今も時折雨脚が激しくなって、雨が緑葉を叩く音が続いています。雨粒のトレモロの間に、ベランダを取り囲むようにして林立している木々の緑の中から、オブリガードのようにいろんな鳥の声が聞こえてきます。
のんびりとした秋の日差しの中で聞くのとは違い、雨の中ではドラマティコの総出演みたいな感じで、森が歌っています。

さっきからなんとなく、アムステルダムのホテルにいるような気分になってきているのです。少し枯れ始め、色づいた葉が多くなってきた緑が雨にぬれているせいなのでしょうか鳥の声にエコーがかかって聞こます。もちろんホールのような長いエコーではないのだけど、、多分そのせいでアムステルダムを思い出しているのでしょう。
アムステルダムでかなり長い間、定宿にしていたホテルが大きな公園に隣接していて。仕事のある日は、会議、ディナー、飲み会そしてホテルに帰ると日誌代わりの報告書を送って、ほとんど寝るまもなく翌日の会議のために出かけるような生活。一秒でも眠たいのに、それが煩かったんだけど、朝は鳥の声で強制的に起こされていた。
ここでは、鳥の声がレンガ造りの家並みに反射して、家や路地の空間でホールのような効果をつけられています。

仕事を終わって休暇の日々には、その開放感とともに初めて異国にいるのだという気分で彼女たちの鳴き声がとても嬉しく、ぬくぬくとしたベッドの中で、お腹がすいて朝ごはんを食べに行かなければという思いと、このすばらしい時間をもっと楽しみたいという葛藤にさいなまれていました。
仕事が終わった安心感もあって、それがとても贅沢な時間でした。

ここ岬でも同じような贅沢な時間を味わえる、それも自然の作り出すこうかで、それが味わえる。なんとすばらしいことなのでしょう。




後ろ髪を惹かれるような思いでベッドを抜け出し、岬を一周してきました。
今はコスモスが真っ盛り。やわらかい花が時折降りだす小雨に濡れて畦や庭を飾っていました。強い直射日光に照らされて豪華な色、艶を誇らしげに見せつけている赤紫のコスモスでさえ、今日の陽の下ではやわらかく、か細く見えてきます。



いつもはむしろ柔らかさを見せているピンクのコスモスの方が太陽の光を背中いっぱいに受けて、むしろ主張が強いように見えてます。



もちろん白花のコスモスはいつでも存在感がありますよね。
この花に心惹かれたのは私だけではなかったのです。