上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

冬日・命を繋ぐもの

2014-12-10 16:22:54 | 瞽女街道を行く

              桑取谷にて 

 12月に入ると、確実に上越には雪がやってくる.あちらこちらの道路脇で冬タイヤに交換する風景に出くわす.私の場合は,関東から上越に入る場合は峠越えや,豪雪地帯の松之山や妙高,十日町などを通り抜けるため,早い時期に雪に遭遇する機会があるため,11月に入るとともに,冬タイヤに履き替えている.今年も定期便の大陸からの冬将軍がやってきた。

 12月初旬,西高東低の冬型の気圧配置に,日本海沿岸と東北は雪に見舞われた.しかし雪の被害は既存の地域だけでなく、大雪には無縁と思える、四国地方などに,大雪をもたらした。

 

                                                                                                                                   

                                 寒桜

 

 前夜まで雷を伴った雪とみぞれで、朝市の開催が危ぶまれたが、雲は多いが青空もちらほら顔を出す。朝市にそぞろ行ってみると、社会体験の一環なのだろうか、小学生が朝市で店を開いていた。

 

           桑取谷・ 時々しぐれてみぞれ交じりの雪がふる

                   残り柿

 

            桑取谷・サイノカミ

 

 雪とみぞれと雨。そして雷を伴った強風。氷風が軒を打ち、雪雨がトタン屋根を叩く。細長い町屋の真ん中で暖をとっている私でも、外の景色が手に取るように分かる。そんな季節がまた、やってきた!


高橋孫左衛門商店.飴店

2014-12-01 12:47:45 | 瞽女街道を行く

 

 

前から気になっていた,南本町の高橋孫左衛門商店『飴屋」に行ってみることにする.この辺りは町屋が多く,風情があるので高田にいくたびに,ぶらりと足を運ぶ.店構えも立派で,いかにも老舗という店構えだが,まさしく寛永年間創業(1642)で,およそ370年は経っているから,実に見事というしかない.

 かの「東海道膝栗毛」を書いた十返舎一九も「金の草履」という旅行記にこの店についても,言及しているとのこと.また,夏目漱石の「坊ちゃん」も笹飴を食す件が書かれている.

 

 

 多くの商品があるが,代表的な商品は笹飴や翁飴である.私とカミさんはこの二つの商品を選んだ.笹飴は水飴を固めたものを文字通り笹に包んだもの,翁飴は水飴と寒天を混合したものである.詳しい説明は省くとするが,笹飴は歯の悪い人や,歯の治療が多い人にはお勧めできない,というのは粘着力が強く,口中で歯にくっ付いて,採れなくなってしまうからだ.案の定,そんなリスクを話している傍から,カミさんの詰め物が取れてしまったのだった.

 おすすめは、品の良い水飴のまろやかさと、寒天との絶妙な配合による,口当たりの良い食感の翁飴であろうか。だがしかし、私はこの二つの商品しか食していないので、勧めるのは強引すぎるようだ。

 

 しばらくお店のかたと飴談義をした後,高田の町屋街をそぞろあるいてみることにする.

    法事でもあったのであろうか,取り壊され,過疎化していく町屋の並び

 

 どこに行ってもこんな案内と椅子が置いてあって,足が弱くなってきた私たちには,実にありがたい.