上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

谷から谷へ 海川~根知谷 

2014-05-13 15:55:20 | インポート

 昨年は訪れることができなかった、中俣集落の唯一の住人(5月の山菜採りから秋口のキノコの時期まで在宅)和田ヨシさん89歳に会いに出かけた。ちょうどカミさんもブナ特殊林の根開けと芽吹きが見たいというので、二つの目的をもって根知谷に出かけることにした。朝のうちは上天気で青空も見えたが、根知谷に近づくにつれ、雲が多くなり時雨そうだった。
 5月3日、連休最中なので、戸土からの塩の道歩きトレッキングや、近くの白池へのトレッキングをする人が、何人かいるかと想像していたが、戸土集落の車止めには私達だけだった。

 駐車スペース近辺には雪は残っておらず、ブナ林への道は快適と思われたが、車止めからすぐ出てくる急傾斜の林道には早くも、残雪が現れた。

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 雪は日当りよいところを除けば、林道を埋め、歩きにくかった。しかしそれが苦にならないほど、初夏の景色に彩られ始めていた。時々、風花が舞ったが汗ばんで火照った体には涼しく感じられるほど、気温は高かった。Dsc_0745_2
          急傾斜の林道の背後には駒ヶ岳、鬼が面山が見える

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  最近山歩きから遠ざかっているカミさんの足では、2時間と見ていた行程も一時間強で、鳥越峠出会いについた。ここからは林道の斜面は雪に埋もれて、急斜面のトラバースなので、細心の注意が必要である。足下には残雪が広がり
気持ちのよい、空間がある。

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 のんびりとかつ用心深くあるくこと30分。ブナの森の入り口である。この森の変形ブナにご執心のカミさんにとって、根開けと芽吹きのブナ達に、特別の思いがあったから、知己を得た友のように、休みもせず、森に入っていった。

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 3年前の夏、きたときに出会ったブナ達の一部は、その変形が積雪に耐えられなかったと見え、私たちが感動を覚えた、いくつかの変形ブナが消失していた。おそらくこの状態がいつまで維持できるのか、近い将来には、変型したブナ達の姿は見れなくなるに違いないとの思いを強く持ち、私たちは森を後にした。

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             森の住人達

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