上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

早春賦・名立谷

2015-04-10 19:06:56 | 日記・エッセイ・コラム

浜通りの国道を行かず桑取谷の高住集落から,名立谷の杉の瀬集落に抜ける道を選んだが,高住地蔵堂辺りで残雪に行く手を阻まれた。やはり、日陰には相当の残雪があり,ならばと,鍋の浦集落から挑戦するも,雪が多すぎ、それも徒労に終わった.上部の丘陵地帯には結構な残雪が残っているようだ.

桑取谷高住集落から名立谷杉の瀬集落への途中で上越方面を見る.山は米山

道ばたには,残雪の間にカタクリが

 雪の峠越えに挑戦したものの,四駆といえども車はなんとも雪に弱い.残雪に阻まれ,幾度となく常備してあるスコップで除雪しながら進むも,あえなくギブアップ,素直に国道8号線に戻り,名立道の駅で,昼飯用の寿司弁当を購入する.

 

名立・道の駅のアイドル?後ろからだと「おばちゃん」と声をかけてしまいそうなほど、良く出来ていた.

見習いの配達員を同行し,先輩が先導して走っていた.名立谷・東飛山

貴重な民家がまた一軒,東飛山から無くなった.東飛山の草屋民家は貴重であるだけに残念だ.

 

  ようやく雪がなくなり,東飛山の石仏達に対面できた.

 雨の中,カメラ機材が入ったザックを背負い,大きな三脚と鞄をぶら下げた私は,歩行者のいない静かな山村は,いかにも異様な風体なのである.雪代で濁流と化した名立川の,橋の上から水面を覗いていると「写真かい」と70代の女性に声をかけられた.立ち話で瞽女の話をしばらくしたあと,たまにはよりなさいと云って,残雪の斜面に建つ赤い家を指さして,斜面を登っていった.

 

 

    

この日,雨は降り止まず,冷えた体を名立・花立温泉ろばた館の湯で暖めて,家に帰った.

 2015年4月3日取材