上越・町家暮らし

主に新潟県・上越市の自然、文化、風土、そして町家暮らしについて書いていきます

瞽女峠への旅・四国をめぐる Part 3

2015-03-21 15:17:54 | 四国紀

友人の家に一晩泊まり,目的の瞽女峠に向かう。瞽女を取材始めてから気になってはいたが,遠方である故に,訪れることの無かった場所に,今日はなんとか行けるかと思うと,心が弾む。友人の家の廻りには,ため池が多く,低山であるが形の良い,山が多い.

 走りながら写したが,友人から聞いた山のが思い出せない。天気は昨日とは打って変わって,上々の晴れ.二日ばかり寒々とした天気が続くと,旅行も楽しくなくなるので,久方の青空は心地よい。

 

  瞽女峠に向かう海岸の沿道には,早咲きのサクラや,菜の花で埋め尽くされている.

 

 瞽女峠は愛媛県八幡浜市,保内地区にある,標高356mの峠である。海から急峻にのびた山道が山を削り,峠は切通しとなっている。かってこの当たりに逃げ延びた平家の残党が,この峠に感の鋭い瞽女を置き,瞽女が源氏などの往来を監視したところから,瞽女峠の名がついたらしい。そういえばこの当たりに,平家に由来する名が多いのもうなずける。

柑橘系の本場,愛媛では,明るい日差しの中に黄色い果実が眩しい。

 

 愛媛から高知に向かう道すがら,春の日差しの中,芽生え始めた川海苔の収穫が始まった。(大洲市,肱川)

高知県にはいり,33年前に訪れ,お世話になった梼原村(当時)を訪れてみる.33年前,その時の相棒が,125ccの排気量だったため,一般道だけでの,四国ツーリングであった.栃木から,一般道を走りきり,思う存分,四国の奥深いオフロードを走り,環境汚染の少ない,自然が多く残る四国の魅力に触れて,その後,何度も四国を訪れるきっかけを作ったのが33年前のバイク旅であった.そして,日本のおもてなしの源流が,巡礼者を大事にしてきた四国人気質の中にあったと思えるほどの,心地良いバイク旅でもあった。私自身,20代前半に2度程,四国を訪れる機会があったのだが,その度が限られた地域だった為,四国の魅力を垣間見ることは出来なかったが,33年前の山村をめぐるバイク旅では,思う存分四国をめぐったことで,四国の魅力を再認識することになった。特に,四万十川は印象深く.私が幼い頃遊んだ,ふるさとの川のイメージが,オーバーラップし,何度も訪れるきっかけともなった。

              お世話になった梼原町のGS,たたずまいは33年前と変わりがない気がする

 

 お世話になった {ガソリンを入れた際,銭湯の営業を尋ねると,お盆休みとのことで,その当時のGSの経営者の自宅の風呂に入れていただいたばかりか,食事とビール迄,ごちそうになってしまった。お酌してくれたのが,当時大学生の娘さんは相当の美人さんであった。当時のガイドブックには梼原には美人が多いと書いてあったが,正に・・・・・である} ガソリンスタンドは存在したが,経営者が代り,今は,車で一時間程下ったところにて営業していると,家並の外れにいた昔の美人さんに,伺うことが出来た。

 いかにも観光地然とした梼原町,車で10秒もあれば通り過ぎてしまう,町並み。今回の四国旅での印象は,無くなったものの方が,多いような気がしてならない。2015年3月8日