ワイン載録記 

【 ワイン香の空間(Espace-Vineux)に憩いを求めて 】

Bravo! マルティネリ シャルドネ ジオトニー・ランチ 2008

2013-02-10 | アメリカ/カナダ
Martinelli Chardonnay Zio Tony Ranch 2008

『マーカッシンの醸造家にして、「カリフォルニアのマダム・ビーズ・ルロワ」とも評される名物オーナーがヘレン・ターリー女史。2012年現在、コンサルティングワインメーカーとして、クライアントの大半を退くヘレン・ターリーですが、当年号のマルティネリに関しては、長年のパートナーシップが維持されています。
所在はロシアンリヴァーヴァレー。ボンディ・ホーム・ランチを所有していたボンディ・ファミリーの血筋を引く、故ジオ・トニー氏がかつての所有者。それぞれと縁戚関係にあるマルティネリ家のリーSr.が権利を継承し、現在に至ります。ワインは土着の野生酵母による自発的発酵で、セブン・ミュールズ同様、熟成では75%まで使用比率を高めた新樽が用いられます。
市場流通価格が軒並み青天井となるマーカッシンに迫る評価を得ながらも、ほとんどがその数分の一で入手可能なことから、“プチ・マーカッシン”と称されるマルティネリ。』

以上はヘレン・タリーとマルティネリの宣伝文句です。冒頭のマダム・ルロワとも評されるとは、(多分本人は何とも思ってないかも知れませんが)単純に失礼な言い方のような気もします・・・。

まあ兎に角開栓してみましょう。

いやー・・・ これは素晴らしいですね!!!
グラスの足の入り方、開栓時のボトル口からのミネラル感のあるのアロマから期待感がありました。
マーカッシン(仏語はマーカッサン?)を飲んでみたくなりますね。でもまあ、ロシアン・リーバー・ヴァレー同士で、ヘレン・タリーが造り手なら何も変わらないでしょうから、敢えて(毛頭かな!?)3万円も4万円も出す気にはならないです。 (\_\

正直これなら、正月に飲んだKonngsgaad The Judge 2004(PP98)よりもこのZio Tony Ranch 2008(PP95)の方が好みです。こういうパターンは、PPが参考にならない典型かも知れませんね。実は、このジオ・トニー・ランチの購入価格は、コングスのザ・ジャッジの1/4なんです。 (◎_◎;

香りは、
ミネラル感一杯で蜂蜜を含んだフルーツ、低ローストのナッツ、白黄色のブーケ、軽く鞣革etc ・・・文句なしです。
味わいは、
綺麗な酸にのった果実味、白葡萄をかんでいるような、甘酸っぱさで口中が満杯です。バランスは、今まで飲んだカリシャルでは一番いいかと思います。柔らかさ、ミネラル感、厚みのある酸、オイリーな舌触りなど素晴らしい。ヴィンテージから言えばまだまだピークに向かっているのでしょうが、早飲みは基本的に好まないのに、”今が好い!”。

全体の酸とミネラルの硬質感がブルゴーニュと一線を画すのかもしれませんが、わたしはこのワインは好きになりました。やっとと言うと大袈裟ですが、カリフォルニアで、酸がしっかり入った、素晴らしいバランスのワインに出会えました。

このカリシャルでつくづく思えるのは、ワインは、美味いか不味いか。
AOCが何処だとか、畑がどうだの(世界ソムリエチャンピオン戦でも当たって1つ、それでも奇跡!)、価格も関係ないですね。現に、ラベルを見ないで産地を当てて何ぼのものでしょうか。某試飲会のK氏も”そりゃ芸当であって”と言われてますが、全くその通りだと思います。

飲み手が求めるべきものは、価格に合ったワインか、美味しいか、それとも不味いか。・・・ですね。



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