ワイン載録記 

【 ワイン香の空間(Espace-Vineux)に憩いを求めて 】

プイィ・フュイッセ レ・ティエ 2004 エリック・フォレ 

2010-07-31 | プィフュッセ/マコネ/ボジョレー
POUILLY-FUSSE LES TILLERS 2004 Eric FOREST



ギュファンスがマコンで修行したDOMAINE
それだけでも期待感が膨らむものだ

トップノーズに蜂蜜交じりの水飴香に心地よさを覚える
写真ほどでないにしろ、綺麗な金色の入った飴色が印象的
これだけの色調はコルディエのヴェール・クラ以来だ

Vintage2004から
早めの熟成・・・・・であろうから、の味わいから、熟成ピークに入ってきている
恐らく後4~5年程度はこの熟成感は楽しめるのではと思う

トップキュベではないが、良く分からないが、これで真ん中くらいなのだろうか?

二日目も変わるどころかトロミも増して、より素晴らしいワインに仕上がっている
これだけのワインが送料込み3千円で買えること自体良いことだと思う
価格的に普段飲みなのだが、正直言って普段飲みにはもったいない

FR語で見つけた取扱業者のWEBによるとRPで87という・・・
青みの渋柿状態では、将来の熟したものは到底わからない
 ・・・つまり、熟してからでないと所詮というか結局分からない

 ・・・・・・ということが、このワインで如何にそうなのか分かるワイン

まあ、廉価版としては、シャルドネの完熟葡萄の熟成した美味しさを知るのにうってつけのワイン



ACブル ブラン 2007 アンリ・ボワイヨ

2010-07-25 | ACブルゴーニュ
BOURGOGNE BLANC 2007 HENRI BOILLOT




Vintage2007は難しいと言ってきたが・・・

やっと、少しだが酸味が果実味と重なるようなハーモニーが取れてきた
それでも未だ酸味が勝ちすぎているのは否めないのだが・・・

値段も最近ぐっと安くなったのもあって少し買い込んでおいた
酸の強さから、バランスが取れてくるのは来年の今頃あたり以降かなと思っている

でも、その頃にはセラーの在庫はなくなっているんだろうなあと思う


ACブルでもしっとりと鞣革香やドライパイナップルなどなど醸しながら
まだ強めの酸味ではあるが、綺麗な酸味と温度とともにトロミがでてきて美味しい

まあボワイヨの白は難しいなかでも流石というところか



ACブル ルージュ VV 2006 ドメーヌ ペロ・ミノ

2010-07-23 | ACブルゴーニュ
PERROT MINOT BOURGOGNE VIEILLES-VIGNES 2006



ペロ・ミノのACブルでVieille-Vigne
<余談>
会社の後輩にVVって何ですかと聞かれ、先日のワイン会のメンバーでも
具体的に知らない人もいて、この機会に記載しておきます
VV=古樹の定義は特になく、概ね樹齢30年以上を示す場合が多い
誰が決めるかと言えば、造り手次第で、同じ樹齢でもVVにしたり、しなかったりする訳です

このモレ・サン・ドニの造り手はニュイのいろいろなAOCのキュベを造っていて
前からえらくVVが多いなあと思っていたのだが・・・
そういう意味で、このワインは結構な区画のVVの葡萄が混醸されているんだろう

程度に思っていた


・・・じゃあVVはいったいいくつ持っているんだろうと疑問もあって
ドメーヌのWEB(ポインターを各クラスの上へ)を調べると
GC・1er・Villageで、26もの錚々たるAOCが並んでいる・・・恐れ入りました(^_^;)
 
で、その26のAOCで、VVは何と24もある・・・・・件のACブルなんて何処にもない!
そうそうACブルはVVとノーマルに分かれているのも面白いですねぇ
なんともはや、ただ絶句 (^_^;)

ついでに、Cuvee UltraのNSGのRichemoneは1902年植樹で100年以上だし
CMのLa Combe d'Orveauは70年以上とこの2つの区画はエチケットは白だという
  
以下に取扱のAOCを記載しておきます

<Grands Crus>
1.Chambertin-Clos de Bèze Grand Cru - Vieilles Vignes
2.Chambertin Grand Cru - Vieilles Vignes
3.Mazoyères-Chambertin Grand Cru - Vieilles Vignes
4.Charmes-Chambertin Grand Cru - Vieilles Vignes
5.Mazis-Chambertin Grand Cru - Vieilles Vignes
6.Chapelle-Chambertin Grand Cru - Vieilles Vignes
7.Clos Vougeot Grand Cru - Vieilles Vignes

<Premiers Crus>
8.Nuits-Saint-Georges Premier Cru La Richemone - Vieilles Vignes - Cuvée Ultra
9.Nuits-Saint-Georges Premier Cru La Richemone - Vieilles Vignes
10.Nuits-Saint-Georges Premier Cru Les Cras - Vieilles Vignes
11.Nuits-Saint-Georges Premier Cru Les Murgers - Vieilles Vignes
12.Vosne-Romanée Premier Cru Les Beaux Monts - Vieilles Vignes
13.Chambolle-Musigny Premier Cru Les Fuées - Vieilles Vignes
14.Chambolle-Musigny Premier Cru Les Charmes - Vieilles Vignes
15.Chambolle-Musigny Premier Cru Les Baudes - Vieilles Vignes
16.Chambolle-Musigny Premier Cru La Combe d'Orveau - Vieilles Vignes - Cuvée Ultra
17.Chambolle-Musigny Premier Cru La Combe d’Orveau - Vieilles Vignes
18.Chambolle-Musigny Premier Cru Les Échanges - Vieilles Vignes
19.Morey-Saint-Denis Premier Cru La Riotte - Vieilles Vignes
20.Gevrey-Chambertin Premier Cru Les Perrières - Vieilles Vignes
21.Gevrey-Chambertin Premier Cru Les Fontenys - Vieilles Vignes

<Villages>
22.Vosne-Romanée Champs Perdrix - Vieilles Vignes
23.Vosne-Romanée - Vieilles Vignes
24.Chambolle-Musigny - Vieilles Vignes)
25.Morey-Saint-Denis La Rue de Vergy
26.Gevrey-Chambertin


上記の26AOC外の今回のワイン・・・・・(*^_^*)v私はこれで結構満足感あり!


シルキーなタンニンや柔らかい酸味、フランボワーズやイチゴのような果実味
NSGのようなカッチリした骨格がいいですねぇ
 ・・・これがACブルとはブラインドでは間違いなく!?かな

1時間半頃からVRらしい鰹出汁っぽさのある小梅などもでてきた
ふと思い出したのがティボーのHCDNのプリウール
色調なども含めて丁度ティボーの延長線にあるイメージと言える

 ①ティボー HCDNプリウール2005
 ②ペロミノ ACブルVV2006
 ③オーレリアン HCDNプリウレ2005
 ④後はドングリの背比べ

と書いたが、①と②が少し抜きん出ているかなあ
②は2005だったなら、①といい視勝負だっただろうなあと心で呟いてしまった

 ・・・1時間で香り立つ豊潤さもティボーのHCDNといい勝負だ
   ジュブレとNSGの両方を醸しだすような・・・ただ鞣革香や獣臭的なミネラルが弱い
   まあそりゃあ贅沢か!

このワインは本来の価格が5千円弱と言うのも頷けるわけだ
でも運良く3千円を下回って普段飲みに数本購入できた

久しぶりに優良なQUALITE-PRIXの”ACブル”に出会えた
つとに思うのは自分の好みはモレに終着するのかもと思うときがある ( ̄_ ̄ i)




ムルソー・レ・ティエ 2006 ドゥニ・カレ

2010-07-18 | ムルソー
MEURSAULT LES TILLES 2006 DENIS CARRE



ボーヌに程近いMeloisey村の造り手
BEAUNEといえば Hotel Dieu ・・・・あの幾何学模様の屋根で有名な
そしてドゥニと言えばヴェルジュレスの DENIS PERE ET FILDS を思い出す。

調べてみると
ビオディナミで有機栽培と記載があった
開栓直後はピピドシャー的な香りがあったのも頷ける

ムルソーにしては若飲みしすぎであるのは明白なのだが
超特価だったので、何かあるのかなあと、試し買したワインだった
だから、実は3千円弱のQUALITE-PRIXのワインだが1本しか買ってない

もし、気に入ったら普段のみ用に半ダース買っておこうと思っていた
 ・・・最近白にはまってきた後輩にも1本かな
  ・・・・・・ムルソーのナッツ系の香りや味わいと
    ・・・ピュルニーやサシャーニュの違いが分かるようになるかも


まあ、二日目のワインの状態を見てから、追加購入をするか、しないか決めよう
        ・・・・・初日としてはまずまずで、気になるところが1点だけ




サントネー 1er レ・グラヴィエール 1997 プスドール 黄昏の晩秋

2010-07-16 | ヴォルネー/ポマール/SLB
SANTENAY 1er LES GRAVIERES 1997 LA POUSSE D'OR



前回が3月に飲んだプスドールのSLB1997

色調からも分かるように
峠を過ぎて黄昏の夕日を浴びて、ほのぼのとした暖かさが伝わってくる
薄造りでラファルジュと同系統の造りがそれなりに美味しい

購入価格は3,140円と廉価で購入したもの
価格からすれば、QUALITE-PRIX(=廉価で買得の意味) であるのは確か

でも、やはりプスドールならば
フラッグシップの”60 Ouvrées”

Ouvrées(ウーヴレ)とは仏語辞典では就労とか加工するとか言う意味なのだが
Vignoble(葡萄畑)で言えば人が一日の畑仕事の広さ(=就労)なのだろう
で、Monopole(モノポール(旗が一つ=専用畑))で、広さは60日かかる広さと言う意味になる


話は逸れたが
畑作業に汗する情景を思い浮かべながら
人の温もりを感じながら飲むワインは峠を過ぎていても味わいがある

私の場合は、学生時代に観た原節子の(黄昏の)晩秋をイメージさせてくれる
        ・・・ ・・・学生時代にリバイバル版で観ただけです ( ̄_ ̄ i)

モノクロ映画であったが
彼女の華奢で、艶っぽい声で、真っ白い肌(白黒なので当然 (?_?) )が素敵な女優でした
まあ、フランス画壇で言えば晩秋のイメージは、ミレーの(夕陽の)落穂拾いがピッタシ

ホントこのワインはそんなイメージが重なってくる


Bouchon(ブッション=コルク栓)は染込みも良く保存状態の良さがわかる

アンリ・ジロー フランソワ・エマール GC ブリュット・ロゼ NV

2010-07-13 | シャンパーニュ/フランチャコルタ/他
FRANCOIS HEMART GC BRUT ROSE NV  HENRI GIRAUD



梅雨晴れで、湿気の高さにうんざり
フランスのあのカラッっとした気候がホント懐かしい
日本じゃあ、雨に湿気で決して似合わないジューンブライド
ヨーロッパは一年で雨降りが一番少なくて、気候の一番良い時期、だからジューンブライド
 ・・・今は7月だけど・・・( ̄_ ̄ i)

こう蒸し暑いと会社も家もクーラーをかけてしまう
従前のマンション生活では、南西向きでも、年に数日しかエアコンを使うことがなかった
建物の建築構造や機材の技術革新だろうか
今のあばら屋からすればエライ電気使用量の違いがある
Ecoな生活ではなくなってしまった

やっぱり暑気払いをしなきゃと言うわけでジャン・ヴェッセルのプティ・クロGC1997
 ・・・・と思ったのだが、それは家内の誕生日にゴマスリ兼ねて開栓するから
 ・・・・でアンリ・ジロ-のロゼNVがセラーの最下段に見えたので、決まり!


この泡は、今回は少し酸味がたっていた
体調もあるだろうが
二日目の落ち着き方からデゴルジュマンして日が浅かったのだろうか

それにしてもPNの泡
低い温度から高い温度まで楽しめる
やっぱり暑い日にピッタリ

つまみは何でもOKで気取らずに飲めるのも嬉しい
そういう意味も含めて、AYのこの造り手は格別に気に入っている


5月に飲んだときの前回の掲載ブログ参照



EspaceーVineux Japon ワイン会

2010-07-11 | ワイン会/レストラン

ワイン会・・・EspaceーVineux ”ワイン香の空間”という
フランスの会の日本側で開催するワイン会
いうなればOB会と言える会である

会の歴史も古くて、フランスの会はたぶん20年以上だろうか
まあ、いろいろな縁があって知り合った人達との思い出深い会

場所は赤坂のフレンチ”かえり山”で・・・オーナーシェフはフランスで十数年・・・
三ツ星レストランでも修行され、1996に帰国されたとか
隠れ家的なたたずまいで気取らない雰囲気の店
シェフは料理もワインとのマリアージュをいろいろ考えたそうで、十分に楽しませてもらえました

 ・・・特にBeaucastelとの相性は、知らないシェフは間違えることが間々あることで
 ・・・私も何本か寝かしているが
   ・・・最近ではイベリコ豚のソテーか、鳩料理に合わせているくらい


会の一人がシェフの友人とのことで、美味しく、楽しいワイン会でした


<ワインリスト>

ブラインド1 Pouilly Fume Baron de L 1981

ブラインド2 Ct.Les Ormes Sorbet 1990

1.Champagne PIOBLOT Brut NV

2.Chateauneuf-du-pape blanc Cuvee Roussannes VV 2002 Beaucastel

3.Chateauneuf-du-pape blanc Cuvee Roussannes VV 1994 Beaucastel

4.Ch.Talbot 1986 St-Julien

5.Ct.Croizet Bages 1966 Pauillac


アラン・シャヴィー ACブル 2007 本領発揮を匂わせる

2010-07-09 | ACブルゴーニュ
Alain Chavy BOURGOGNE CHARDONNAY 2007



残る在庫が2本になってしまってから
このワインの本領の片鱗が見え始めてきた
 ・・・最後の1本は後輩が欲しいというので気前よくやってしまったが
 ・・・ど初心者で、ワインのイロハを知らない彼も(奥さんも)気に入ってるので
 ・・・焼き肉と一緒に、あっという間になくなったとのこと(焼き鳥でと言っておいたのだが)



アラン・シャヴィーのACブルは、
06はダース、07は半ダースで、数日~1~2~4ヶ月の間隔でその変化を楽しみながら
自分が気に入った一人の造り手として、集中的して、Vintageと熟成の関係を追いかけたワイン

勝手解釈で、造り手の思いを感じ取りながら・・・
 ・・・Vintage08を・・・06→07→08のイメージ通りになるか楽しみにしている




ジュヴレ・シャンベルタン 1er コンブ・オー・モワンヌ 2003 フーリエ

2010-07-02 | ジュブシャン/マルサネ/フィサン
GEVREY CHMBERTIN 1er COMBE AUX MOINES 2003 DOMAINE FOURRIER



温度が低いときには分からなかったが
ジュブシャンであるのは香りからでも分かるかもしれない

Vintage03は過去ログでもいろいろ試してみているように
私の結論は、ヴィンテージチャートとはまるっきり違って、難しいVintageと思っている

 ・・・・・造り手の技量がハッキリ言って、試された年だったように思う

ところで、このワインはないはずのしっかりした酸味が利いている
・・・補酸をしたのだろうか
 ・・・熟成8年では随分凸凹がなくなって
    ・・・1Lあたり1%未満であれば・・
    ・・・たぶん補酸という人工的調整の跡はわからないのだろう

まあ、あのド・モンティーユでさえ補酸を余儀なくされた年であるから
補酸しているとは思量されるが
このワインの香りと味わいから、フーリエのワイン造りの技量は押して知るべしなのだろう

正直言って、Vintageからこのワインにはあまり期待しなかった
そして正確に言えば、バランスは若干バラつきはあって、アルローのリュッショまでは至らないが
それでも手持ち03の中ではベストワインの範疇に入っていると言える


ピュアな果実味に、ミネラル香とでもいうか石灰の香りを漂わせて
余韻にタンニンがしっかり舌の上に乗ってくる様はなかなか

このミネラル感と酸味の助けを借りて、ある程度長命に造られているのかも