まさかそんなことは・・・
思いつつ見上げてよく目を凝らせば
桜の木の先端で蕾がふっくらと膨らみ始めていますよ。
うーん、決してトチ狂ったわけではなく
来月の後半にはもう桜が咲き始めるそうですから
不思議ではないのかも知れません。
昨日は不思議な光景を目にしました。
通勤のサラリーマンたちが駅への道を急ぐ午前8時過ぎでした。
その流れに逆行するように歩いて来る一人の女性。
コートを着たロングヘアの若い女性です。
髪に隠れて最初は気づかなかったのですが肩を震わせて泣いています。
忍び泣くのではなく声を上げてしゃくりあげています。
そんな光景は見たことありませんから虚を突かれたような驚きでした。
電信柱の陰で立ち止まってしばらく泣いたかと思うと
ふたたび泣きながら歩き出します。
傍らに男性でもいればとんだ「愁嘆場」でしょうが
若い女性がたった一人で、朝っぱらから泣きながら歩いている。
いったい何があったと言うのでしょうか。
気づいたサラリーマンの何人かが一瞬立ち止まっていましたが
誰もが訝し気な表情で振り返っていました。
どうして泣いているの?何があったの?
思わず聞いてみたい衝動にかられましたが
そんな興味半分の声など激しくはねつけるような
迫力のある泣きっぷりでした。
私の貧弱な想像力など太刀打ちできない存在感でした。
うーん、世の中いろいろあるんだなあ。
としか言いようがありません。
桜の蕾ほのかにもふくらみ始めたというのに・・・