令和6年9月4日(水)
台風10号は発生から10日近くもゆっくりとした動きを見せ、日本国内各地に被害を及ぼし、台風勢力圏から遠く離れた本州東部地域でも線状降水帯が発生しました。
こんなに長く台風が日本付近で影響したのは、私も経験がありません。近年の台風の特徴である降雨量も記録的なものとなり、河川の氾濫や土砂崩れ災害などの発生原因になっています。
静岡県内も台風10号号の影響は全県下に及びました。県内の72時間雨量は8地点で観測史上最大となり、土砂災害などが発生しています。
静岡県は危機報道官名で、随時、県内の被害状況などを伝えてきます。台風10号に関した8月26日からの大雨等による被害状況と題した速報は、発生以来12回に及び、その内容は台風の現在の動きや短期的な予想、災害の発生の恐れについての警戒情報などを伝えています。
具体的には、①気象情報(現在県内に発令されている各地の気象警報等、県内各地の最大雨量を観測した観測所の雨量等)、②人的・物的被害の状況(速報値)、③孤立集落等の発生状況、④避難情報等の発令状況、⑤避難所の開設状況、⑥ライフライン等の状況、⑦県の災害対応の状況、⑧関係機関の活動状況、⑨その他となっています。
これらの情報は、私たち県議会議員のほか、報道機関にも提供され県民の皆様にも伝えられています。
台風10号は、特定の地域でなく全県下に「大雨警報(土砂災害)」や「土砂災害警戒情報」が発令されました。被害状況は、静岡市が大きく、住家の床上浸水が21件,床下浸水494件、焼津市の床上浸水3件、床下浸水4件、浜松市では一部損壊が1件、床下浸水が1件等となっています。このほか、熱海市では道路の法面崩落により、火葬場敷地内へ土砂が流入し、一部損壊が発生しています。
孤立集落は、川根本町の7世帯20人が対象となりましたが、3日までに復旧しています。
ライフラインでは、一部で停電が発生しましたが、その後、復旧しています。一番大きな影響だったのは、鉄道や高速道路が止まったことです。東海道新幹線などは路線距離が長いこともあり、台風が遠方にあってもその影響が出ていました。また、影響が出る前から運転中止もあり、利用者が多い鉄道への影響が一番大きかったとも言えます。
県では、今回の災害を受け、8月29日に県内全市町を対象に、災害救助法の適用を決定しています。
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