鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

プラスチックから紙へ

2018年10月17日 | 議会活動

平成30年10月17日(水)

 

 このところ、マイクロプラスチックという、プラスチックの微細な粒子の環境汚染、特に海洋における汚染の広がりが大きな社会問題となっています。

 

 マイクロプラスチックとは、1ミリより小さなプラスチックの粒子ということですが、その元になるのは、私たちが生活の中で使うプラスチック製品で、海に流れ出て長い間漂ううちに紫外線などで微細化し、海流とともに流されていくもので、これ自体の安全性やそれに付着した有害物質などが魚などの体内に取り組まれ、蓄積して濃度が増していくというようなリスクがあるとされています。

 食物連鎖の中で、さらにそれが加速して、やがて人の体内に取り込まれることになれば、放って置くわけにはいきません。

 

 最近のニュースでは、大手のコーヒーチェーンなどが提供する、プラスチック製のストローを紙製に変えたというようなもの報道され、注目されています。 

 プラスチック製品の原料は石油なので、かねてより貴重な資源としての石油の枯渇などを心配する声が上がり、化石製品をできるだけ使わないような動きも見られましたが、現実には膨大な量のプラスチック製品が市場に存在していますので、この取り組みは形骸化しています。

 

 これまでに、原料を植物由来であるとか、土の中に埋めると自然に分解するようなものも出てはいますが、その実態ははっきりとわかりません。おそらく、コストを考えた時に、従来品と比較して導入が進まないということが原因であるかもしれません。

 

 このところ注目されているのが、プラスチックの代用に紙を使った製品に注目が集まっています。紙は水分が加わると軟化し、溶けてしまうというのが普通の概念ですが、防水加工を施せば水漏れを防ぐことができますし、紙製のコップなどのように、既に製品として存在しています。

 

 今注目されているCNF(セルロースナノファイバー)という素材は、紙と同じように木質由来ですので、応用例が広がれば、多くの分野に応用できるとされ、身近な生活の中で大きな役割を果たすかもしれません。

 これまでの概念を大きく変えるCNFは、このような環境問題の救世主となりうるものであり、基礎研究から応用への取り得組みが期待されていることから、地元の企業の活性化を含め、様々な支援策を講じていく必要がありそうです。

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