鈴木すみよしブログ

身近な県政にするために。

沼津鉄道高架事業が前に進むか

2018年10月13日 | 議会活動

平成30年10月13日(土)

 

 沼津駅付近鉄道高架事業について、沼津市長が強制収容に向け準備に入ったというニュースが伝わりました。構想から30年、事業認可から10年以上経過し、地権者交渉も進められてきましたが、根強い反対意見もあり、用地取得が困難であったことから、「伝家の宝刀」をついに抜くかという状況になっています。

 一方で、地権者との任意交渉は継続するということですから、硬軟取り混ぜた取り組みが進むということになります。

 

 この県については静岡県も関与し、川勝知事が地権者と直接話し合う場面も見られ、県と市が連携した動きがといられてきました。知事は、地権者とじっくり向かい合い、相手の話を聞きながらこちらの考えも伝えるという、対等な関係のイメージから始まりましたが、結局その溝は埋まりませんでした。2回の沼津市長選挙でも争点となり、前市長も地権者に直接当たって交渉し、現市長も県東部発展のために重要な事業と位置づけ、強制収容への動きに舵を切ったということになります。

 

 沼津市の西部である原地区は、富士市の東部と接する地域であり、富士市東部地区発展の意味合いから、今回の事業は注視しています。周辺は「浮島」という共通の地名がつけられた、市街化調整区域で軟弱地盤という土地利用に関しても課題の多い地域です。富士市の都市計画では良好な農地という位置づけで、地元民が望むような新たなインフラ整備は困難であり、私もこの地域に入るたびに、児童生徒の減少による小学校の維持も危惧され、人口が維持できるような地域活性策を訴えかけられることは少なくありませんでした。

 

 数年前には、新東名高速道路の駿河湾沼津サービスエリア内にスマートインターチェンジが設置されたことから、自家用車のほかに大型貨物車両の利用が増え、周辺に物流関係の施設整備ができないかという声も上がってきました。また、国道1号バイパス沿線には、大型商業施設が設置または計画され、さらに、富士市と沼津市を結ぶ幹線道路の延伸や、駿河湾環状道路などの整備が始まり、これらのインフラ整備が新たな地域活性化の期待につながっています。

 

 沼津市の現市長はこの4月に当選され、その直後から富士市長との会見の機会を設け、この地域の将来に向けた整備構想などについて意見交換をされているそうです。このような状況は、沼津駅付近鉄道高架事業の貨物駅移転先である原地区の動きがきっかけとなっていると考えることは自然であり、この問題が沼津市だけでなく富士市にとっても大きな関心事で、沼津市長が言う「県東部の発展のために欠くことのできない事業」と表現は、大変重いものと受け止めています。

 

 今後は、どのように進展していくのか、その動きに合わせて富士市東部の発展のありようにも影響が大きいことから、改めて注視していきたいと思います。

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