きみぱんのひとりごと

東京の清瀬市にある、小さな小さなパン屋さん「きみぱん」のブログです!

適性検査の結果…

2009-08-28 11:22:33 | 家族
何だかまた暑い夏に逆戻りしたような、強い日差しになりました
涼しかった数日を過ごしてしまうと、もうやめてくれ~ぃ…なんて、
人間は勝手なものです…ニュースを見ながら、日照時間が足りないから、
野菜が高騰する、とか言うのを見ているときには、
もうちょっと夏でいて欲しいと思い、カ~ッと晴れれば晴れたで、暑いと文句を言ったり…

さて、昨日、主人待望の「運転免許の適性検査」がありました。
場所は、国立リハビリテーションセンター内の、「自動車訓練室」。
ここでは、障害を持っている方が予約制で、適性検査が受けられたり、
検査結果で、訓練が必要となった場合には、実費で、訓練が出来る施設です。

どんなことをやるのか、障害者センターの方も、私も、当の本人も、
まったく初めてなので、興味津々で、その場所を訪れました。

まずは、問診。
飲んでいる薬のこと、どうして障害を持つに至ったかということ、
体のどこに障害があるのか、などいろいろなことを質問されて、いざ開始
…となるはずが、ここで新たな問題発生
薬の話のくだりで、教官が「最後の痙攣(けいれん)した後、2年間は車に乗ってはいけません」と…
えっ、無理なの

…気を取り直して、じゃあ、今は、痙攣があった直後で乗れないけれど、
今の自分の状態はどんななのかを知る、って言う意味で、受けてみればいいじゃんと、励まして、何とか開始…

始めに、「適性検査」…これは、よく、一般の教習所でもやるような、
コレと同じ形のを出来るだけ早く、たくさん選んでください。とか、
このマスに斜線を出来るだけたくさん、早く書いていってください。とか、そういった検査が、
約30分ありました。

10分休憩してから、今度は、眼の検査。
まず、視野はどこまであるか、とか、視力などを検査して、また休憩。

次の検査は、足の位置に、アクセルとブレーキのような、ペダルが、
両手には、押さえるボタンがついていて、前には、テレビモニターがある、
大きな機械で、やる検査。

信号と同じ、赤丸が画面に出たら、アクセルを離す、と言ったものから、
画面の真ん中に、0~9までの数字が、順番に出てきて、
それと同時に、画面のところどころに、図形の○△□×のどれかが出てくる。
数字が、ダブって出てきたり、飛んだりしたら、右手のボタンを離し、
図形の中の×が出たときにだけ、アクセルを離す、といった、
二つのことを一緒に処理していく検査まで、
集中力と、注意力がカギになる検査がありました。
この、数字と図形の検査は、ほぼ壊滅状態

高次脳機能障害がある人は、こういった、「同時に二つのことを処理する」ことが、
とても苦手になるらしく、主人も例に漏れず、相当苦心しておりました。

また休憩を挟み、今度は、ブレーキを踏む速さの検査。
ランプが点灯したら、なるべく早くブレーキを踏む。
…一般成人男性の平均は、約0.5秒。
主人の場合、大体が、0.7~0.9秒…やっぱり遅い
また、ハンドルを回しきるまでの速さの測定。
これは、なんとか、問題無く、クリア

最後は、実際に、コースを、走ってみることになり、
久々の運転席へ…
誰もいない、他の車もいない、教習コースでは、
何の問題も無く、とてもスムーズに走れました
ここは、私の想像通りでした。だって、空気を吸うように運転してきた人でしたから、
何も無ければ、ただ「運転」だけを見たら、うまいはずなんです。
それに車も、3ナンバーの高級車

車を降りてきた主人は、満足したように、「楽しかったあ」と、満足気。

さて、結果は…
5段階評価の2。
3以上で、運転OKだったんですが、2はダメ

ここで新たに判ったこととして、
視野の、左上が、両目とも見えてない部分が結構大きくあったこと。
両目ともなので、カバーできず、完全に見過ごす結果に…
原因としては、単に、視界が狭い、ということ。
もしくは、脳挫傷が残っている箇所が、右側なので、その視神経に関係するもの。
もしくは、高次脳機能障害の何らかの影響で、視野が狭くなっていること…

教官の話いわく、たぶん、どれもが少しずつ関係しあっているんではないか、と。
左側の視野が、出てくれば、見落としも無くなり、注意が出来るようになるとは、
言ってくれはしましたが、
脳挫傷が原因だと、完治は無理だし、
高次脳機能障害だと、完治するとしても、相当先にならないと、無理だろうし…
まして、いろんなことの混ぜこぜだと、もう、無理かなあ…って

やはり、運転は、誰もいない教習コースでするものではなく、
実際には、他車や、歩行者、自転車、それに、信号、スピードや、標識等に気を配りながら、
急な飛び出しなどにも、反応しつつ、目的地に向かう道のりを意識しつつ、
ラジオを聴いたり、同乗者としゃべったりしていくものですよね
そのどれもが、「複数のことを同時にする」ことになり、
やはり、主人にとっては、当然ながら、とっても難しいことだったのです。

人間って、無意識のうちに、そういった、大変難しいことを、
なんとも平気な顔して、やってのけているんです

帰りの車中、大変落胆した主人がいました…
疲れたのかと思っていましたが、そうではなかったらしく、
「…頑張ったんだけどな………」と、ポツリ

今週末から、「合宿免許」に参加する長女に、期待しつつ、
夜には、いつもの主人に戻っていました

私としては、本当にかわいそうでしたが、
でも、本当に心の底から、ホッとしています
もし乗れるということになっていたら、仕事どころではなくなり、
毎日見張っていなくちゃならなくなっていたことでしょう…

2年後に、また検定を受けてみようねと言って、
何とか理解してもらいました

…というわけで、また私の「アッシー女房」の生活は続いて行きます…
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気晴らし

2009-08-26 09:56:11 | 
ここのところ、何となく、何にもする気が起きない…
主人がやっと安定しては来たものの、
日々、落胆することも多く、なかなか悩み深い毎日です…

怪我をして、意識が無かったときには、
早く意識が戻って と祈り、
意識が戻れば、早く動けるようにしてあげてくださいと祈り、
動けるようになったら、元の主人にしてくださいと祈り…

欲張りすぎたから、よくないのかは知らないけれど、
確かに驚異的に回復してきました…ですが、
元のように…となると、どうだか…

まずは、着る物。
以前は、家族中で、一番趣味が良くて、いい物好みだった…
娘達の誕生日ごとに、娘と二人で出かけては、洋服やバッグを一緒に買ってきておりました。
そのときは、本人の意向よりも、主人の趣味で、買い与えていたことが多かったけれど、
結果的に、使っていくうちにいい味が出て、「お父さんの言うこと聞いてコレ買ってよかった」などと、
娘達もそこんところは認めていました。
そんな主人が、今では、髪はとかさない、TシャツonTシャツなんてのを平気でやってしまう、
上下の色がまったく合わないものを着てしまう、
カジュアルな短パンに、スーツ用の黒い靴下を合わせてしまう…などなど、
数え上げたらキリがないくらい…

先日は、長女の靴下を選んでいたときに、
「気に入ったのが無いなあ…」とあちこちほっくり返していた娘に、
どこからか可愛い柄物の靴下を持ってきて、「これはどう」と。
よく見たら、サイズが、16~19センチ

何だか本当に悲しくなります
近所の友人が、夕方尋ねてきたときには、
時間を気にせず、延々と、病院での訓練の様子を話し出したり、
道端で、現在通っている、障害者センターでの音楽の授業の様子を
身振り手振りで、人通りも気にせずに大声で歌い始めてしまったり…

…「よくなる」ってことは、以前の主人が帰ってくると思っていました
高次脳機能障害も、以前出来ていたことが、ただ出来なくなるだけ、と思っていました。

実際はそうではなかったのです
出来なくなるんじゃなくて、変化してしまう…だったんです。
確かに、計算や、漢字は、「出来なく」なりました。
でも、それは、次第に少しずつではありますが、出来るようになってきました。
でも、「変化」してきたものは、もう戻しようがない気がするんです

そんな中、明日は、車の免許の適性検査を受けることになっています。
これも、私の頭を悩ませる一因なんですが、
私としては、主人にはかわいそうだけど、もう乗って欲しくないんです。
左側の認識が欠損している以上、無理だと思うんです。
左側と言えば、歩行者、自転車はみんな左側ですから、その認識が甘いってことは、
第2、第3の「主人」が出来てしまうことにもなりかねない、と思うんです。
本人の強い要望で、センターの方が動いてくださって、実現しましたが、
本人より、こちらがドキドキしちゃいます
本人の言い分としては、乱暴に運転する、シャコタン車のニイチャンが乗れて、
なぜ自分が乗れないんだ…ということらしいです
乱暴な運転と、違うでしょ、と言っても、同じだと繰り返すばかりだし、
何度説明しても、分かろうとしない。どうせオレはバカだから…とか言って。

たまりにたまった、プラモデルや、ジグソーパズルの空箱も、
何でだか、大切なんだそうで、みんな積み重ねてあるんです。

何だかここのところで、いろんなことが目に付き始めてしまって、
私が落ち込む日々…
パン教室でも、再開できたら、また少し違って毛売るかもしれないけれど、
病院の日にちが、薬の関係で、なかなか定まらなくて、
コレもまたできない状態。
逃れようも無く、何とか乗り越えていかなきゃいけないんですが、
逃げられないことが分かっているだけに、悩ましい今日この頃
そのせいか、映画とか、ドライブとか、どこか現実逃避している自分に気付きます。
結局は、帰ってくるんですがね…

そんな中、清瀬で始まった、「ひまわりフェスティバル」に、のんびりと行って見てきました

       

まだ始まって、何年も経っていないので、あんまり知られていないみたいでしたが、
以前、小麦を作っていた畑で、土地の改良の目的で、小麦、ひまわり、小麦、ひまわり…と、
いい具合にいくんだそうで、そのために植えられたひまわりでしたが、
ここまで密集して咲くのも珍しいと言うことで、
公開することになったようです。
現在も、小麦は作られていて、どこかの製粉所に行っているとか…
今年の夏が涼しかったからかは、知りませんが、まだまだ見ごろが続きそうです

皆さん、ここは東京都ですよ
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アマルフィ

2009-08-19 14:08:36 | 
ずっと観たかった、「アマルフィ」、ついに観てきました

今日は、水曜日のレディースDay1,000円ポッキリで、
映画が観られるなんて、男性の方、ゴメンナサイね

さてさて…

「アマルフィ」、良かったですよ~
寡黙な男、黒田役の織田裕二が本当にかっこいい
実際にあんな部署の人がいるのかは別として、
あんまりしゃべらず、仕事が出来て、頭が切れて…
よくしゃべり、態度の大げさなイタリア人刑事さんとの
対比も面白かったです

何と言っても、舞台になったアマルフィや、パンテオン、サンタンジェロ城(たぶん)
が、ステキなこと…

以前に見た、「天使と悪魔」の舞台とかぶっていたせいか、よく分かり、
とにかく、日本から一歩も出たことの無い私としては、
テレビじゃない、大画面での「イタリア旅行」は、大興奮物でした

アマルフィ、ここは、どこか日本の中で似ているなあ…と思いながら観ていて、
ハッ…気付いちゃったんだな…熱海と似てる

皆さんは、お笑いになるかもしれませんが、
立地条件がソックリ

山に囲まれた場所で、川の河口の三角州(だったかな)に、町ができている状態。

ただし、まったく違うのが、家並
真っ白な壁と、レンガ色に統一された、瓦屋根。
まるで積み木のような、おとぎの国のような家並は、本当にステキ~
あんなところに毎日暮らしていたら、きっと過ぎていく時間も
ゆっくり流れていくんじゃないかしら

たまには、あんなのんびりした空間に身を置いてみたいとも思う今日この頃…
誘拐事件の緊迫感と、ゆっくりとした時間の流れる観光地アマルフィ、
成り行きで誘拐事件に巻き込まれ一人苦悩する黒田さんと、
日本の首相がイタリアに来るための警護を背負っている割には、のんきな大使や外務省職員…

誰が犯人なのか、謎解きも興味深く、大変面白かったです

まだまだ観たい映画がいっぱい…
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ご無沙汰いたしました…

2009-08-12 10:07:31 | 
ほんの数日お休みしたつもりが、前回が、7月19日だったので、
ひと月近くもサボっていたことが分かりまして…
つたないこのブログを読んでいただいている皆さんには、
何かあったのかしらと、ご心配をおかけしましたことを、
心よりお詫び申し上げます

…この、お休み中にも、小さなことは結構ありまして、
なかなかアップすることが出来ずにいましたので、
今日はまとめて…

コレをご覧ください

       

この焼き物は、主人が作ったものです
以前にもお書きしましたが、現在通っている、市の障害者センターでは、
音楽や、陶芸をやらせてもらえるんですが、
やっと形になった物が出来上がり、それがコレです

想像では、もっと出来の悪いものが(失礼な話でしたが…
出来てくるじゃないかと、もしそれを使わなくちゃ行けないとなると…
あ~ぁ、面倒くさい…と思っていたんですが、
実際に出来てきて見ると、なかなかのものが出来上がり、
みんなビックリ

今は、お漬け物何かをよそうのにけっこう使っております
…百聞は一見にしかず、ですね

今度は、私のことですが…

   

「食品衛生責任者」と言う資格を取りました
この資格、栄養士とか、調理師の資格をお持ちなら、
わざわざ取らなくても元々ついているものなんだそうですが、
何にも無い私は、丸一日の講習と、めっちゃ簡単な試験とで、取ってきました

なぜこの資格を取ったかと言うと…
もしこの先、自分でお店をやるなら、この資格がないと、お店を出せないんです
だから、いずれ、遠いかもしれませんが、お店が出せるように、
今のうちから用意周到にやれるものはやっておこうと思って、取ってきました


あとは、施設自体を、開業許可が出るように作らなくちゃいけないんですが、
何と言っても、人口密度の高い我が家
空き部屋はなく、どうしようもない状態…
ここは、本当に考えどころなんで、時間をかけて、よく考えなくっちゃ
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