きみぱんのひとりごと

東京の清瀬市にある、小さな小さなパン屋さん「きみぱん」のブログです!

食事???

2008-05-30 11:01:29 | 家族
主人は、昨日から口からの「食事」が始まりました…

実は、おとといの昼間に、言語療法士の先生と、
「飲み込み」がちゃんと出来るのか、を見るため、
嚥下(えんげ)訓練がありました。

ここのところの感じからすると、まったく問題なしだろうとは思っていました。
実際も、飲み込みもちゃんとでき、
「じゃあ、そろそろお食事も口から取れそうですね」という話にはなっていました…
ところが、その日の晩に、ちょっと目を放したスキに、
鼻に入っていた、栄養チューブを自分で抜いちゃうといった、
「暴挙」に出たのです

なんと、気の早いこと…

で、昼間は、「高栄養流動食」って言ったでしょうか?
そんなやつを、飲んでいたらしいのですが、
夕食から、やっと「食事」と言えるものが出てきました…

…み~んな、ドロドロの、完全流動食

本人は、きっと、「噛む」ことがあるようなものを想像していたでしょうに、
その食事を見るなり、
「…

一応、メニューらしきものがあって、
「全粥・お浸し・中華スープ・炒め物(?)・りんごのヨーグルト」
となってはいました

ところが、全粥以外は、ぜ~~~~んぶ、まったく固形物が無いようにすりつぶしてあったんです

本人が、自分のペースで食べられるように、
看護師さんが、スプーンを渡してくれて、食べ始めました…



確かに、メニューにあるっぽい味はするんです
するんですが…ってな感じですかねえ

やはり、お料理って言うのは、
「色、香り」「舌触り、噛みごたえ」そして「味」の三位一体というのか、
「味」のみがあっても、美味しくはないんですね

たぶん、楽しみにしていたでしょうに、ちょっと可愛そうな思いで、見ていました
良くなればなって来たで、日々「○○したい」という欲求が出てきて、
「美味しいものが食べたい」というのも、その一つだと思います。


「家に帰りたい」

何度もそう言う主人を、なだめて残して帰らなくてはいけないのが、
今の私の「悩みの種」です
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やっぱり…

2008-05-27 20:30:47 | 家族
本日の報告です

いったい、どうなることやら…と、すんごく心配していった病院でしたが、
今日は、落ち着いて、穏やかな主人に戻っていました

リハビリの先生もいらして、
「脳外科の先生が、いいと言ったので、今日もリハビリです」と。

車椅子に、座ること、10分足らず。
それでも一日中寝ていた本人にとっては、
「座る」ということが、どれだけ辛いことなのか、
私には想像するしかないのですが、座るなり、
「気持ち悪い」とか、「頭がクラクラする」と、
早く寝たがりました

座っている間には、自分で軽く座りなおすとか、
けっこう自分で動いていました。
だから、だんだんと慣れていけば、大丈夫そうな感じです
ご苦労様

さて、今日、ICUの入り口すぐのところで、
救命救急センターでお世話になった先生に、ばったりお会いしました

頭蓋形成術が終わった主人を見に来てくれたんだと思います

その時に、こう話していらっしゃいました…
「まさか、こんなに良くなるとは、思ってもいませんでした。
 亡くなってもおかしくは無かったくらい重篤な状態でしたから…」

…やっぱりね…
「生死の境は、越えました」と言われたのが、事故から1週間目だったと
記憶していますから、それまでは、ずっと危ない状態だったのでしょう…

救命救急センターでは、2週間ちょっとお世話になりましたが、
一般病棟に移るときには、まだ意識も戻ったとはいえないくらい、
はっきりしない状態だったし、まして話が出来るなんていうことは、
考えられなかったから
その先生は、次の病院を考えるとき、「療養型」か、「リハビリ型」の
どちらにするか、を選ぶときに、
「療養型」がいいんじゃないかと話していましたが、
今日の感じを見て、「リハビリ型で充分に希望が持てる」とも
言ってくださいました

やったね
これからリハビリ大変だろうけど、頑張んなきゃね
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優しくなって…!!

2008-05-27 10:52:53 | 家族
昨日は、頭蓋形成術の日でした。
手術は、無事に、順調に成功し、また1歩、前進しました

ところが…
手術後、興奮した主人は、周りにいらした、先生や看護師さんたちに
すんごい暴言の嵐…

麻酔からさめた時に、今までと違う部屋(ICU)にいることや、
包帯でグルグルの頭、手足につけられた、たくさんの管…

たぶん、これらに驚いて、「オレに、なにした!!」
ってな具合だったのでしょう

手術後、なかなか控え室にいた私が、呼ばれないので、
何かあったかなとは思っていたんだけど、
あまりの興奮で、ベッドから落っこちそうになり、
お腹と、両手足の5箇所をベルトで固定するという
もろもろの作業があったため、手術後1時間以上も呼ばれなかったらしいのです

「びまん性軸索損傷」というらしいんですが、
落ちた衝撃ではなく、その衝撃によって脳が少しよじれたときに出来る損傷のことで、
主人の場合、前頭葉に少しだけ、ぶつけていないのに挫傷している部分があります。
どうも、その前頭葉の挫傷部分が、主人の今の荒々しい言動や、
抑えられない感情の激しさの原因になっているそうです

私が行ってからも、ずっと怒っていました
終いには、天井にある、空調のカバーが落ちてくる、と言って、
「お前は歩けるからすぐにオレを置いて逃げられるだろ?
 怖いから、オレにかぶさっていてくれ!」
私は、それに当たってもいいのか、私はかばって怪我してもいいのか、って聞いたら、
「かまわない!」
と言ってました…

まあ、現状は、私も理解していますから、そこで怒りはしなかったけど、
自分さえ良ければ…的な今の感情は、
いったいどうやったら元に戻るのでしょう…

以前は、昔風の一家の大黒柱のような強い人でした。
かと言って、威張っているばかりではなく、
子供の誕生日には、必ず二人で買い物に行ってくるという、
子煩悩な優しいところもたくさんあったのに…

まあ、先生の話によると、この管だらけの状態から、
数日で開放されれば、だいぶ落ち着いてくるでしょう
とは言って頂いてはいるものの、本当に良くなるのかしらと、
疑いたくなるほどの強気な怒りだったので、
本当に困ってしまいます

さて、今日は、どんな感じになっているんでしょうか
ビクビクでもあり、期待もあり、ちょっとフクザツな心境の私です
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遅ればせながら…

2008-05-24 12:29:24 | パン&お菓子

ひと月以上も、パンやお菓子を作らなかったことは、近年ありませんでした。
今回の、主人の事故以来、しばらく封印してきた、
「至福の時」を久々に味わいました

やっぱり、私、作るの大好き

食べることより、作るほうが好きかな…パンとお菓子に限っては

今回は、明日お見舞いに来てくれる、実家の両親と姉夫婦に
2週間遅れの「母の日」のプレゼントとして、
りっちゃんスペシャルの「バニレキッフェル風コロコロクッキー」
を作りました



まだ寒い頃の今年の春には、このクッキーにはまっていて、
しょっちゅう作っていました。
先日、りっちゃんから届いた、ブラウニーと一緒に写してみました
もう、3個しか残ってないけど…



本当は、このクッキーが大好きだった、主人にも食べさせてあげたいけれど、
もうちょっと、お預けです

それと、ひさびさに、大好きなプルマン



久しく作れず、うずうずしていたけど、
これでしばらくは、スッキリ出来そうです

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大好きな場所

2008-05-21 21:34:45 | 清瀬
皆さんは、自宅周辺で「大好きな場所」って、ありますか

私の「大好きな場所」は、じっとたたずむ事はできないけれど、
ここを通るだけで、気持ちがのんびり出来るところです…

 「けやき通り」です
清瀬駅から、まっすぐに伸びている、通りです。
何が綺麗って、よく晴れた日に、道路の両側からトンネルのように
けやきの木が覆いかぶさって、ちょうどその間から、
キラキラと日の光が差し込んでくる…
その真ン中をゆっくりと50の原チャリで、走っていくこの快感

しかも、けやきの木の間には、
「清瀬ロードギャラリー」といって
著名な芸術家の皆さんの作品が何基も座しているんです

写真にもかすかに映ってるでしょ

端っこではあるけれど、一応東京都です
通りの両側は、はたけ…
東京にも、まだこんなにのどかな所があるんですよ

今日は、ホントによく晴れていたので、
病院に行く途中で、パシャリ

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なかなか…

2008-05-19 21:05:20 | 家族
今日は、手術の日でした…本当なら

手術前に、「エコノミークラス症候群」がないか、
血管造影剤でCTを取りながら、調べてから、手術するらしく
例に漏れず、主人もこの検査をやりました。

…出ちゃったんです
エコノミークラス症候群…

足の下大静脈に、血栓が出来ることを言うんですが、
大きなのが、2個も…

これに気づかないまま、頭蓋形成術をして
本格的にリハビリが始まったとたん、亡くなる事が過去にはあったようです
長い間、寝たきりだったりすると出来る、血栓が原因だってことが
やっとここ数年で、分かってきたんだそうです

血栓って、体を動かし始めると、血管からはがれ、
大きなまま、流れていくらしく、
これが、心臓や肺に行ってしまうと、
心不全や呼吸不全を引き起こし、即、命に関わるんだって

だから、知らずにリハビリが始まるよりも、それに応じた、
対処をしてから、改めて、手術になった方が、
主人にとっても、最良だったと思います

すでに、午後に、静脈に血栓を砕くフィルターをつける処置が終わり、
これで、血栓が小さくなれば、また、頭蓋形成術がやれるようになります。

これで約1週間、手術が延びちゃうけど、仕方ない…


しっかし、いろんなことが起きるよなぁ…
この先、何が起きても動じない自分でいられそう…
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彼氏??

2008-05-18 10:04:18 | 家族
昨日の出来事です。我が家は、主人以外は、免許がありません。

夫 「オレの財布は? 車の鍵は? クルマは? どこにある??」

私 「貴重品は、病院の方から全部まとめて預かっているから、
   みんな家にあるし、クルマは、持って来てくれたから
   やっぱりうちにもう戻ってきてるよ」

夫 「そりゃあまずい…オレが、家に帰れないジャン!」

私 「だって、運転なんて、当分無理でしょ?
   タクシーか、イヤなら親戚のおじさんに
   乗せて行ってもらったらいいじゃん!」

夫 「いや~困った…そうだ、祐子(長女)に持ってきてもらったらいいか」

私 「祐子は免許持ってないから無理でしょ?」

夫 「じゃあ、電車とバスで来ればいいじゃん!」

私 「だって、それじゃあ車を持ってこれないでしょ?」

夫 「…じゃあ、祐子のカレシに祐子と一緒に運転して持ってきてもらって
   帰りにオレが運転していくから!
   何か、ご馳走するから、頼んでみてよ!」

私 「…うん…聞いといてあげる…」



今までは、娘の彼氏のことなんかは、知っていても、
絶対に口には出さなかった主人です…

そうまでして、クルマが気になったのか、
こんな時に娘の彼氏のことが頭に浮かぶなんて、
なんだかおかしいやら、ここまでつじつまが合うことを話せるようになったことが
嬉しいやら、何とも言えない不思議な、ホカホカした気持ちになりました

そう…車は、4月初めに届いたばかりの、ピカピカの新車
乗りたくないわけがありません。

この車の一件や、
前日に来て下さったお見舞いの方の名前を覚えていられたりしたことで、

「記憶する」ことが、だんだん出来るようになっってきたことが、
回復してきた証でしょうか…

今日は、手術前の入浴の日。
本人も、毎日「お風呂入れて~!」と、
お風呂に入りたがっているので、今日はきっと上機嫌の日になるでしょう
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復活!

2008-05-16 10:37:53 | 家族
大変長らくお休みいたしました…

早くも4週間がたちました。一区切りがついたので、事情をと思いまして、
ちょっと重い話ですが、読んでください。

実は、4月18日に、我が家の大黒柱の主人が、
仕事中に、約5mの高さから、しかも、頭から落ち、
長く集中治療室に入っておりました
現在は、まだ1人では座ることも、食べることも出来ませんが、
一般病棟に移れ、点滴もなくなり、少しではありますが、
しゃべれるようになりました。

入院当初は、「頭蓋骨骨折、硬膜下血腫、くも膜下血腫、脳挫傷、
肺挫傷、鎖骨骨折、肋骨骨折、血胸」と、
たくさん並んでいた、傷病名…
「手術はしますが、経験値からすると、寝たきりの状態になる確立が高いです。
一生普通の生活は出来なくなることを、覚悟してください」
病院の先生の言葉が重たくて、押しつぶされそうでした
 
それが、1ヶ月足らずで、ここまで回復してくるとは、
先生にとっても、予想外の回復力だったみたいです。

今は、事故当日に、脳の腫れを緩和するためにはずしてあった、
頭蓋骨を戻す手術を数日後に控え、だいぶわがままも言うまでになりました。
まあ、わがままが言えるだけ、良いか…とも思いますが…

落ち着いてきたからこそ言えることですが、
この病院に運ばれていなかったら、今頃は…
考えさせられてしまいます。
主人は、幸運でした

しかし、今の医療はすごい
というか、この病院はすごいなのかなあ…

あんな瀕死の重傷患者をここまで回復させてしまう…

先生もさることながら、設備も、そして、看護師さん
高度救命救急センターに2週間ちょっとおりましたが、
そこの看護師さんたちには、本当にこれ以上ないくらい、
良くして頂きました
看護師さんたちは、皆さん若いし、働き者
病棟の様子は、ドラマにあった通りの仕切りのない、
ベッドと機械だらけの空間にたくさんの先生と看護師さん。
手術数日後には、ベッド上で頭を洗っていただきました
しかも、普通のシャンプーとお湯で
シャンプーなんて、想像もできなかったので、
驚いたやら、ありがたいやら、半泣き状態で見守っていました

こんなにお世話になったことは、実は、本人はまったく覚えてないようです…
看護師さんいわく、
「高度救命救急センターにいた時のことは、辛い治療ばかりだから、
覚えていない方が患者さんには良いんです。
私たちは、黒子ですから」…と。
なんていう優しい心遣いなんでしょう

そのほか、もっと色々あったのですが、
書きつくせません…

中でも、お1人の看護師さんから、
入院1週間目くらいに言われた言葉が忘れられません。
「毎日来てるけど、ご主人は私たちに任せておいてね
奥さんが元気じゃないと一番困るのは、ご主人なんだから、
頑張らないでね。辛いときは、無理しないで、頑張らなくていいんだから」

…頑張らなくていいんだ…

肩に入っていた、チカラがふっと消えて
ずっと泣かないで自分なりに頑張ってきた私が、うるっときた瞬間でした
こういう時って、意外とこれからのことや、子供のことなんかで
頭がいっぱいで「泣く」なんてこと、すっかり忘れているものなんですね。
優しくされると、辛くなります…
そして、主人と私の心配をしてくれた、数多くの友人達…
皆さんに感謝しています。本当にありがとうございました。

…まあ、こんなことがありました。
自分の人生の中で、一番大きな出来事になると思います。

「後遺症は、確実に残る、残るけれども、
杖を突いて1人で歩けるようにはなると思います」
昨日、先生から言われた言葉です。
なんて嬉しいこと

また一緒に並んで歩けるなんて、夢のようです

ぼちぼちと、ブログも始めたいと思っていますが、
パンのことを載せられるようになるには、
もうちょっと時間がかかりそうですが、
あまり暗くならずに、のんびりとやっていこうと思います

また時々のぞいてくださいね
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