ひよりの音楽自己満足

自分の好きなアルバムやアーティストを紹介させていただきます。

ミッキー吉野さん Me and '70s

2012-01-15 07:33:22 | 70's J-Rock
 先日、某通販サイトを何気なくみていて“おすすめ商品”をクリックしたら超ビックリ!こんな凄いアルバムが発売されていたとは全く知りませんでした。もちろん即購入です。
 60年代から70年代には<ザ・ゴールデン・カップス>等で活躍され、さらに70年代後半からは<ゴダイゴ>等で活躍された日本ロック・キーボード界の巨匠<ミッキー吉野さん>。そのミッキー吉野さんが1970年にレコーディングされたにも係わらず、どういうわけか発表されることなく、オクラ入りになってしまった“幻のソロアルバム”が、38年後の2008年についに発売!タイトルは「Me and‘70s」。しかも今回のアルバムはCD2枚組で、1枚がこの1970年のソロアルバムで、もう1枚には5年後の1975年に収録されたゴダイゴ結成前の“ほぼゴダイゴメンバー”による<ミッキー・吉野・グループ>のセッション音源5曲が収録されています。こんな凄いアルバムのことを今まで知らなかったとは、なんともお恥ずかしい限りです。

 Disk-1の“1970”は、まだカップスに在籍していた頃の超忙しい時期にレコーディングされたそうで、ライナーノーツによれば、当時のあまりいい思い出はないそうで。参加メンバーは、ドラムスに<猪俣猛さん>、ベースに<寺川正興さん>、ギターに<水谷公正さん>、パーカッションに<川原直美さん>、そして編曲は<佐藤允彦さん>という当時の凄腕ミュージシャン勢揃いという強力布陣です。
 1曲目は「Get Wild」。オルガンサウンドが響き渡り、ミドルテンポのファンキーなリズムからブッといベースリフがはいって、そして明るく爽やかなオルガンフレーズが。その後まずはバンドリフとオルガンソロの掛け合い、そして弾きまくりオルガンソロへ。なんとなくDPのHushのような曲調ですね。中盤ではオルガンリフと叩きまくりドラムをバックにテクニカルなベースソロが。終盤ではバスドラキックをバックにオルガンソロも。ラストはダイナミックにFin。
 2曲目は「Hinode」。ミドルテンポにゆったりとムーディな感じではじまって、オルガンサウンドがしっとりとながれて。甘いメロディにうっとりです。中盤にはリズミカルなオルガンソロが。トライアングルの響きも印象的ですね。
 3曲目は「One Day…」。ダイナミックな華々しいリフから盛大にはじまって、ミドルテンポでオケとファズギターリフからクラヴィネットソロとファズギターソロ、そしてオルガンソロとクラヴィネットソロ、ファズギターソロと続いて。パワフルなドラムとオケサウンドリフをバックにブルージーな曲調のなか、ソロの掛け合いがたっぷりと。
 4曲目は「A Moment」。ダークなオケサウンドのリフからはじまって、オルガンサウンドがミステリアスな感じでながれ、そして幻想的な感じに。しっとりとしたJAZZですね。中盤にはテクニカルなオルガンソロが。
 5曲目は「Mushroom Farm」。リズミカルなオルガンリフからラテンなリズムがはいって、明るく爽やかで楽しい感じで、オルガンソロへ。トロピカルな雰囲気、いいですねぇ。中盤には軽快なギターソロも。
 6曲目は「Scud Rider」。アップテンポのパーカッションをバックにリズミカルなオルガンリフがはいって、妖しくダンサブルな感じに。そしてパワフルになってブットいベースリフとヘヴィギターリフをバックにアグレッシブなオルガンソロが。中盤では盛り上がって弾きまくり叩きまくりでドラムソロも。その後ダイナミックなリフから元の曲調に。ラストも弾きまくり叩きまくりで盛大にFin。
 7曲目は「Against The Grain」。アップテンポのリズムをバックにクラヴィネットとオルガンのリフが響き、そしてミドルテンポになってボサノヴァ調のオルガンリフとクラヴィネットソロが交互に展開して。中盤ではテクニカルなオルガンソロがたっぷりと。
 8曲目は「Kick The Can」。アップテンポのダンサブルリズムにのって明るく楽しい感じでオルガンリフがながれて。そしてパワフルなベースラインと叩きまくりドラムにのってリズミカルなオルガンソロがたっぷりと。ベースも弾きまくってます。
 9曲目は「No Hurry My Friend」。ゆったりとした力強いリズムでオルガン&クラヴィネットリフがのどかな感じでながれて。のんびりした感じ、いいですねぇ。中盤にはエモーショナルなオルガンソロが。そして終盤はオルガンとクラヴィネットがゆったりとフレーズを奏でて。
 10曲目は「Ultimate Future」。テクニカルでスリリングなクラヴィネットフェードアウトすると、ゆったりとしたリズムがはいって、しっとりとしたオルガンリフがながれて。そして再びクラヴィネットのスリリングなリフが。その後オーケストラの壮大なサウンドとヘヴィなファズギターリフがゆったりとながれ、そしてオルガンのしっとりとしたフレーズがゆったりとながれて。 
 まさにあの当時のインプロ主体のパワフルでテクニカルなJAZZロックが様々な曲調でたっぷり展開されています。オルガンサウンドを存分に堪能できますね。そしてぶっといベースもタイトでテクニカルなドラムもかっちょいいっす。

 Disk-2の“1975”は、1975年の10月に都内のスタジオで行われた“ほぼゴダイゴ”メンバーでのデモ音源で、ミッキー吉野さんの他、ベース<スティーブ・フォックスさん>、ギター<浅野孝巳さん>、ドラムス<原田祐臣さん>、ヴォーカル<テリー・シガノスさん>、そしてコーラス<タケカワユキヒデさん>です。
 1曲目は「War And Death」。ミドルテンポの力強いピアノリフとややハスキーなヴォーカルからはじまって、パワフルなコーラスとギターリフが入って盛り上がって。パワーバラード風の曲調ですね。中盤では力強いリズムとピアノリフにのってエモーショナルなギターソロがたっぷりと。時折はいる迫力あるヴォーカルもかっくいいっす。
 2曲目は「Just At The Right Time」。ゆったりとしたピアノリフからはじまって、力強くもしっとりとしたヴォーカルがはいって。あの頃の曲調ですね。サビではコーラスもはいってパワフルに盛り上がって。中盤ではエモーショナルな泣きのギターソロが。そしてパワフルなサビからゆったりとしたヴァースへ。終盤は再びパワフルなサビで盛り上がって。
 3曲目は「Pass You By」。力強いピアノリフからはじまって力強くも甘い感じのツインヴォーカルが。1人はタケカワさんです。のちのゴダイゴを彷彿させますね。カラッと明るく楽しい感じの曲です。間奏ではシンセのポップでエモーショナルなソロがたっぷりと。
 4曲目は「The Last Day」。ダイナミックなギターとピアノのリフからはじまって、アップテンポでヘヴィなギターリフとパワフルなピアノリフがリズミカルにドライブして。そして一旦止まってからしっとりとしたピアノリフがゆったりとながれ、しっとりとしたヴォーカルが叙情的にながれて。そしてメロウなギターリフが加わって、時折パワフルなシャウトがはいって。中盤では一旦止まったあと、ゆったりとのどかで浮遊感のある明るい感じになって軽快なキーボードソロが。そこにギターのハーモニクスサウンドが加わり、そして一転ヘヴィでダークなギターリフがはいってアップテンポになってスリリングに盛り上がっていってハードロックモードに。ドラムは叩きまくり、ギターもキーボードもめっちゃ弾きまくってカオス状態に。プログレしてますね。その後、ゆったりとしたキーボードリフにのってしっとりとしたヴォーカルが浮遊感たっぷりにながれ、スライドギターリフがのどかにゆったりとながれて。なんとも心地よいサウンドですね。
 5曲目は「Sexy Lou Lou」。パワフルなコーラスとヘヴィなギターリフ&ピアノリフから明るく楽しくミドルテンポではじまって。とってもにぎやかで楽しいロックンロールですね。間奏ではアグレッシブなギターソロがたっぷりと。終盤でもパワフルに盛り上がって、ドラムも叩きまくって。
 まだタケカワさんがリードヴォーカルではないため、曲によってのちのゴダイゴのポップで洗練された印象とは異なって、荒削りで男くさい印象をうけますね。これはこれでラフでめっちゃかっちょいいっす。浅野さんのギターソロやヘヴィリフをたっぷり聴けるのも嬉しいっす。
 それにしてもこの貴重な音源をよくぞ発表してくれましたね。感謝感激!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。