満月に聴く音楽

宮本隆の音楽活動(エレクトリックベース、時弦プロダクションなど)及び、新譜批評のサイト

「Voicelessness」 千野秀一Chino Shuichi×半野田拓Hannoda Taku jigen-017 完成近し

2017-03-05 | 新規投稿
ポピュラーミュージックからジャズ、映画音楽、実験音楽、即興音楽とその広角な音楽世界を世に問うてきた千野秀一の即興演奏に対する真摯な姿とも言える本作はピアノでもなく、キーボードですらない彼の実験精神の本領発揮たる演奏といえよう。ここで千野秀一は壊れたオートハープをかき鳴らすような
演奏スタイルをとった。半野田拓は神戸における内橋和久の即興ワークショップから頭角を現した新世代の即興演奏家。二人は15年前に知り合い、DUOを継続させてきた。
本作は千野の現在の拠点であるベルリンでのライブ録音。ここで二人は無機質な音の感覚を有機的に紡ぎだすべく音の一種の作業のような演奏を繰り広げている。
ストイックながらも熱いDUO.

shuichi chino : broken autoharp
taku hannoda : electric guitar, sampler
live recording at Berlin 12 May 2015

・トラックリスト:
track 1 15:49
track 2 08:19
track 3 08:45
track 4 06:23
track 5 12:27
track 6 13:31 total 65:14

・アーティストプロフィール:
千野 秀一(ちの しゅういち、1951年11月1日 - )キーボーディスト、作曲家、編曲家、即興演奏家。1970年よりキーボーディスト、編曲家として活動を始める。1976年ダウン・タウン・ブギウギ・バンドのメンバーになる。1981年のバンド解散の翌年、坂田明、神谷重徳に合流してユニットWha-ha-haとして活動を行う一方、林英哲らとともに立ち上げた
チャンゴ5などを始めとする複数のユニット活動を精力的に行う。また、映画音楽の分野では1980年代から1990年代を通じて多くの成果を出した。また映画の仕事で関わった俳優の麿赤兒との付き合いを通じて、2000年代半ばまで大駱駝艦に対して作品、演奏を提供するほか、
現代舞踊家の江原朋子にも楽曲、演奏を提供する。1990年代からは即興演奏とともに、コンピュータとシンセサイザーを用いて作品を制作。1996年に音楽のため
のソフトウェア制作を始め、神戸ジーベックホールにて、"振り子椅子"によるソロ・パフォーマンスを行うほか、コンピュータを用いたサウンド・インスタレーション
「蟲めづる」などを制作する。キーボーディストとしてはGround Zeroの活動を通じて大友良英と交流するほか、ソウルシャリスト・エスケイプ、Next Pointなどで多くの
ミュージシャンとセッション、コラボレーションを行い、現在に至る。2008年よりベルリン在住。

半野田拓
1981年生まれ。2000年から神戸で即興演奏を始める。これまでに3つのソロアルバムをリリース。2005年、ニューヨークのジャパンソサエティーで行われたONKYOMARATHONに
出演。2011年春、オーストリアのクレムスにアーティスト・イン・レジデンスで招かれ2ヶ月間の滞在を行う。2013年秋、5CDSをリリース。主な共演者は、秋山徹次、
一楽儀光、伊東篤宏、稲田誠、内橋和久、宇波拓、梅田哲也、江崎將史、大友良英、梶原としお、小島剛、Sachiko.M、砂十島NANI、田中悠美子、千野秀一、津上研太、
天鼓、豊田道倫、中村としまる、中原昌也、二階堂和美、西崎美津子、NOID、灰野敬二、HACO、東野祥子、PIKA☆、Billy Roisz、Philip Leitner、Frintz Novotony、
Mario de vega、水谷康久、村上ゴンゾ、山本精一、山本信記、和田晋侍、Sean G Mieham、Nolbert Moslang and more…


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コメント
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