満月に聴く音楽

宮本隆の音楽活動(エレクトリックベース、時弦プロダクションなど)及び、新譜批評のサイト

First fumbling by SCATTER ELECTRONS臼井康浩gt 宮本 隆b 藤掛正隆ds 、electronics)

2022-03-29 | 新規投稿

First fumbling by SCATTER ELECTRONS臼井康浩gt 宮本 隆b 藤掛正隆ds 、electronics)

臼井康浩(gt)藤掛正隆(ds ,electronics)両氏とのトリオによるSCATTER ELECTRONSの二回目の
演奏は4月9日です。完全即興ですが、藤掛氏の強靭なビートは演奏する私を鼓舞し安心感へと導きます。そして、臼井氏のギター
の一斉放出が空間を埋め尽くし、目撃する人に陶酔の時間を約束すると思います。ご期待ください。
4.09(sat)
@Environment 0g
Open18:00 /start18:30Charge¥2500 +1 drink
LIVE:
●SCATTER ELECTRONS
(臼井康浩gt 宮本 隆b 藤掛正隆ds electronics)
●瑕疵
(マツシタカズオ sax・piano 鳴瀧朋宏b 衣笠智英ds)
guest player 
登 敬三 sax 豊永 亮 gt 津田謙司 picture
●Juri Suzue (experimental)
●Junya Hirano (environment 0g/remodel)

 

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メシアン再発見

2022-03-22 | 新規投稿

たまに実家に帰るのは独居老人の母を見舞う為ではあるが、一目散に駆け入るのは嘗ての自分の部屋である。この四方をレコードと本に囲まれた空間の快適さを手狭なマンション4人暮らしの今、実現するのは難しく、手元に置くレコードは常に100枚前後でそれ以上増えると一部を実家にピストン輸送し、新たな音源を持ち帰る事を常としている。今回はON-UやDUB関連を持っていき、オリヴィエ・メシアン等、現代音楽とロキシー、ブライアン・フェリー等、久しぶりに聴きたくなったLP20枚ほどを持ち帰った。

メシアンはかなり以前から断続的に聴いているが、今回CD25枚BOXセットを買ったのがきっかけで改めて素晴らしさに開眼。メシアンと言えばフルオーケストラに電子楽器(オンド・マルトノ)初めて取り入れた大作『トゥーランガリラ交響曲』等のオーケストラ楽曲が私の好みであったがBOXセットには当然ながら全てのフォーマットの楽曲、即ち、ピアノ曲、オルガン・ナンバー、ボーカルもの、室内楽、協奏曲が網羅されている。そんな中、私が改めて再認識したのが以前は楽しめなかったピアノ曲の数々の素晴らしさである。ピアノ・ソロである「アーメンの幻影」、「幼子イエスに注ぐ20の眼差し」やパーカッションとの合奏による「天の都市の色彩」その他、全てが圧倒的に素晴らしく25枚の内、9枚を占めるピアノ楽曲のディスクの良さを発見できたのは、遅ればせながらの感動と言っていいだろう。

思えば、以前、メシアンのまずオルガン・ナンバーに感化され、FMの特集番組を利用して、ピアノ曲、管弦楽曲を含む全体像にアプローチしていた頃、その宗教色濃厚なタイトルに対する拒否感が少しあった事を思い出す。「聖体秘蹟への讃歌」、「われ死者の復活を待ち望む」、「聖なる三位一体の神秘への瞑想」、「地上の生と至福の永遠性に関する至論」等の曲名のアナウンスと共に始まる荘厳な曲たち。カセットのインデックスに曲名を書くのを放棄し、FM雑誌のプログラム表をそのまま切り取ってカセットケースに入れていた。しかも悪いことにその宗教色溢れる直訳邦題は私をして楽曲を素直な耳で聴く事を妨害していたように感じる。従ってメシアン楽曲に感性の面では同調性を持ち得ても、キリスト教の主題に固執するそのコンセプト的な全体像がロックやジャズを愛好する幾分、アナーキーな感性に支配されていた自分の私にとって、やや受け難い属性として、その後、メシアンを重要な音源と自覚しつつもやや遠ざけた形で断続的に時折り、聴く対象となっていたのである。

今回のCD25枚BOXは国内盤ではないのでフランス語によるオリジナルタイトルのみという事で音のみに集中。かくして、じっくり堪能できたのであった。

しかしである。私は今回のメシアン開眼によって確信した事は宗教を主題とした楽曲とそうでない楽曲の力の差なのである。即ち、キリスト教をコンセプトとした楽曲の遥かな優位性こそを私は感じた。

先述の『トゥーランガリラ交響曲』もそうだが、宗教のテーマから離れ、純粋な音と音響の複雑な組み合わせをメインにした楽曲は例えば、確かにプログレッシブ・ロックなどを愛好する感性にとって馴染みやすく、心踊らされ、手に汗握るスリリングな場面や静的なアンビエンスとの対比など、ポピュラー的な共感覚に満ちている。しかも現代音楽の初動的なワークとして後進に影響を放ち、十二音技法、セリー主義、あるいは電子音響等の前衛を用意していくこれらは重要なメシアンの局面である。

ただ、実は宗教を主題とする楽曲との比較に於いて、より深みがあるのは後者であった事を私は認識した。これは発見であった。それはアレンジの多様性を物ともしない主題の確かさと内側へ限りなく入っていく快楽の世界でもあった。

数多のアーティストが扱う神がそれを客観的に対象化するのに対し、メシアンは全的に神を信頼する前提で創作を行う。その肯定的感覚の強さはもはや原始的であり、普遍的な作品のパワーに繋がっている。私はそれを強く感じた。

LPで長く聴いていたオルガン・ナンバー「キリストの昇天」は原題「L'Ascension」でコルトレーンと同タイトルだ。もう恐れることはない。オリヴィエ・メシアン。全き信仰の徒であり、その宗教的人格から発せられるアンチ・ポストモダンの真の大芸術を心をオープンにして楽しむだけである。

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3/19 sat momente#73 “long field「交錯する時間・空間 ロングフィールド第4弾」

2022-03-13 | 新規投稿

Nobuhiro Okahashi(electronics)+宮本隆(bass)+田中康之(percussion)

体調の回復がままらなない中、数少ないライブの機会に恵まれています。3/19㈯、ゼロゲージです。

3/19 sat momente#73 “long field「交錯する時間・空間 ロングフィールド第4弾」

・Nobuhiro Okahashi [electronics]+ 宮本隆 MIYAMOTO Takashi [bass]+ 田中康之 TANAKA Yasuyuki [percussion]
 
向井千惠 MUKAI Chie [二胡er-hu, voice, dance]+長野雅貴 NAGANO Masataka [sound]+コヤマエイジ KOYAMA Eiji [映像visual]
・タケヤリシュンタ TAKEYARI Syunta [guitar, vocal]
・nuee (drawing drone)
open 17:30 / start 18:00
2500yen (inc 1 drink)
@environment Og, osaka
大阪市西区南堀江3-6-1 西大阪ビルB1F
3mins from osaka metro 桜川駅 Sakuragawa st.
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