知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

知的障害者通所支援施設の有り方と今後は・・・

2016年06月29日 | Weblog
前回まで、知的障害者入所支援施設について、自分なりの経験等からの実際の状況や、今後の方向性について述べました。


さて、入所支援施設は、どちらかというと、24時間の支援施設のため、施設内で完結型になることが多いですね。(日中の活動は外部になる場合もありますが・・・)

最近は、施設によっては、相談支援センターという形で、外に向いて門戸を開いているところもあります。


それでも、いざ入所出来るか・・・というと、定員の制限があり、難しい部分が大きいです。


内部的にも、古くから入所されている利用者の方の高齢化という、また違った課題も出ています。(これについては、法人内で新たに高齢者介護施設を増設するか、一般の方と同様に、老人施設への移行を申請する・・・手続きが大変・・・等、悩みも大きいですね。)




では、知的障害者通所支援施設の状況はどうなんでしょうか?


余裕のある法人だと、入所施設と通所施設が併設されている場合も見られますが、過去の流れから無認可作業所として、立ち上げられてきたところは、そのまま通所施設として、法人化されている場合もありますね。

まだまだ小規模のまま、継続されているところもあります。


また、NPO(非営利団体)法人として、日中活動の支援や送迎、一時預かり等の活動をされている場合もあります。



通所支援施設というのは、その言葉通り、家から(グループホームやケアホーム、通勤寮等からも)通所利用されている方が中心になります。


そのため、通所施設での活動は、日中だけに限られます。

基本的に、施設の設備も入所施設に比べて、簡素化した感じになります。(介護支援が含まれている場合は、浴室等もありますが)日中活動・・・いわゆる作業場面があり、食堂が設置されている程度と思われます。


朝、おおよそは8時半頃から11時までに自宅や集合場所、駅、NPO法人等へ迎えに行き(直接、グループホーム等へも)、帰りは3時半頃から5時半頃にかけて同じ場所へ送っていきます。


施設に到着後は、それぞれが自分の出来る範囲の作業を行います。


この生活リズムは、元々支援学校へ行かれていた方なら、日中の活動が作業活動になるだけで、大きく変わらないため、比較的スムーズに移行出来ることが多いようです。ただ作業活動に慣れるまでは、時間を要しますが・・・。


さらに、就労継続支援A及びB型になると、各自がその活動場所へ自身で移動する場合もあります。これは、レベルの高い方になってくるため、先は一般就労を目ざしています。(通所施設内での作業取り組み・・・活動もあります。)


通所支援施設といっても、内容が様々で多岐にわたっている場合がほとんどです。


しかし、問題はその活動内容・・・いわゆる一部の介護支援を除けば、作業科目が必要になってきます。つまり、各利用者が工賃をもらうために、仕事を提供していく必要があるのです。ほとんどが、下請け的な作業になりますが、これを探してくるのも、職員の仕事の一部です。


そのため、入所支援施設に比べて、外とのつながりで言えば大きいといえると思います。



職員が常に工夫して、新たな科目を作りあげる必要もあり(施設独自の物)、先程言ったような下請け的な作業も多いです。


私が勤務していた施設では、よくある空き缶つぶし・回収、ペットボトル回収がメインでした。


古くから取り組まれている施設なら、独自の制作物もあり、また販売ルートも確保している場合もあります。



はやり少しでも多くの工賃をもらいたいために、効率のいい作業や工費の高い作業を探します。


・・・とまあ、字数が増えましたので、また次回に持越しますが、通所支援施設の方が、職員の負担は大きいのが分かると思います。(逆に、給与は非常に安いですが・・・)




次回は、その問題点等について・・・
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