知的障害者・精神障害者について考えよう

知的障害者施設、作業所やA型B型事業所の経験からの投稿にて、この業界に対する世間の理解を深めていきたいと思います。

次のグループが一泊旅行に行かれました。

2009年10月23日 | Weblog
先日、私も含め、まずは元気で行動的なグループがUSJをメインにした旅行に出かけましたが、今回は高齢者の方を中心にしたグループが、一泊旅行に出かけられました。
(今回は私は参加していません)


前回とは違い、高齢者が中心ということで、のんびり温泉につかり、おいしいものを食べ、見学をして帰る・・という行程です。


平均年齢は50歳を超え(60歳も超えて?)ていますが、比較的皆さん元気で、楽しまれたようです。

帰って来られたときの感想を聞くと、「面白かった」「楽しかった」という声がほとんどでした。特に、今回は天候もよく(前回が2日間共雨だったことを考えると、羨ましい限りです)、移動等も含め、過ごしやすかったようですね。



今回の旅行には、前回のグループでは少々移動や行程で無理があるという若い方も含まれています。(30歳代から40歳代の重度の方が数名)


ところが、実際に行ってみると、この方々は年齢的や移動の部分だけではなく、見学施設への入場や、宿泊の困難さも多少見られました。

今回、2日目に水族館の見学がコースに含まれていましたが、その中でも数名が見学施設内に入場しなかったようです。


このタイプの利用者の方は、以前も遊園地が駄目で入場せず、また動物等が苦手で入れず、さらに車・電車以外は乗り物(例えば船等)には乗れず・・・といった傾向があり、もしかして今回も・・・?と心配されましたが、結局(残念ながら)予想通りに無理だったようです。


それでも、基本は温泉と豪華な食事なので、あくまでも見学はオプション・・・無理な場合はのんびり時間を過ごす・・・というパターンでもありました。


また、このメンバーの中には、宿泊も少々難が見られる方も出てきました。


今まで何度も旅行を経験してきましたが、体調管理面や環境が変わると寝られない方等があり、今回もマンツーマン体制でしたが、それでも困難な場面が多々見られ、今後はその点も考慮していく必要があるようです。




難しいのが、旅行のメンバーの振り分けです。


基本的に、3つの班に分かれて行きますが(通所の方は別)、元気なグループ(移動も問題なし)、今回のような高齢者中心と前者の班には少し無理がある方の混成グループ、そして宿泊が困難な方のグループ(日帰り旅行)です。


秋に旅行が行われるため、夏季にはグループ分けがなされます。前年度の状況や、その年の体調や精神状態、旅行先や本人の意思も含めて決定します。(そのため、中にはレベルの高い方も、自分の希望で3班目の日帰り旅行に参加されることもあります。)


日程的な部分や、金額的な部分等、以前は飛行機や新幹線を使用し、遠くまで行っていた時期もありましたが、利用者の方も増え、様々な条件を考えていくと(職員体制や日程)、バス移動での旅行になりますね。


利用者の方の条件を考えれば、もっとグループを増やせば・・・?という意見もありますが、上記のようなことがあり、難しいですね。



結局、今回の方のように見学施設に入場不可とか、宿泊困難な場面が出てくると、本人の体力や安心感を考慮して、日帰りがベストかな?という結論になってきます。

※日帰りメンバーは、出来るだけお昼の食事を豪華に・・・ということで計画を立てています。また、見学も選択出来る状態になっています。



利用者の方にとって、旅行は非常に良い経験でもあります。


ただ、本人の安定感を求めるならば、選択肢は多いほうがいいでしょうが、無理のないコースが無難になってきます。
毎年、検討の議題になってきて、一番良い方法は?・・・と試行錯誤しながら計画も立てますが、なかなか難しいですね。


また今年も課題が増えました。
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