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読書と旅行と柴犬のブログ
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書籍「共喰い/田中慎弥著」著者の純文学の野心が息苦しい

2012-04-23 19:09:43 | 読書の時間
書籍「共喰い/田中慎弥著」★★★☆
田中慎弥著 ,
集英社、2012/1/27
( 144ページ , 1,470円)



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第146回(平成23年度下半期) 芥川賞受賞


「本の内容より芥川賞受賞のスピーチが
話題として先行したちょっと可愛そうな本、
ネット書店のbk1に予約して
1月には読み終えていた作品、
最近、新刊で短編集が出たのでそちらを読んで
この本をもう一度読み返してみた」



最初にこの本を読んだ時
なんというか昭和の香りというか
まさに「文学」です!って調子の文章が
どうにも鼻について

なんか、作家の生真面目な心意気と
静かな野心みたいなものが
物語のそこここに散りばめられ
その圧倒的な熱量でラストまで引っ張り
最後は川の氾濫ときては、
歌の作り方みたいで
出だしは静かに、良い部分は繰り返し
最後はサビで強烈な印象を残すぞ!
そんな作りに感じてしまった。

中学生くらいだったら
なんかとてつもなく大変な「文学」とやらに
触れてしまったよ、と
感じるかもしれないが

もうそんな読んだままを素直に感じらない
大人にとっては
これはちょっと青臭い感じだった。



大人のちょっと前
一人で生活できるわけでも無く、
どんな状況だろうと同じ場所に留まるしかなく
その閉塞感はこちらも
息苦しくさせる、

汚いもの、見てはいけないものと分かってて
何故か目が離せない事。


まだ何ものでもなく
何になれるかも分からない
そんな瞬間を描いているが
その設定はなんとも古臭く
そして納得させてくれない。


最新刊の短編はもっとヒドイことになっている、
だから再読して
何か見つけることが出来るかと思ったが
昭和63年の17歳の少年の心理を
なぞった気はするが
本質までは見せてくれてない、
どこか作り物の香りが立ち過ぎて
入り込めなかった。


ただし読み物としては面白かった。
それでいいのかな。


★100点満点で70点


soramove
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