思惟石

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『幻夏』太田愛

2022-03-04 13:28:04 | 日記
『幻夏』太田愛

作者の小説2作目。
『犯罪者』の主人公トリオが今回も活躍します。

今回のテーマは冤罪と、日本の警察と司法制度について、かな。
一作目も凄いけど、こちらも凄い!凄いわ〜!おもしろい!!

相馬の幼なじみの尚(なお)が今回の裏主人公のような存在で。
彼の一家は冤罪に翻弄され、社会的に弱い立場にあるのですが、
それでも心の強さみたいなものがあって、
だからこそ悲劇的になったのかな、と思います。
悲しい。

尚も拓もお母さんも幸せになるべき人たちだったのに。
刑事と裁判官と弁護士のあいつらを、ぶん殴りたいです!

作者はこういう人物造形がほんとうにうまいよなあ。

主人公トリオのキャラも際立っていて、
これはもう実写化するしかないのではなかろうか。
鑓水は誰だろう。うーん、玉木宏?もっと若い?
アロハが似合うオジサンがいいな。
相馬刑事は鈴木亮平とかちびノリダーとか、
うーん、あまりドラマ観ないから、思い浮かばないよ…。
(がんばって考えても無駄なのにがんばってしまった)

というか、小説の賞獲りを考えると、トリオシリーズで続けるよりも
ノンシリーズで書いた方が良さげだけど、
(と、一作目の解説でも書かれていたな)
作者も彼らに愛着があるのかな。
私もすでに愛着しかないけど。

そしてこのシリーズはあと一冊刊行されています。
やったー!
コメント
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