思惟石

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妖怪アパート

2015-06-12 12:55:39 | 日記
「妖怪アパートの幽雅な日常」を読みました。
もうね、ボッシュったら、女を見る目無いんですよ。
あ、妖怪アパートではなく、4月からずっと読んでいる
ハリー・ボッシュシリーズのことです。
元FBIもないが、あの左遷FBIはもっとないぞボッシュよ。
あの新米警官もないけどね!
ホント女見る目ないなお前!!!

という感じでストーリーに集中できなくなると
息抜きのために他の本を読みます。
5月は「高丘親王航海記」と「ウォッチ・メイカー(上下)」。
自分でも謎のセレクション。

で、息抜き妖怪アパートです。
児童文学というかラノベに分類されるらしいですね。
文庫の表紙がオシャな犬のイラストだったので気づきませんでした。
確かに文体とかセリフがちょっと軽いかなと感じましたけど、
当初の予想以上に考えさせてくれる内容で
大人にも良い本だと思います。

中盤で、2歳児を虐待死させた母親の幽霊が出てくるんですよ。
思考のかけらも残っていないモノ以下の存在なのですが
自分の子どものことだけは、たまに思い出すのです。
それは愛情ゆえではなく。憎悪のために思い出すのです。
子どもを生んだせいで自分は不幸になったんだっていう。
あの子さえいなければっていう。
ここまでの執着を持てるのはやはり母だからなのかと思うと、
一層おぞましくて、考えさせられます。

他にも、ちょっと「ワル」に憧れちゃう年頃の
クラスメイトの転落とか、結構リアルです。
しかも、さらっと、退学して終了なのな。
こども向けのお話しって登場人物すべてを救済するものかと
私ったら甘ちゃんなことを思っていたもので
あらシビア、などと新鮮な驚きを抱きました。
バカにしててすみません。

そんな感じで良い息抜きでした。

しかし児童文学って、なにかというと
主人公が孤児なのですね。
成長譚だからしょうがないのかな。

姪っ子がはまっていた児童文学シリーズで
小学生が旅館の女将をやるやつと(うろおぼえ)
魔法使いの学校にいくやつ(さらにうろおぼえ)
があって、どういうお話しなのか聞いたところ
どちらも両親がいないところが物語の起点でした。

なんだろ、なんか、微妙にへこむというか、
いや、別に親としての存在を否定されてるわけではないって
わかってるんですけど。
とにかく主人公が逆境に立たないと話し始まらないのも
わかってるんですけど。
ちょっとへこみました。
同時に、これは完全に親視点になってるな自分、と気づいて
歳を痛感しました。

さて、ボッシュが復職するよ。
もう変な女にひっかかるなよ!
コメント
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