Sightsong

自縄自縛日記

ヨアヒム・バーデンホルスト+井野信義+安田芙充央@稲毛Candy

2023-02-06 23:14:07 | アヴァンギャルド・ジャズ

稲毛のCandy(2023/2/5)。

Joachim Bedenhorst (cl, bcl)
Nobuyoshi Ino 井野信義 (b)
Fumio Yasuda 安田芙充央 (p)

ヨアヒム・バーデンホルスト3年ぶりの来日、Candyでのこのトリオの演奏もそのとき以来。3年前のライヴについて雑誌『Voyage』に書いたのだけれど、ようやく現物をヨアヒムさんに渡すことができた。そのあとかれは京都でコロナ禍により足止めされしばらく滞在せざるを得なくなり、それを奇貨としてアルバム『Kyoto』を作った。今回はこれから京都で能楽を学ぶそうである。旅人であることと即興音楽家であることは高い相関があると個人的に感じていて、かれもまた。

演奏は期待以上に素晴らしいものだった。ヨアヒムさんは決して自分が自分がと出てくることはないが、それにもかかわらず、つねに存在感が際立っている。クラとバスクラでさまざまな音を出し、ときにマウスピースを外して吹く。それもまた奇を衒ったものではなく、自然にサウンドを作り出しサウンドに溶け込むありように感嘆してしまう。

井野信義さんはこの日はピチカート中心。いつも思うことだが攻めても放つ音は中庸でじつにセクシーだ。安田芙充央さんのピアノは驚きに満ちていながら繊細きわまりない。オリジナルも、ミシャ・メンゲルベルクの<Samba Zombie>も良かった。そして3人でアイコンタクトをしながら愉しそうに音で遊んでいる。ずっと聴いていたかった。

Fuji X-E2, 7Artisans 12mmF2.8, XF35mmF1.4

●ヨアヒム・バーデンホルスト
Zero Years Kid@渋谷Bar Subterraneans(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+安田芙充央+井野信義@稲毛Candy(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+大上流一+南ちほ+池田陽子@不動前Permian(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ガレス・デイヴィス+秋山徹次@水道橋Ftarri(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+細井徳太郎@下北沢Apollo、+外山明+大上流一@不動前Permian(2019年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+北田学@渋谷Bar subterraneans(2019年)
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
Spontaneous Ensemble vol.7@東北沢OTOOTO(2017年)
ギレルモ・セラーノ+ヨアヒム・バーデンホルスト+マルコス・バッジャーニ『Lili & Marleen』(2016年)
LAMA+ヨアヒム・バーデンホルスト『Metamorphosis』(2016年)
ハン・ベニンク『Adelante』(2016年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)
ダン・ペック+ヨアヒム・バーデンホルスト『The Salt of Deformation』(-2016年)
安田芙充央『Forest』(2015-16年)
ヨアヒム・バーデンホルスト『Kitakata』(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ジョン・ブッチャー+ポール・リットン『Nachitigall』(2013年)
ハン・ベニンク『Parken』(2009年) 

●井野信義
TRY ANGLE/安田芙充央+井野信義+山崎比呂志@なってるハウス(2022年)
TRY ANGLE/松丸契+井野信義+山崎比呂志@なってるハウス(2022年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+安田芙充央+井野信義@稲毛Candy(2020年)
TRY ANGLE/原田依幸+井野信義+山崎比呂志@なってるハウス(2019年)
山崎比呂志+レイモンド・マクモーリン+井野信義@なってるハウス(2019年)
藤原大輔『Comala』(2018年)
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
ニュージャズホールって何だ?@新宿ピットイン(2018年)
安田芙充央『Forest』(2015-16年)
峰厚介『Plays Standards』(2008年)
アクセル・ドゥナー + 今井和雄 + 井野信義 + 田中徳崇 『rostbeständige Zeit』
(2008年)
井野信義『干反る音』(2005年)
沖至+井野信義+崔善培『KAMI FUSEN』(1996年)
高瀬アキ『Oriental Express』(1994年)
内田修ジャズコレクション『高柳昌行』(1981-91年)
内田修ジャズコレクション『宮沢昭』(1976-87年)
日野元彦『Flash』(1977年)
森剣治『Plays the Bird』(1976年)

●安田芙充央
TRY ANGLE/安田芙充央+井野信義+山崎比呂志@なってるハウス(2022年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+安田芙充央+井野信義@稲毛Candy(2020年)
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)
安田芙充央『Forest』(2015-16年)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。