Sightsong

自縄自縛日記

安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』

2017-07-11 23:25:04 | アヴァンギャルド・ジャズ

安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(Winter & Winter、2016年)を聴く。

Fumio Yasuda 安田芙充央 (p, prepared p)
Joachim Badenhorst (cl, bcl, sax)
Julie Läderach (cello, voice)

「almost forgotton masterpieses」 との副題にあるように、エリック・サティの知られざる曲を演奏した作品集。

わたしはサティの曲などほとんど知らないので、受け売りである。とは言え、曲の雰囲気は、寂しく静かであり、サティらしいとはこのことかなと思ったりもする。浮かれた曲であっても全体を哀しさ切なさが覆っている。

何しろヨアヒム・バーデンホルストの演奏がいい。このサウンドを絵画だとすれば、その中に目立つように描き込まれた主題ではなく、周囲の色に混じり、また別の色を出しているような印象である。この人はハン・ベニンクとの共演でも俺が俺がではなく、また、カラテ・ウリオ・オーケストラにおいてもその特徴を全体のサウンドに高めている。

最後の曲はプリペアド・ピアノとともにバーデンホルストのバスクラも割れた音を発し、静かな部屋にぽつりと佇むような寂しさを残して終わる。

●ヨアヒム・バーデンホルスト
Spontaneous Ensemble vol.7@東北沢OTOOTO(2017年)
ハン・ベニンク『Adelante』(2016年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ハン・ベニンク『Parken』(2009年) 


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