Sightsong

自縄自縛日記

ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+北田学@渋谷Bar subterraneans

2019-03-30 09:30:09 | アヴァンギャルド・ジャズ

渋谷のBar subterraneans(2019/3/29)。

Joachim Badenhorst (cl, bcl)
Sissel Vera Pettelsen (vo, effect, jew's harp)
Manabu Kitada 北田学 (cl, bcl)

ヨアヒム・バーデンホルストとシセル・ヴェラ・ペテルセンとのデュオツアーが始まっている。(このふたりとギターのミケル・プラウグとのトリオEquilibriumでの来日予定だったがデュオとなった。)

この日は北田学さんが加わってのトリオ。北田さんはこのBar subterraneansで定期的にライヴをやっていて、気になる場所だった。渋谷と原宿の間にあって、入口がわからず通り過ぎてしまった。入ってみるととても良い場所である。

ヨアヒム、北田さんともにクラとバスクラの2本。シセルさんはテナーを出さずヴォーカルとエフェクター、さらに口琴。北田さんの音については乾いた感じの印象を持っていたのだが、ヨアヒムとの対比のためか、粘りのある太い線でつながっているような音に聴こえた。ヨアヒムはというと、やはり、これ見よがしな音は決して発しないのに存在感をもって迫ってくる。シセルさんは自分の声を含めさまざまな音を使い、実に巧みにハコ全体のサウンドを創出する。この個性的な3人の音が、ときおり違う方向から聴こえてきて、また互いに自然に介入し合って誰の音なのかわからなくなる瞬間もあって(ヨアヒムも何か呟いていたりして)、非常に刺激的だった。朦朧とさせられるのにずっと覚醒もしているような感覚。

最後に、「A Love Supreme」的に包みながら、「You Don't Know What Love Is」を引用したりもするような演奏。シセルさんが「You don't know, you don't know」と囁き、ヨアヒムが珍しくスタンダードを吹くという奇妙な面白さがあった。

Fuji X-E2、7artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4

●ヨアヒム・バーデンホルスト
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
Spontaneous Ensemble vol.7@東北沢OTOOTO(2017年)
ギレルモ・セラーノ+ヨアヒム・バーデンホルスト+マルコス・バッジャーニ『Lili & Marleen』(2016年)
LAMA+ヨアヒム・バーデンホルスト『Metamorphosis』(2016年)
ハン・ベニンク『Adelante』(2016年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)
ダン・ペック+ヨアヒム・バーデンホルスト『The Salt of Deformation』(-2016年)
ヨアヒム・バーデンホルスト『Kitakata』(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ジョン・ブッチャー+ポール・リットン『Nachitigall』(2013年)
ハン・ベニンク『Parken』(2009年) 

●北田学
晩夏のマタンゴクインテット@渋谷公園通りクラシックス(2017年)
北田学+鈴木ちほ@なってるハウス(2017年)


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