鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2013年・夏の取材旅行「宮古~久慈~八戸」   その最終回

2013-10-21 05:01:48 | Weblog

 階段状の遊歩道を上がって行くと、丸石を積み上げてコンクリートで固定した円形の要塞のようなものがあり、その壁には等間隔に四角いのぞき窓が開けられていました。

 その壁は、遠くから見たほど背の高いものではなく、その壁越しに太平洋の大海原や種差海岸一帯を見渡すことができました。

 この太平洋戦争中に海軍通信部隊の防空電波探知機が設けられていた施設は、葦毛崎のもっとも高い岩山の上に造られており、その岩山の上に平坦な場所を作るために、丸石を積み上げていったことで、ヨーロッパの中世の城の一部を思わせるようなものになったのです。

 そこからの展望を楽しんだ後、遊歩道を少し歩いてその展望台の姿を遠くから眺めてから駐車場へと戻り、次の目的地である八戸市立図書館へと向かいました。

 八戸市立図書館内の壁には、「吉田初三郎 鳥瞰図展 ~大正・昭和に描かれた観光パノラマ絵図~」のポスターと、「花鳥風月を愛でる多彩な絶景美 種差海岸」のポスターが貼られており、目に留まりました。

 「種差海岸」のポスターによれば、種差海岸は「平成25年5月」に「三陸復興国立公園指定」と記されており、「国立公園」の一部となったことを知りました。

 八戸市立図書館で興味関心を持ったのは、まず「安藤昌益文庫」があったこと。

 安藤昌益は、以前から気になる思想家の一人です。

 あと興味関心を持った本は、以下の通り。

 ①『〔新装版〕菅江真澄の旅と日記』内田武志(未来社)

 ②『菅江真澄と津軽語彙 津軽篇』

 ③『菅江真澄と津軽語彙 南部・松前篇』

 ④『野辺地町史 通説編 第一巻』(野辺地町)

 ⑤『街道の日本史 5 三陸海岸と浜街道』瀧本壽史・名須川溢男編(吉川弘文館)

 ⑥『東北の街道 道の文化史いまむかし』渡辺信夫監修(無明舎出版)

 八戸市立図書館を出発したのが14:40頃。

 そこから八戸自動車道・東北自動車道を利用して盛岡へと出て、盛岡駅前のビジネスホテルで一泊。

 翌日早朝に盛岡を出発し、東北自動車道・圏央自動車道を利用して、無事帰着しました。

 

 終わり

 

〇参考文献

・『三陸海岸大津波』吉村昭(文春文庫/文藝春秋)

 



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