「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

がんばろう東北

2011-06-24 22:07:00 | ノンジャンル
家のお茶摘みや田植えも終わり、さらに公務も一段落したので昨日午後から休暇をとり昨夜遅くに宮城県に入りました。なお、こちらの掲示ではがんばろう日本ではなくがんばろう当方区です。
今日は心配された雨もなく、家屋の床下にたまったヘドロの除去をし、明日天気が持てば再び復興のお手伝いする予定です。

場所にもよるのでしょうが、今回車で走った海岸沿いを見る限り木々は塩害のためか黄色く変色して津波の傷跡を感じさせますが道路はスムーズで復興の足取りは速いようにも思いましたが、それはあくまで外観。
被災直後は今を考えるものの、人は時間が経つにつれこれからの生活を考えるようになるようで、報道では伝えられていない現地の人たちの心の変遷を伺って、人の生き様と政治や行政との隔たりを気案じながら、今宿泊場所に戻りました。
おかげで、少し飲みすぎて明日の活動が心配です。

私たちはまだ生きている。その生をもってできることをしていくしかない。人の生死のはかなさを思うにつけ改めて偽りのない誠実な人生をと思います。
まだ10時前ですが今日は早寝し明日に備えます。

川勝平太の八つ当たり

2011-06-23 22:17:00 | ノンジャンル
川勝平太、自己の発言が招いた事態を反省するどころか「EUが500ベクレルをお茶に適用したのは、国が決めたから。それまでは1250ベクレルだった。原因はEUにあるのではなく厚労省にある」(産経ニュース)として国に怒りの矛先を向けたそうです。

そもそも有事に各品目ごとの規制値が厳しくなるのは当然のことです。
昨日説明のとおりトータルの放射線量を見込んだ上で規制値を決める以上、一品目が1250であっても他の品目がそうでないような平時にあってはそれでよいのです。
現在はチェルノブイリのときのように異常事態です。
当時日本は基準を決めるに当たっては食品の35%が汚染されると見込んで規制しましたが、平時に比べ多くの品目で汚染されると見込まれれば一品目当たりの規制値が厳しくなるのは誰が考えても不自然ではありません。

川勝知事も、もう少し冷静になったほうが良いでしょう。
こんな発言を続けていたら静岡県自体がおかしな県と見られます。

食品(内部被曝)に係る暫定規制値は安全を保証するものではない

2011-06-22 23:07:00 | ノンジャンル
川勝平太が下回ったら安全と言ってはやまない今話題の食品における放射性物質の暫定規制値ですが、以下の事実から暫定規制値は「安全」を保証するための値ではありません

・国際放射線防護委員会(ICRP)が設定した一般人の許容被曝線量年間1ミリシーベルトは「これ以下に抑えた方が安全であるという予防的な数値である」としていること。

・年間1ミリシーベルトは、「一般の人びとは年間10万人に1人から100万人に一人程度の市のリスクは社会的に容認しているものだということを前提としている」こと。

・ICRPの放射線防護基準は、「放射線防護の主たる目的は、放射線被ばくを生ずる有益な行為を不当に制限することなく、人に対する適切な防護基準を作成することである」として「正当化の原則」(被曝に見合うメリットの要求)、「最適化の原則」(被曝量は経済的・社会的要因を考慮に入れて合理的にできうる限り低く保たなければならない)、「線量限度遵守の原則」(第1、第2の原則を満たしてもICRPが勧告する線量限度を超えてはならない)との3原則に基づき勧告が行われていること。

・ICRPは確率的影響(発がんや遺伝的影響)に関しては「しきい値はない」としていること。(しきい値:放射線影響について安全と危険を分ける境界値)

・ICRPの勧告する線量限度は「メカニズムの違う内部被曝と外部被曝と同等に扱」って計算され設定されていること。
この最後の部分は特に重要なので解説するが、ICRPは外部被曝と内部被曝を合わせた被曝線量の全体量に着目しているということである。
しかし、体の全体が均一に1ミリシーベルト被曝するのと、特定の臓器に長時間にわたって蓄積・濃縮される人工放射性元素がその蓄積付近の細胞だけを長期にわたって1ミリシーベルト被曝させるのとでは意味が違う。
また、牛の脳抽出脂質で実験して証明されたペトカウ効果と呼ばれる「長時間、低線量放射線を照射する方が、高線量放射線を瞬間放射するよりたやすく細胞膜を破壊(遺伝子を破壊)することができる」との事実を考えれば、低線量でも安全とは言えない。

・静岡県が安全と主張する根拠となっている我が国の暫定規制値(セシウム)は「食品全体の摂取で5ミリシーベルトを超えない」「①飲料水、②牛乳・乳製品、③野菜、④穀類、⑤その他の各カテゴリーごと1ミリシーベルトを超えない」とするものであって、さらにこの根拠としているのはWHOの1988年現在の食品の規制に関する介入レベルについての見解であること。

・1989年4月にICRPの勧告を受けてわが国でも一般人の年間許容被曝線量が5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに切り下げられたが、食品の規制値は据え置かれたこと。

・欧州放射線リスク委員会(ECRR)は内部被曝の許容量を「ゼロ以外安全ではない」としていること。

つまり、食品についての暫定規制値とは、経済合理性を考慮して設定されたリスク受忍限度量というべきものであって、安全を保証するものではなく、放射線内部被曝についてはできうる限り少ない方がよいというのが両国際機関の一致した見解であり、私もそのように考えます。
行政が全食品種について一定量の調査をし公表しない限り自己管理にも限界があります。
被曝の影響は個人差がありますので、特に幼児や妊娠中の方はより注意する必要があるでしょうが、それでもこの状況下ではある程度の被曝は避けられないでしょう。経済合理性が生命に優先するのがこの国の現状です。残念です。

また、レントゲン写真を引き合いに出す詭弁が横行していますが、これが外部被曝であることに加え、妊娠中の方や乳幼児にはよほどのことがなければ行わないことからも、決して安全なものではありません。あくまで病気の診断の有用性が勝るがゆえに行われるものであることに留意してください。

以上(「」書きが引用部)の出典書籍
・内部被曝の脅威(肥田舜太郎、鎌仲ひとみ;ちくま新書)
・食卓にあがった放射能(高木仁三郎、渡辺美紀子;七つ森書館)
・家族で語る食卓の放射能汚染(安斎育郎;同時代社)
・世界一わかりやすい放射能の本当の話(別冊宝島編集部編;宝島社)

なお、自然放射線(カリウム40など)と人口放射線(セシウム137など)との相違や、ホルミシス効果(ラドンの効用)のデータ不足などについて興味のある方は上記参考書などをお読みください。


参考再掲:
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/791.html
ドイツ放射線防護協会の提言では、内部被ばくについて「乳児、子ども、青少年に対しては、1kg あたり4Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は、1kg あたり8Bq 以上の基準核種セシウム137 を含む飲食物を摂取しないことが推奨される」

フランスにおいて放射性物質を検出の静岡茶の在庫から981ベクレル

2011-06-22 18:46:00 | ノンジャンル
速報
静岡県が今日発表したところによると、フランスにおいて放射性セシウム1,038Bq/kgが検出されたお茶の在庫検査で981ベクレル/kgを検出したとのこと。
なお、この茶葉の産地は静岡市清水区庵原地区。

あわせて、静岡県は「経口摂取する飲用茶は、国の暫定規制値の準用値を下回り、健康に影響を与えるレベルではなく、問題ないことを確認しました。」(※県の薄め率でお湯含む1キロ当たり12ベクレルだった)とのコメントを発表した。

「玄米茶ではなく新茶だった」 静岡県、訂正発表

2011-06-21 18:15:00 | ノンジャンル
速報
静岡県は、今日、フランスの税関で1,038ベクレルを検出したとされる「静岡茶」について、昨日発表の「玄米茶」162kgの検査結果ではなく、同じ業者(静岡県御前崎市の製造販売業者)が一括で輸出した玄米茶、新茶計3商品(いずれも県内産)のうちの「新茶(緑茶)」135kgについての検査結果であったことが判明したと訂正発表した。
なお、茶葉の産地は県内の他市町のものだという。
県は業者に残っている輸出品と同じ産地在庫の調査を行い明日にも結果を発表するという。

(なお、昨日の発表及び本日の訂正発表とも、農水省からの情報提供に基づき発表しているとのことであるが、昨日の誤りの細かな経緯は不明。県は農水省が取り違えたのではと釈明。)

一方、フランスで検出された静岡産のお茶の放射能汚染を受けフランス政府はEUに対してEU域内に食品を輸入する際に放射性物質の検査証明書を添付する指定地域(現在13都県指定)に静岡県を加えるよう要請。
EUは内部検討を始め、数週間内にも指定地域に加える可能性もあるという。