「県政オンブズマン静岡(静岡県庁の光と闇)~よりよき未来のために~」管理人のブログ

注)teacupブログから移転の2022年5月以前の投稿には、文字コードの違いから多くの文字化けがあります。

県職員のミスで生じた損失は県民負担?

2007-04-24 21:26:47 | 日記
昨日の知事定例記者会見。
4月からの組織改正について「苦情らしきものをうかがっておりません」と裸の王様ぶりを露呈。
駄目押しは先日東京高裁で出された県職員の納期限忘れのミスで生じた2900万円の損害は県職員(専決権を有する課長)が追うべきとの判決についてのコメント。
「釈然としない」「上告するかいろいろと検討してもらっている」「これ(判決)が当たり前だとなっていろいろな決裁権限の下への委任、専決という形の委任の拒否となりますと、組織が成り立ちません」などとのたまう。
知事自身は自分の責任でないと公判で主張している以上、上告するということは、毎年定期的に行うべき納税義務を失念するという重過失を犯したその管理職よりも、県民にこそ責任があるというに等しい。
しかもこの裁判費用も税金で賄われ、県民が負担している。
大体、組織が成り立たないなどという前にこのような基本的な事務能力もない職員をその管理の任にあてたことの自らの不明を恥じるべきであろう。
知事の任について委任・専決の権限を自らの選んだ職員に与えたのだから。
そういう意味では個人的には職員よりも知事の責任の方が重大と考えるが、彼には自身が責任を取るという発想がそもそも存在しないらしい。(職員が気の毒と思えば、私が責任を取って賠償しますといえばいいことだろうに。)
だから結局、県民の財布から出せばいいという短絡的発想しかでてこない。
他県でこんな重大な凡ミスを犯すような組織はないだろう。
まして委任の拒否などするほどの無能な職員がその任に当たることはもっとありえない。
このような拒否などという心配をしなければならないのは静岡県庁の管理職くらいだ。
よく恥ずかしげもなくこのようなコメントが出せたものだとある意味感心する。
子供に権力という刃物を持たせると結局こうなってしまう。失われた14年の結実か。

<判決の概要等>
http://www2.ocn.ne.jp/~sizuoka1/zakki2.html#20070420
http://navy.ap.teacup.com/hikaritoyami/24.html#readmore
<「専決」権とは>
知事の権限を委譲された者が、知事の名において最終的にその意思を決定する権限。
一方、知事の権限を委譲された者が、その移譲された事務について自身の名において最終的にその意思を決定・執行するのが「委任」の形態。