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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

愛すべき「最変」の居酒屋 鶴ヶ島『すぅちゃん』

2021年03月06日 | 居酒屋・バー
ムダに長い私の人生。飲み歩いたお店は、相当な数になるだろう。
たまに、「今まで行った中で最高の居酒屋はどこ?」とたずねられるが、難しすぎて答えが出せない。
ただし、最も変わっている店、そんな熟語はないが「最変」の店は間違いなく、鶴ヶ島の『すぅちゃん』だろう。
東武東上線で川越の3つほど先、鶴ヶ島駅で下車し、数分歩くと下記のようなお店が現れる。


外観を見ただけで、ひと筋縄ではいかないお店、と察するはずだ。
『黄桜』のCMを思い出させる、カッパのイラストなどは、店主のすぅちゃんが描いたものらしい。
なお、看板やHPにも記載してあるように、お店の正式名はす「ぅ」ちゃんなのだが、
食べログや、食べログに自分のブログを転載しているバカは、す「う」ちゃんと誤記している。
エラそうにお店を採点する前に、小学校1年生で習う、小さいぅの使い方くらい覚えたらどうなんだ。
なお、先述したHPをクリックすると、居酒屋ではなく、引っ越しや片付けなどを引き受ける「便利屋すぅちゃん」に飛ぶ。
住所や電話番号はお店と一緒だし、「ごあいさつ」欄には、ビートきよしさん似の店主画像が掲載されている。
こっちが本業で、居酒屋は副業なのだろうか。さっき触れたイラストもそうだけど、店主は多芸な方なのかも。

営業開始時間の15時ちょっと過ぎに、私と友人が訪問したところ、店主が左の建物から出てきた。
さっきの店頭画像を見てもらえばわかるが、右半分が『居酒屋すぅちゃん』で、左半分は『カラオケすぅちゃん』。
カラオケ~の方は、地元の常連客のために、もっと早い時間から開けているらしい。
一方の居酒屋は、我々がいわゆる一番客。店主が入口ドアを開けて、招き入れてくれた。
ただ、「その通路を奥へ」と指示されたのだが…通路というか厨房内みたいで、客が通っていいのか迷う(苦笑)。


店内は意外と広く、こちらが我々が案内された席。ストーブが懐かしいタイプだ。


テーブル席は他にもあるが、壁にはやはり、店主手製のイラストや、なぜかアイドルのポスター、


さらに、昔のレコードジャケットなども。新宿『ヤングマン』みたいだね。


同系列(?)のカラオケ&便利屋すぅちゃんや、お持ち帰りパックのお知らせも貼ってある。


まずはドリンクとしてホッピーセット400円を注文。さらに「お通しは350円だけどいる?」とたずねられた。
我々はもらうことにしたが、お通しが不要な場合は断ることも可能なようだ。いいサービスだね。
まずはレモン入りのホッピーがやってきて、


その後お通しも登場。鶏肉と人参、里芋などが入った煮込み料理で、丼サイズなのに350円とはお得。


ここまでは「ちょっと変なお店」という印象だろうが、【最変】評価を侮ってはいけない。以下で理由を紹介していく。
理由その1 メニューが多すぎる
私が知る限り、商品の数はこちらが日本一。なにしろ、メニュー表がこんなに分厚い。


まるで、かつてカラオケ店にあったブックリストのようだが、最初のページをめくると、目次(?)まである。


しかも、右上には「全部書ききれていません」の表記も。どれだけメニューあるんだ?
最初の【一般的なサワー】p5がこちら。価格は普通か、ちょっと安いくらいか。


ページをめくると、【ワイン、ワインカクテル】p7と、【カクテルバー】p8に。時折、イラストも描かれている。


全ページ撮影しようかと思ったが、99pもあるので断念。とにかく、ここよりメニュー数の多い店はまずないだろう。

理由その2 妙なメニューも多い
ホッピーを飲み終わり、次は何にしようかとメニューブックをめくっていくと、


【ビールカクテル】部門に「ビールたまご」を発見してしまった。玉子好きとして、頼まないワケにはいかぬ。


要するに生玉子入りビールである。下から見ると、卵黄ちゃんの存在が確認できる。


肝心の味は、ビールに合うとは思えないが、そんなに悪くもなかったよ(※あくまで個人の感想です)。
3杯目に選んだのが、「赤まむしの焼酎割」。“体の中からメラメラ、メキメキ”とあるが、私には効き目なし(泣)。



他にも、コカインの葉などが原料のリキュール「コカレロ」使用のカクテルや、


「スピリタス」など度数の高い酒で作るカクテル、通称【バカコーナー】など、妙なドリンクが多数。


内容だけでなく、ネーミングが妙な商品も結構ある。こちらは【酒肴】のページだが、


「とんかつ」「肉じゃが」など普通の商品に混ざり、「とりめし唐揚」「コーンポタ唐揚」など一風変わったもの、
さらに「ニャンニャン」「森林公園」「県民共済」「留年決定」など、奇妙キテレツなメニューが混ざる。
別のページには、「東上線」「県民共済」(重複だ!)「ださいじゃん」「マジ微妙」など、マジ微妙な商品が。


他のページにも、「ねねの恋人」「なんだかね」「ばぁちゃんの気持」などが見受けられた。
どんな料理なのか、さっぱりわからないので、店主にたずねてみたところ、「頼んでのお楽しみ」だって。
ひそかに、バイトの女の子にも聞いてみたのだが「一切お応えできません」と、教えてくれない。
ただし、そのあと私が、【妄想カクテル】欄から「彼女できるカクテル」を注文してみたところ、

※ツッコミたくなるメニューもあるが、あえて触れない

店主が女の子に、「ナニ入れるんだっけ?」と作り方をたずねていた。メニュー多すぎてレシピを忘れてるよ(笑)。
出てきたのは、ジンベースのカクテルだったが、さっきの赤まむし同様、「彼女できる」効果はなかった(泣)×2。


最初のお通しが具だくさんだったので、頼んだ料理は、私が好きな「餃子」と、友人が頼んだ謎の料理(後述)。
餃子は作り置きせず、オーダーごとに成型するらしく、店主と女の子がせっせと包んでいる…結構な数を。
なので、提供までに時間がかかった。これで1人前580円。安い!


理由その3 フードの量自体も多い
メニューに「20~23ケ」と記載してあったので驚かなかったが、包む手間を考えたら安すぎる。


ちなみに、数は19個であった(笑)。店主が1個ツマミ食いしたのかな。
皮の閉じが甘いのもあったが、具材はニラが多めで、いわゆるツマミになる餃子であった。


こちらは、友人が頼んだ料理。申しわけないが、メニュー名を忘れてしまった。


いろいろ調べてみたところ、肉と豆腐を混ぜて揚げたものに鰹節とマヨをかけた、「Yヨッチ」かと思われる。
ちなみにヨッチとは、すぅちゃんこと店主・須藤義昭(よしあき?)さんの、もうひとつのあだ名ではないか。
とにかくメニューの多いこちらのお店、シメの食事も豊富だし、


デザートだって、おしゃれカフェ(←この言い方がおしゃれではない)に負けない品揃え。


家族で訪れても、小さいお子さんが喜ぶメニューがたくさんあるよ。
特にお子さんが喜びそうなのが、この日私がシメに頼んだ、「クリームソーダ」380円。
いろんな意味でお腹イッパイなので(笑)、食事は入りそうもなかったのでね。
こちらがそのクリームソーダ。繰り返すが、これで380円である


ジョッキに注がれた、メロンの味がしない緑色ソーダ(個人的に大好き)の上に、狂った量のアイスが!
友人は、アルコール入りの「カカオ オレ シェーク」(だと思った)にしたが、


こちらも、たっぷりの生クリームが飾られている。原価率高そうだなあ。


満足したところで「ごちそう様です」。お会計も安かったし、「また来ます」と店主すぅちゃんに告げて退散。
だが同行した友人は、あまり気に入らなかった様子。まあ、評価が分かれるお店だろうしね。
私自身も、ひとりじゃツラい量のツマミだし、鶴ヶ島に行く機会もなかなかない。
また行きたいな…と思ってはいたのだが、再訪が叶わぬまま3年たってしまった!
なので、これまで綴ってきた内容、料理の価格や量などは、現在とは多少異なるかもしれない。
今の時期は、仕込みを減らしメニュー数を絞っている可能性もあるが…それでもまだメニューは多いんだろうな。

最初の方で書いたように、HP「便利屋すぅちゃん」には、居酒屋経営については一切触れていない。
休業か、もしかしたら…お店には失礼だが不安になったので、直接電話して聞いてみることに。
 ※お店の名刺

すぅちゃん「ハイもしもし」 私「あ、あの…HP見たんですけど、居酒屋もやってますよね」
すぅちゃん「ハイ、やってますよ!」
私「ああよかった。緊急事態宣言が明けたら、必ず行きます。お忙しい中すみません」
すぅちゃん「ハイ、お待ちしてますので!」 店主は以前と変わらぬ明るい声だった。
東京や埼玉は緊急事態宣言の延長が決まったばかりだが、解除されたらまず、『居酒屋すぅちゃん』に駆けつける予定だ。



居酒屋すぅちゃん
埼玉県鶴ヶ島市上広谷4-3
東武東上線鶴ヶ島駅から徒歩約4分
営業時間 一応15時~24時だけど、開店が遅れる場合があるので、行く前に電話で確認した方がいい 
ただし、現在は20時閉店
定休日 基本無休だけど、やはり確認した方がいい
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