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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

安心安泰な食事処・酒処 矢川『英福』

2023年01月05日 | 定食、食堂
前回、最後の方で少しだけ触れた、JR矢川駅近くの『英福』さんを、改めて紹介。
前回掲載した点灯式置き看板には、「食事処 酒処 英福」と記されていたが、
別の場所に掲示してある、渋い木製看板にも「お食事 酒処 英福」と書かれている。


メインは中華だが、中華以外のおつまみや定食もあり、「お食事」の表記からも、カテゴリーは「定食・食堂」にした。
個人的には、酒処の二文字が嬉しい。飲み客を嫌がる食堂もあるからね。
ここで、卓上のメニュー画像を掲載。こちらは【定食・ご飯・麺】。


右下の<あさひなぐ>は、女性アイドルグループが出演した同名の映画で、こちらのお店がロケで使用されたとのこと。
作品中で彼女たちが食べた、「特製タンメン」を目当てに、遠くから訪れるファンもいるらしい。
裏面には【おつまみ・ドリンク】。一般的な食堂より、明らかに品揃えがいい。


この他にも日替わり商品や、おツマミが記されたホワイトボードもあり、とにかくメニュー豊富である。

初訪問時は瓶ビール、餃子、チャーシューエッグ、さらにビールとウーロンハイを追加し、シメのお食事…と、
ここまでは前回参照で、以降が<前回からのつづき>となる。
シメはベーシックな「ラーメン」600円だけでもよかったが、この日の日替わりセットは「ラーメン+半チャーハン」。
通常だと1000円なのが、サービス価格で750円とお得だったので、こちらを選ばせてもらった。
数分後、日替わりセットが到着。ラーメンは、「昔ながらの」という表現が似合う醤油ラーメン。


創業時は自家製だったらしい麺は、現在もそうなのかは不明だが、やや縮れた舌触りのいいタイプ。


チャーシュー、メンマ、ネギ、ノリにワカメ、そして私の好きなナルトが入る、伝統の東京醬油スタイルだ。
量的には確かにハーフサイズの半チャーハンは、紅生姜以外は、いかにも正統派のビジュアル。


一見してわかるように、パラパラではなくしっとりとした仕上がり。
チャーシュー、玉子、ナルト、ネギと奇をてらわぬ具材で、味付けはそれほど濃くない。


胡椒を振りかけ、紅生姜と一緒にレンゲですくい、満腹中枢が反応する前に、一気にたいらげた。
どの料理も美味しく、自宅から徒歩30分弱という近距離(?)ながら、今まで訪問しなかったのが悔やまれる良店であった。
メニュー豊富で味ヨシ価格ヨシ、そしてお酒も飲める英福さんだが、特に気に入ったのが、今回タイトルの「安心安泰」だ。

年末にここで語ったように、年に一度の競輪グランプリを33回経験している私は、当然ながらもう若くない
このブログにもたびたび登場する、私が愛してやまない個人経営=家族経営の飲食店で働くご夫妻を、
私は親しみと敬意をこめて、おじちゃんおばちゃん、あるいはお父さんお母さんと呼んでいるが、
おっさんの私がおじちゃんorお父さんと呼ぶのだから、実は皆さん、かなりご高齢である。
「あと何年できるかな…」とつぶやく店主もいるが、年齢的にもそれは本音だと思う。
失礼を承知で書くが、「今のうちに通っておかねば」と決意しているお店も、いくつかある。
前回報じた『双葉食堂』も、そのうちの一軒であった。覚悟していたとはいえ、急な閉店はショックだった。
近年、仲の良い友人に「オレが死ぬまで死なないでくれ」と懇願している私だが、好きな飲食店にも、同じ感情を抱いている。

英福さんは木製看板によると、創業が昭和46(1971)年。
代替わりしたようで、働いているご夫婦は、私より若いと思われる。もうそれだけで、なんだか安心させられる。
初訪問時は、先代らしき方がいて、空いた食器を下げたり、常連客と挨拶していた。
常連さんが退店したあとは、客席に座り店内を隅々まで凝視。目力が強かったので、つい視線をそらしてしまった(笑)。
それに気付いたワケではないだろうが、厨房の旦那さんが出てきて、「父さんは休んでてくれ」とでも告げたのか、
先代は厨房の奥に引っ込んでしまった。するとその直後、先代のおじいちゃんに代わり、
お孫さん、というかご夫妻の娘さんらしき女の子が、奥から出てきて、ホール係としてお手伝い。
二代目が若く、三代目候補(?)までいるとは、英福さんはしばらく、安心安泰であろう

生涯通えそうなお店の「全商品制覇」を目標に掲げ、その後も何度か訪問している。
2度目は、「タンメン」730円と+400円で付けられる「ミニ肉スタミナ焼丼」。お新香と小鉢も付いてくるのが嬉しい。


タンメンは、油分多めの濃厚スープに、たっぷりの炒め野菜が入る。先述した縮れ麺とも好相性だ。


ミニ肉スタミナ焼丼は、ミニではなくハーフサイズ。レギュラーサイズには生玉子が付くので、いつか食べてみたい。


どちらも濃いめの味付けで、お新香や小鉢もあるため、仕事の都合で控えた酒を、やっぱり追加しようか悩んだよ。

3度目は飲むために訪問。「ホッピー(白)」430円を注文したら、最初から焼酎と合わせた状態で登場。


毎回異なるお通し、この日の「里芋とイカの煮っ転がし」は、味が浸みていて抜群にウマかった。
あと、書き忘れていたけど、おしぼりが出てくるのも、手や卓上を汚しがちな私(←子供か)にはありがたい。
おツマミには「豚バラネギ辛炒め定食」880円の単品。ホッピーやビールに合う料理だ。


この日座ったカウンター席の目の前には、写真の「ニンニクフレーク」が置いてあったので、喜んで使わせていただく。


ニンニクは、設置していない席もあるのでご注意を。まあ、移動して取りに行けばいいのだが。


シメには、レギュラーメニューにはない、日替わり商品の「もつ煮込み定食」800円を注文。


メインのもつ煮に、ご飯と味噌汁、お新香、小鉢は厚揚げに納豆。ご飯は大盛(無料)にしてもらった。


野菜も多く具だくさんのもつ煮だが、汁自体はドロドロとしておらず、ご飯に合うタイプ。
さっきの豚バラネギ辛炒めも残っていたし、大盛のご飯もすぐに食べ終えてしまった。
まだおかずも残っているし、ここでホッピー(3杯目)に戻ってもよかったが、
お米が美味しかったので、ご飯の追加を選択。並盛なので、さっきの大盛より少なめである。


苦手な納豆だけ残し、あとはしっかり食べ切り、お会計。ここで定食屋さんで飲むときの最大のテーマ、
定食のおかず単品はいくらなのか問題が立ちはだかる!
こちらのメニューには単品価格、たとえば「おかずのみは100円引き」などの記載はない。
果たして、豚バラネギ辛炒め定食880円の単品価格は、お店を出てから暗算した結果…880円?
そうか、もつ煮定食でご飯をお替わりしたから、単品+ご飯で定食扱いになったのか。
イヤ、それでは味噌汁や小鉢が足りない。なので単品価格、そしてご飯の価格(こちらも記載なし)は不明のまま。
その大いなる謎を解くため、昨年末に英福さんへ4度目の訪問を果たした。
さっきから「最大のテーマ」とか「大いなる謎」などと書いているが、実際は数百円前後のみみっちいハナシである。

ドリンクは瓶ビール、続いてウーロンハイ。そしておツマミは、やはり日替わりだった豚角煮定食800円の単品をチョイス。


柔らかく煮込まれた豚角煮と大根、そしてハードボイルド玉子ちゃん。間違いのない組み合わせである。


前回の煮込みもだが、非中華メニューも美味しいのが、英福さんの魅力である。
そしてこの日も、娘さんがお手伝いしていたのだが、初回の子は妹さんで、今回はお姉さんのようだ。
働き盛りの元気なご夫婦に、看板娘もふたりいて、英福さんの未来は明るそうだ。
この日のシメは、初回の半チャーハンが気に入ったので、「焼肉チャーハン」800円。
以前、同じ国立市の『餃子王』で、ラーメンの具材の焼肉をチャーハンに乗せたことがあったが、それを具現化した商品である。
あらかじめ湯通しされた豚肉を、特製ダレでさっと炒め、チャーハンに乗せて完成。


横アングルがこちら。なかなかの迫力である。元のチャーハンの味付けが過剰ではないため、焼肉の甘辛いタレがマッチする。


醤油味のスープと一緒にガツガツとたいらげ、肉の脂とチャーハンの油で口の周囲をギラギラにして「ごちそうさまです」。
お会計の結果、豚角煮定食800円の単品は…600円! 単品は200円引き、ご飯は200円と理解していいのかな。
会計時、常連さんたちが入れている眞露のボトルの価格を聞き、「次回入れます」と告げてから退散。
眞露のボトルは2500円。年明け初訪問時に必ず入れよう。生涯で何本入れられるか楽しみだ



英福
東京都国立市富士見台4-12-10
JR矢川駅から徒歩約2分半、立川駅からも28分くらい
営業時間 11時~14時半、17時~22時半(夜のラストオーダーは1時間前)
定休日 日曜、年末年始 今年は本日5日から営業開始
※テイクアウト用のチラシでは「ラーメン食堂 英福」名義
※追記 5日からと聞いたのですが、10日からでした。行った人がいたらゴメンなさい
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2 コメント

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日が沈む前に飲む酒はウマい様へ。 (りくすけ)
2023-01-07 08:35:30
お邪魔します。

愛してやまない個人経営=家族経営の飲食店が
暖簾を下ろすのは、大変残念なことですね。
個人的に、つい最近ありました。
その食堂はとにかく「鶏ガラダシ」がウマくて、
麺類、煮物、中華、丼と幅広いメニューが、
そのダシをベースにしていましたから、
どれも安くてレベルの高い味が楽しめました。

お客もまあまあ入っていましたが、
昨年末のある日訪れてみると---
「諸般の事情により閉店」との張り紙。
なかなかのショックでした。

お店によってのご事情はあるでしょうが、
1日でも長く営業を続けて欲しい。
1回でも多く通いたい。
そんな飲食店に出会いたいものです。

では、また。
返信する
Unknown (日が沈む~(略))
2023-01-07 18:26:59
りくすけ様、
コメントありがとうございます。

長年、食を通じて街の人々と交流し、そんな人々に愛されてきた、
歴史ある個人店がなくなるのは、悲しいものです。
街への貢献など顧みず、ただ店舗を増やすことを目標にしている、
チェーン店ばかりの街なんて、本当に味気ないですからね。
私の地元立川市は、そうなりつつあるのですが…。
「鶏ガラダシ」のウマい食堂の閉店を悲しむ気持ち、お察しいたします。
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