しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

流星ワゴン 重松清著 講談社文庫

2015-03-16 | 日本小説
珍しく最近の日本の小説です。
テレビドラマのインパクトで読んでみたくなり新品で(これまた珍しく)購入。

最近打っているのにはテレビドラマを意識したカバーがついていますが。
一皮むくと

本来のカバーとなります。

テレビの方はとにかく「忠さん」というか香川照之のインパクトでもっている感もありますが…。
重松氏の作品では「とんび」もテレビドラマを見て面白くて「買おうかなぁ」とも思ったのですがなかなか手に取れずにいたため本作が初読です。

内容紹介(裏表紙記載)
死んじゃってもいいかなあ、もう……。38歳・秋。その夜、僕は、5年前に交通事故死した父子の乗る不思議なワゴンに拾われた。そして――自分と同い歳の父親に出逢った。時空を超えてワゴンがめぐる、人生の岐路になった場所への旅。やり直しは、叶えられるのか――?「本の雑誌」年間ベスト1に輝いた傑作。


とりあえずの感想、テレビの方が面白い。
話的に映像化した方が見せやすいストーリーなのかもしれませんね。

テレビではかなり話を膨らませていますが、小説の方はすっと読めてしまいます。
原作どおりでやるなら2時間ドラマで十分かなぁ。

描写はシンプルかつストレートなので「裏を読む」とか「行間を読む」などという作業はいらない感じ。

上の子(男・小六)がテレビドラマにはまっているので、私が読んだ後息子に読ませようと思ってもいたんですが….。
主人公「僕」と妻の性交渉の場面があからさますぎて読ませる気になりませんでした…。

他は内容的にこどもでもOKと思うのでこれは惜しいですね....。
主人公・一夫の妻が「性的欲求」だけで浮気というか、欲求不満解消行動をするというのも説得力が弱いかなぁなどとも感じました。

過去にさかのぼって「事態をやりなおす」というのはタイムスリップものにありがちな話ですが、本作の場合SF的な意味で直接的に過去への働きかけはできず、結局は関係者間の「心の持ちよう」という非SF的(ファンタジー的?)な解決になっています。

まぁすっと読めて楽しく、「かっこつけないでホンネで語ろうよ!」というシンプルなメッセージも「なるほどね」とは思いましたが….。
再読はしないだろうなぁ….。
(ブックオフに売っちゃおうという感じ)

解説で齋藤美奈子子氏が、心理学的に暴君的父親を持った子供は反動で「愛情豊か」ないわゆる「優しい」父親になる。
その「優しい」父親に対して子供は「情けない」という感情をもつようになる。
というようことが書いてあり、ここに一番思う所があったかもしれない…。
(私もそんなケがあるので)
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