しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

テルマエ・ロマエ5 ヤマザキマリ著 エンターブレイン ビームコミックス

2012-09-30 | 漫画
人気漫画の第5巻です。
会社の人と漫画の貸し借りをしており、その縁で借りて読みました。

冒頭、馬が旅館の風呂場に乱入してくる場面。
前巻の流れを全く覚えていなかったので「???」でした。
(手元に4巻もないし....)

この作品、単行本ではいつも途中で作者コメントが入るのですが、この件について「本当は馬の騒動が収まったあたりで4巻を終わりたかったのだがページの都合で中途半端になった」とのコメントがあり、若干前後関係の補足があったので理解できました。

前巻まで2~3話でひとつの話をまとめるスタイルだったのですが、今回は4巻から続いて、次巻までこの流れで続く模様。
作者も書いていますが、クライマックスを迎えてボチボチ終局の方向でまとめているんでしょうね。

内容とはあまり関係ないですが、書中の作者コメントの中で「ウッディ・アレン監督のパリの夜というタイムスリップものの映画を観て面白かった」との記載があり、面白そうなのでネットで調べてみました。
「パリの夜」「ウッディ・アレン」で調べたのですが何も出てこない「???」と思い、「パリ」「ウッディ・アレン」で調べたら「ミッドナイト・イン・パリ」で引っかかりました。
今年(2012年)5月上映されていた新作だったんですね。
ウッディ・アレンが最近も活躍しているとは知りませんでした。
この映画すごく観たくなりました。

内容ですが、最近のマンガには珍しくこのマンガ一こま一こまを割りと丁寧に書いていて好感が持てます。
内容はいつものお風呂にまつわる話ですが、恋愛物語も出てくる感じ、次巻くらいでハッピー・エンドになるのかなぁという感じを受けました。
あと、この巻で出てくる整体師の「鉄さん」なかなかかっこいい!!
和風ハードボイルドな感がいい、ファンになりました。

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機動戦士ガンダムⅢ 富野 由悠季 著 角川スニーカー文庫

2012-09-28 | 日本SF
「1」「2」から続いてこの「3」で完結です。
(ローマ数字は文字化けするのでアラビア数字で表示しました。)

この巻、文章的にも前作よりこなれてきていて、「小説」という感じにはなってきていて読みやすかったです。
(まぁあくまでそれなりにですが...)

アニメ版と離れた「2」の伏線から展開して大団円まで持っていっていますのでこの巻もストーリ、結末はアニメ版とかなり異なります。
展開について、巻末の作者自身の解説で「急すぎたか」と書かれていましたが、私は結末に向かって盛り上げていくのにちょうどいいテンポと感じて最後まで一気に読めました。

「2」から傾向は出ていましたが「3」でも富野氏の好き(?)な「ニュータイプ論」が話の中心にきていますので、この辺苦手な人はついていきにくいかもしれません。
でもアニメ版を見ている人は「こういうパラレルストーリー的な展開と結末もあったのか」という点でも楽しめるのではないかと思います。
ここまで大胆に設定を変更できるのは、ガンダムシリーズの生みの親である富野氏ならではですね。
(アムロも死んでしまうし...)

「3」ではギレン・ザビが悪のボス・キャラとしてなかなか魅力的に書かれていました。
全巻なかなか魅力的な人物が登場しており、この辺作者の才能かと思いますが、それぞれ長く出番がなくブツ切りでの登場なので「もっときっちり描かれていれば」と惜しまれます...。

なお全巻に渡ってシャアは活躍しており、「2」以降のヒロインは完全にセイラ。

富野氏この兄妹好きなんだろうなぁ。

なお全巻に渡りフラウボウ、キッカ、カツ、レツは唐突にちょっとずつ出てくる感じ。
なんとか出そうと思っていたんでしょうがそういう展開になれず出せなかったんだろうな...。

などいろいろ感じましたが、「ガンダム」はアメリカでの「スター・ウォーズ」のようにファンを含めて世界観が出来上がっている偉大な作品ですね。

でもまぁ、随分長い間映像含めガンダムと付き合ったので、しばらくはお別れしようかと思っています。

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機動戦士ガンダムⅡ 富野 由悠季著 角川スニーカー文庫

2012-09-27 | 日本SF
「Ⅰ」だけ先に手に入れて読んで、それなりに面白かったのでブックオフでⅡ、Ⅲを入手しました。

「Ⅰ」は結構アニメ版とリンクしている感じでしたが、「Ⅱ」ではかなり設定、ストーリーとも外れてきます。
(私が1年戦争の細かい設定覚えていないのでもしかしたら設定は同様かもしれませんが)
以下前と同様ガンダムを見ていないとわからないかと思いますが....、まぁ感想を。

映像版では出てこない(?)、「クスコ・アル」というララァの後釜のジオンのニュータイプの女性がララァ亡き後エルメスを操ったりアニメ版ではあまり出てこなかった「シャリア・ブル」という名の人物がやはりジオンのニュータイプ部隊で重要な役割を果たしたりします。
また、セイラとアムロができちゃったり...。
(セイラさんファンとしてはちょっと複雑)
お色気シーンたっぷりなのでアニメでガンダムを見た高校生が読めば結構興奮するかもという内容。

その他Ⅰではアムロたちの乗艦ペガサスが沈んだり、ララァが死んでしまったりと激しく事態が進行し、かなり急展開で進んでいましたが、Ⅱではアムロ(男)-セイラ(女)-シャア(男)-クスコ・アル(女)-アムロ(男)という男女の葛藤とニュータイプ論がストーリーの軸になり、事態はそれほど展開しません。
(Ⅰで登場人物を死なせ過ぎてまた人物紹介から入ってるので進められなかったのかもしれませんが)

一応「人間ドラマ」風ですが、著者の本職は「映像」...「Ⅰ」同様それほど深みのある文章ではない(と感じた)です。

絵コンテ的に場面場面を創って、それに文章を付けている感じ。
それぞれの場面「画的」には「かっこいい」んでしょうが、文章で読むとちょっとなーという感があります。

場面場面の転回も早くて(アニメと同様)余韻に浸る間もない。

いろいろけなしましたがガンダム独自の世界観に浸れる人であれば富野氏の豊かなガンダム世界を楽しめる作品だと思います。
富野氏、アニメ版も本当はこういう感じで展開したかったのかなぁ、というのが垣間見えたような気もしてその辺も楽しめました。
アニメは共同作業だから思い通りの展開にはできなかったでしょうし。

ニュータイプ、男vs女という構図は、Zガンダムでメインテーマになっていくので、ファーストガンダムが成功して、「Z」では「富野氏もある程度好きなことが出来たのかなぁ」などとも思いました。
(「Z」...のその辺のところ、一般向けしなかったとも思いますが)

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ビブリア古書堂の事件手帖~栞子さんと奇妙な客人たち 三上 延著 メディアワークス文庫

2012-09-25 | 日本ミステリ
職場近くの本屋にちらりと寄ったら、このシリースが平積みにされており(現在3まで出ているようです)とりあえず1からということで本書を購入。

著者も作品もそれまで全く知りませんでしたが、表紙からして古本、読書家のお姉さんミステリーと割と本好きな人にはたまらない「記号」がならんでいてついつい買ってしまいます。
あざといといえばあざといなぁ....。

割と保守的な方なので馴染まない本はどうも読む気にならず、買ってから2ケ月くらい経ってやっと読み出しました。
(ブログを書き出したのも影響してます)

読み出したらとても読みやすく、通勤行き帰り2回(3時間弱かなぁ)で読み終わりました。

なんだか「ライトノベル風だなぁ」と思って読んでいたのですが、このメディアワークス文庫はライトノベルの文庫なんですね。
最近の出版事情に疎いので知りませんでした。

ライトノベルにしてはよくできていると思いますが、「小説」「ミステリー」として素直に評価すると安直感は否めないように感じました。
そういう風に書いているのかもしれませんが...。


冒頭でも書きましたが、「古本屋」「本好きなおとなしい女性」「名探偵とワトソン役」「ほのかな恋愛」「事件」とちょっとしたミステリ・小説好きを喜ばせる要素をこれでもかと並べています。
それらの要素を安心感のある、裏を返せば意外感のない手法で処理して「おもしろいでしょ、ねぇ」という感じで提示されているような気がしました。

日常の謎に古書をからめる辺りは北村薫氏の「円紫師匠と私」シリーズ辺りを下敷きにしていそうですが、本家の方が練られており人物描写もはるかに上です。

ミステリとしても伏線の張り方が単純なのでミステリをある程度読みなれている人であれば途中で落ちは大体想像できるとは思います。

と、難点ばかり書いてしまいましたがそんなに「ものすごい作品」ということを期待しなければ楽しめる作品です。
予定調和的展開なので安心して読めますし、やっぱり私のような平凡な本好きは定番的要素に弱いです....。
だから売れているんでしょうねぇ(初版2011年3月で2012年6月ですでに23版)

本書に出てくる絶版本(少し高いことになっている)の中に「講談社学芸文庫 百魔 杉山 茂丸著」などが出てきたり(持っているのでちょっとうれしい、88年に出ていてたようですね、高校か大学の頃買ったんだろうなぁ)その他サンリオSF文庫などという私くらいには(42歳)懐かしいものが出てきてその辺も楽しめました。

安直といえば安直ですが気楽に読むにはいいですね、そのうち2、3も購入して読んでみたいです。
この作品残念ながら時代の荒波は乗り越えられないような気がするので10年後には絶版で入手できなくなりそうな気がする...。
そういう本ほど手に入れておきたい性分なので。

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明るい自転車相談室 疋田智・ドロンジョーヌ恩田 著 東京書籍

2012-09-22 | 評論エッセイ等
自転車関連の文章はそれなりの頻度で読みたくなるのですが、雑誌やら本やらを買うほどではないので図書館で借りて済ますことが多いのですがこの本もそんな一冊。
感想云々というような本ではないと思いますが、読んだ本はとりあえず何でも書いおこうと思っているので書いてみます。

趣味的な話は車でもバイクでもランニングでも、雑誌やらでちょっと面白い文章を書く人が本を出したりというてことがありますがこの本もそんな成り立ちの本。

自転車も最近ブームのようなのでそれに乗っかって(せられて?)いる人が、軽い文章を読む需要が生まれ、それを満足させるためにこんな本が供給されるんでしょうか。
(私もそんな一人です)

内容をどうこういう本ではないと思いますが(多分著者もそう思っているのでは?)読了後の感想としては私はこの本お金を払って買う気はしないなー....。
(ひととおり自転車関係の本は読んだためというのもあります、あまり読んだことがないならいいかとも思います)

内容はメールなどで募集した自転車に関する相談・悩み事について「両氏がお答えします」という構成なのですが、タイトルに書いてある通り「明るい」ですので深刻な質問はありませんし深刻な答えもない....。

雑誌気分で気楽に読み飛ばすにはヒマつぶし程度にはなります。
一個だけ感心したのが「自転車を降りるとき左側に降りるのはなぜ?」という質問で、疋田氏が「乗馬でも馬から左側に降りるのが作法だからでは?」というものです。
「なるほどねー」です、なんかのとき小ネタで使おう。

まぁ全編こんな感じのライトなお話です。

疋田智氏は、初期の自転車関係本はブームのはしりとして意義があったと思いますし、読んでいて新鮮でした。
でも、その後(最近)ワンパターンな論旨とやたらヨーロッパを「自転車先進国」と持ち上げて(いるように感じてしまう)語る姿勢が若干鼻につきます。
文章にある種の安心感はあるので雑誌などで読み散らすには丁度いいんですが....。

ドロンジョーヌ恩田氏は自転車関係で最近よく見かける名前で雑誌などで文章は見たことがありました。
今回初めてまとめて(という本ではないですが)文章を読みましたが、まぁ「So-So」という感想(これで判断されても困るでしょうし)

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