しろくま日記

読んだ本の感想を記録してみたいと思います。
なんだか忘れてしまうので。

映画「ねらわれた学園」大林宣彦監督

2015-07-12 | 映画
6月に転勤しバタバタしてブログの更新もできずにいました。

ブログ更新だけでなく、今のところは読了済みで感想を書いていないものも何冊かありますが読書のペースも落ちているような・・・。
仕事の影響だけでなく読書についてはちょとお休みするタイミングだったのかもしれません。

ということでとりあえず映画の記事など。
本作最近DVDでレンタルしてなななめ見してすごいインパクトだったので。

「ねらわれた学園」は1981年7月公開。

薬師丸ひろ子主演の角川映画、当時商業映画監督としては売り出し中の大林宣彦が監督です。

原作は眉村卓著「ねらわれた学園」で、なんとなく原作を想像してみたのですが薬師丸ひろ子のキャラとイメージは原作に近いものはあるのですが....。

よくも悪くも完膚なきまでに壊されている感じ。

原作の方は上質のジュブナイルSFというテイストですが、映画はとことんB級路線。

映画「時をかける少女」での原田知世のどうにも素人な演技と違い、すでに「女優」として出来上がっていた薬師丸ひろ子の演技力が浮きまくります。

前半は出来の悪い学園ミュージカル、後半は出来のいい高校生のor出来の悪い大学生の自主製作映画的特撮。
ストーリー展開も無茶苦茶ですし、峰岸徹演じる魔王子役の「金星人」って「あなた.....1980年代ですよ」と突っ込みたくなる設定。

薬師丸ひろ子を中心とした「画」が時折大林作品らしいなんとも味わい深いものがでてきて「どきり」とはさせられました。
が、意図的にB級路線を狙ったのかとは思いますが全体的に整理されておらず興業的にはともかく作品的には失敗だったんじゃないでしょうか?

まぁ角川春樹を魅了した薬師丸ひろ子の独特の目の強さ、細面なアイドルが多い中丸顔のなんとも母性あふれたキャラクターは堪能できましたが...。

しかしなんといってもこの映画の一番の見どころはラスト辺りの峰岸徹演じる魔王子と薬師丸ひろ子の対決シーンでしょう。
(動画はネット上発見できず。静止画はありましたが是非実際に作品で見て欲しい!!!)

チープな特撮と峰岸徹が服を脱いだ時のお腹の辺りの眼がなんとも...。
一瞬自分の眼を疑いました.....すごいインパクトです。
これだけで映画史に残していい作品なのでは(笑)という作品です。

印象には残る作品でした。

その他校長先生役で 原作の眉村卓氏、個性派の同級生に若き手塚眞氏が出ているのも地味に有名なようです。

「ねらわれた学園」は2013年にアニメ映画化もされているようなのでそちらも是非見てみたいところです。
(いつになるかわかりませんが...)